ダイレクトリクルーティングを始める前にチェックする5つの事

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多くの採用担当者は、ダイレクトリクルーティングを始めよう!と思った時に、まずダイレクトリクルーティング型の求人媒体(ビズリーチ、Wanetdlyなど)を導入するというプロセスを取るかと思います。

もちろんそのプロセスに問題はないのですが、媒体を導入する前に、ダイレクトリクルーティングを取り入れる体制が取れているのかどうかをチェックしなければいけません。特に、エージェント経由での採用数が多い会社は要チェックです。

ダイレクトリクルーティングを導入したものの採用に繋がらなかった場合に、ダイレクトリクルーティングを否定する会社をよくお見かけしますが、本当にダイレクトリクルーティングのせいでしょうか?

弊社データでは、母集団形成において、エージェントがスカウトを送るのと、事業会社が直接求職者にスカウトを送る場合の返信率の差は平均で3倍程度になっています。つまり多くの場合に、ダイレクトリクルーティングの方が母集団を形成しやすいはずです。
それで採用に繋がらないのは、下記5つが出来ていないからです。今回は、そんな5つのチェック事項をご紹介させて頂きます。

ダイレクトリクルーティングを始める前にチェックすべきこと5つ

①スカウトを送る為の工数を割く事ができるか

ダイレクトリクルーティングを導入するにあたり、最も重要なポイントがこれです。数百社の採用を見てきていますが、付与されたスカウト通数を全て使い切れている会社はごく稀です。
ほとんどの会社は途中で放棄してしまっているのが現状です。

それが何故起こってしまうのかと言うと、媒体側の営業担当は媒体を販売する事を目的としているので、「ダイレクトリクルーティングは大変ですよ。。」「そんなに手間がかからないUI・UXになっています」等と言うので、工数はそこまでかからないだろうと勘違いしてしまいます。

しかし、スカウトを送っていく中で、当初想定していたスカウト返信率が上がず改善策を考えます。その改善策の多くが、「スカウトを一通一通カスタマイズしよう!」となるケースが多いです。
このスカウトを一通一通カスタマイズして送る事が、最も時間を費やしてしまうプロセスです。

媒体によって、一括送信ができるものとできないものがあります。そして狙いたいターゲットに応じて、スカウト文面を一通一通カスタマイズしなければいけない場合もあります。営業担当の言いなりにならずに、きちんと想定工数を把握する事が重要です。
状況に応じて、外部の会社へのアウトソーシングで解決する事もあるでしょう。

②スカウト返信後の対応方法が整理されているか

スカウトに対して求職者から返信が来た後の対応が悪いと、せっかくの思いで返信を貰えたのに採用に繋がらないという事がよく発生してしまいます。

上述した様に、特にエージェント経由での採用が多い会社は、今までこの部分をエージェントに任せていた為、対応が疎かになる場合が多いです。その結果、「ダイレクトリクルーティングはやっぱりうちには合わない。コストはかかるけど、うちにはエージェントが合ってる」と結論を急いでしまう会社も多数存在するのを目にしてきました。

返信が来たら、すぐに面談の日程調整を行うべく、1個目のメールに調整可能な日程を複数日提示するのが理想です。

「ご返信有難う御座います。是非一度お会いさせて頂ければと思います。具体的な日程に関しては後日ご連絡させて頂きます」では絶対ダメです。
基本的に、裁量権を持つ人は日程調整の柔軟性が低い方が多いので、両方のバランスを取れる人を面接官にするべきでしょう。

③ダイレクトリクルーティング経由の求職者の面接方法がちゃんと面接官に伝わっているか

ダイレクトリクルーティングは、エージェント経由と異なり、求職者の意向や他社の選考状況を教えてくれる第三者は存在しません。その為、面接官のヒアリングスキルが問われます。今までの職歴などの質問とは別に、下記のような質問を加えると良いでしょう。

  • どのような会社を受けているのか?(出来る限り具体的な企業名や職種名を聞いておくと後々の対策がしやすいです)
  • 選考を受けている会社の共通項は?転職の軸は?
  • なぜ当社に興味を持ったのか?
  • スカウトメール以外で、応募にあたりチェックした情報源は何か?(この質問は、以後の求職者獲得に恩恵をもたらす事ができます)

④ダイレクトリクルーティングの振り返りが出来る方法が整っているのか?

「どの媒体で」、「どの求職者に」、「どのようなスカウト文面を」、「いつ送ったのか」、そして「いつ返信が来たのか」など、振り返らなければいけない項目は多く存在しているのですが、その振り返りが出来る体制や方法を構築できているでしょうか。

エージェント経由と違い、ダイレクトリクルーティングでは誰も振り返りをしてくれません。そして振り返りをしない限り、色々な媒体を新たに始めたとしても、上手くいく訳がありません。
初歩的な振り返りであれば、返信をしてくれた求職者の属性や、彼らに送ったスカウト文面やスカウト送信時間を参考にし、そこで得た情報や数値をベースに、今後のスカウト業務に生かすのも一つでしょう。

しかし、それだけでは、「なぜ返信が来なかったのか」、「もっと他の方法であれば返信率はもっと上がったかもしれないのではないか」という疑問を解決することは出来ません。より高みを目指すのであれば、この辺りを科学する方法が必要です。

⑤返信率は想定できているか(返信率が想定以上の場合の対策が取れているか。)

返信率が想定以上に高い場合によく起こりがちなのが、面接する求職者の数が急激に増えてしまい、面接調整が出来なくなってしまう事です。これもリスクヘッジしておく必要があります。

現在の売り手市場の転職マーケットにおいて返信が沢山ある事は嬉しい限りですが、数を裁けなくなってしまう会社も多数存在します。
ダイレクトリクルーティングを始めたばかりの段階で、求人案件毎に返信率を想定するのは難しいですが、返信率を想定しておく事は、最終的な採用決定率にも影響を与えます。

おわりに

以上、ダイレクトリクルーティングを始める前にチェックする5つの事でした。
いかがでしたでしょうか?
逆に、この5つをクリアしている会社は、ダイレクトリクルーティング経由での採用に向いていると言えるでしょう。

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投稿者プロフィール

中島 大志
中島 大志株式会社VOLLECT CEO
「ダイレクトリクルーティングの教科書」著者。日経トレンディや東洋経済への寄稿も果たす。新卒でパーソルキャリア株式会社にてクライアントに対して採用コンサルティングに従事。その後、外資系コンサル企業の採用支援をする中でダイレクトリクルーティングの魅力に気づき株式会社VOLLECTを創業。スカウト採用支援実績は500社超。