採用歴史から考える!新たな採用手法の考え方

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採用には流行りがあります。
実際、現在はダイレクトリクルーティングが浸透しましたが、一昔前は求人広告や人材紹介が主流で、このような手法はありませんでした。
今回は、このように採用手法の流れを振り返りながら、今後の採用手法について考えて行きます。
目次
採用手法の移り変わり
上図は求人広告、人材紹介、ダイレクトソーシングと、現状よく活用されているの採用手法に関してまとめた図になります。
この3つが生まれる以前は、いわゆる新聞広告やチラシ求人などから始まり、タウンワークやanなどの求人誌などの紙の世界だったかと思います。知人紹介(リファラル)は今でも注目されていますが、昔から存在していました。そしてインターネットが普及していく中で、上図でいう「求人広告」が生まれました。この求人広告というのは、web上の求人広告です。
求人広告の特徴
【メリット】
複数名採用できればコストを抑えられる。未経験応募に優れている。
【デメリット】
採用有無に関わらず費用が発生する。的外れな応募も多く手間がかかる。優秀層はあまり使わない。
インターネット上で集客する事で、従来の紙ベースの求人よりも、安価で掲載する事を可能にしました。しかしながら、求人広告には掲載ルールが多く存在しており、「国籍」、「年齢」、「性別」等の記載が禁止されているため、全く的外れな応募も多いというのが最大のデメリットです。また、複数採用してもコストの変化がない事から大量未経験採用に用いられる事が増え、経験者や稀少性の高い求職者にとっては、欲しい求人が少なく、あったとしても求人を見つけづらいといった理由であまり応募が集まらないというデメリットが生まれました。また採用できなくてもコストが発生するという点で企業側が発注するというのは心理的なハードルを生み出しています。
それらのデメリットを払拭したサービスがいわゆる人材紹介です。
人材紹介の特徴
【メリット】
成功報酬型の料金体系。手間が省ける。求人広告よりも優秀な候補者が多い。
【デメリット】
一人当たりの費用が高い。人材紹介担当次第で質が変動する。採用ノウハウが蓄積されない。
求人広告とは異なり、成功報酬型の料金体系にした事で、導入する際の企業側人事の心理的ハードルを下げました。年収の35%〜30%というのが基本的な手数料ですが、採用できた段階で支払うというのが、意思決定を先送りにするのが好きな日本人にはマッチしました。更に、求人広告のデメリットでもあった、年齢や性別・国籍などでスクリーニングが出来なかったのは、この人材紹介であればスクリーニングする事ができるので、的外れな応募を大幅に減少させる事が出来ました。求職者側も、求人広告とは異なり自分で求人を探す必要がなくなり、キャリアアドバイザーがオススメの求人を提案してくれるので、効率的に転職活動をする事が可能になりました。
しかしながら、人材紹介における最大のデメリットとして、間で仲介する担当者の能力次第で効果が変化するのは勿論、成功報酬型という事で、担当者はキャパ以上の求人や求職者を担当しなければならず、採用企業側としては注力されないという状況を生み出してしまうものとなってしまいました。私も過去100社近くを同時に担当していたものの、自分の予算を達成する事をミッションとされている中で、100社全てに平均的に支援活動を行うより、稀少性の低い求職者を採用してくれる会社やブランド力が強い会社だけに絞って支援する事の方が重要だという認識になっていました。その結果、全くご支援出来ない会社も多く存在していました。
そして人材紹介では、採用企業の全ての応募プロセスを代行するので、採用企業が応募を増やすノウハウの蓄積やPDCAをする機会を失わせてしまいました。(エージェントとしては、人事担当者のリテラシーが低い事によるメリットが大きいのです。)
そのような人材紹介のデメリットが存在している中で生まれたのがダイレクトリクルーティングです。
ダイレクトリクルーティングの特徴
【メリット】
人材紹介よりも費用が安い。自社の担当者がワンストップで対応するため、質が変動しない。採用ノウハウが蓄積する。優秀な候補者が多い。
【デメリット】
大きな工数がかかってしまう。自社に採用ノウハウが無いとそもそも採用できない。
ダイレクトリクルーティングでは、人材紹介のデメリットを払拭したものといっても過言ではありません。特に、企業の人事が直接リクルーティング活動を行うので、人材紹介にお願いしても注力されないという事態を回避する事が出来ます。更に、ダイレクトリクルーティングサービスの提供会社は、システムのアカウントを発行するだけで人件費を圧縮できるため、クライアントに対しても安価でサービス提供する事が出来ます。
何よりも、人事が直接ソーシング活動を行うため、社内に応募を増やすためのノウハウを蓄積させる事が出来ます。
採用手法の変遷から気づくこと
これまで読んでいただきましたが、要は、「既存手法のデメリットを払拭するという意味合い」で新たな手法が生まれています。ダイレクトソーシングも人事に大きな工数が掛かってしまうというデメリットがあります。この手間に泣かされている人事担当者をよくお見かけします。
このダイレクトソーシングのデメリットを洗い出し、それを払拭する手法こそ新たな手法になると思っています。AIなどの新たな技術を既存手法に取り入れるサービスだけでは大きな波は起こせないと思っています。いかにこのダイレクトソーシングのデメリットや、リファラルリクルーティングのデメリットを洗い出し払拭するかが、ゲームチェンジャーになるのではと感じる今日この頃でした。日本をマーケットとするのであれば、意思決定を先延ばしにしたがる日本人の国民性なども踏まえるのも良いかもしれません。
ダイレクトリクルーティングに不安を抱える人事の方へ
VOLLECTでは、ダイレクトリクルーティングの代行と、スカウト管理ツールの提供をしています。
・ダイレクトリクルーティングを導入したいけれど工数やノウハウが心配
・導入しているけれど上手く活用できていない
・エージェントや求人媒体などの従来の採用手法では採用が上手くいかなくなってきた
・エンジニアを採用したいがメール作成を自社のエンジニアに協力してもらうのは難しい
など、ダイレクトリクルーティングでのスカウトにお悩みの企業/採用担当者の方がいらっしゃいましたらお気軽にこちらからお問い合わせください。
ダイレクトリクルーティング運用に困ったら
弊社、株式会社VOLLECTはダイレクトリクルーティングに特化した採用支援「PRO SCOUT」を行っています。
パナソニックやラクスルなど大手企業やメガベンチャーを中心に、さまざまな採用状況に合わせたご支援が可能です。
「マンパワーが足りない」「媒体を上手く活用できていない」といったお悩みをお持ちでしたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。
投稿者プロフィール

- 株式会社VOLLECT CEO
- 「ダイレクトリクルーティングの教科書」著者。日経トレンディや東洋経済への寄稿も果たす。新卒でパーソルキャリア株式会社にてクライアントに対して採用コンサルティングに従事。その後、外資系コンサル企業の採用支援をする中でダイレクトリクルーティングの魅力に気づき株式会社VOLLECTを創業。スカウト採用支援実績は500社超。