面白い会社説明会の内容や作り方!事例9選と学生を惹きつけるユニークな企画アイデア

採用

企業説明会は、学生の志望度を高め、将来的に企業を支える優秀な人材を惹きつけるための重要なイベントです。

しかし、実際には企業説明会に対して「退屈だった」「どの企業の説明会も似たような内容だった」といった声が多く聞かれます。

特に優秀な学生ほど、多くの説明会に参加しているため、ありきたりな説明会では印象に残らず、企業の魅力が伝わりにくいのが現状です。

そこで本記事では、「面白い会社説明会」をテーマに、学生の記憶に残るユニークな内容や企画のアイデア、事例を紹介します

採用担当者の方はぜひ参考にしてみてください。

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会社説明会が面白くないと感じる要因

まずは、なぜ企業説明会が面白くないと感じられてしまうのか、要因を把握しましょう。

一方的な情報提供が中心になっている

多くの企業説明会では、企業側が一方的に話す形式が一般的です。企業の成り立ちや事業内容、将来のビジョンなどをスライドで説明し、学生はそれを聞くだけというスタイルが多く見受けられます。

もちろん、企業の基本情報を伝えることは重要ですが、一方的な情報提供では学生が受け身になり、途中で集中力が切れてしまうことがあります。

また、オンライン開催が主流になった現在では、長時間のスライド説明や映像の視聴だけでは学生の関心を引き続けることが難しくなっています。企業説明会の最中に別の作業をしてしまったり、途中で退出してしまったりするケースも少なくありません。

そのため、双方向のコミュニケーションを意識し、学生が主体的に参加できる仕組みを取り入れることが求められています。

他社との差別化ができていない

企業説明会の内容が画一的であることも、学生の印象に残りにくい要因の一つです。多くの企業が説明会を開催していますが、そのフォーマットは似通っています。

特に、同じ業界内の企業が類似した内容を伝えている場合、学生は違いを感じにくくなります。例えば、「成長できる環境」「挑戦を大切にする社風」「風通しの良い職場」といったキーワードを使ってアピールしていた場合、それぞれの企業の特徴が埋もれてしまうことになります。その結果、学生はどの企業も同じような印象を持ち、特に興味を持たないまま説明会を終えてしまう可能性が高くなります。

そのため、企業説明会では自社ならではの強みを明確に伝えることが重要です。具体的なエピソードを交えたり、他社にはない独自の制度や働き方を紹介したりすることで、学生の記憶に残りやすくなります。

また、説明会自体の形式を工夫し、他社とは異なるユニークなアプローチを取ることも効果的です。

質問しにくい環境になっている

企業説明会に質疑応答の時間が設けられていても、実際には学生が積極的に発言しづらい雰囲気になっていることが多くあります。

例えば、大人数が参加する説明会では質問が少なくなる傾向にあります。その結果、企業側が想定していたほど学生とのコミュニケーションが生まれず、一方的な情報発信のまま終わってしまうことがあります。

座談会を取り入れることで、社員と学生が意見を交換しやすい環境を作ると有効です。

面白い会社説明会の事例9選!

面白い会社説明会の内容として、ゲーム形式のワークショップを取り入れる、謎解きイベントを開催する、社員と直接対話できる座談会を設けるなどの方法が考えられます。

単に話を聞くだけではなく、学生自身が主体的に参加できるプログラムや、あっと驚く説明会を用意すると良いでしょう。

ここでは、面白い会社説明会事例を9つ紹介します。

1. 絶対に本音で話さざるを得ない会社説明会

画像参照元:博報堂WEBマガジン

博報堂が2017年4月10日に開催した「絶対に本音で話さざるを得ない会社説明会」は、社員がリアルな仕事やプライベートの実態を語るイベントです。

説明会の終盤では、社員の上司や家族がサプライズ登場し、社員本人が話せなかった本音が引き出される場面がありました。

例えば、社員が「ワークライフバランスは問題ない」と話していたところに、家族が登場し、「実は家では疲れて寝てばかりいる」などの実情を暴露。会場は驚きや笑いに包まれました。

説明会では、学生からの質問に対して社員が“取り繕わずに”回答する形式が採用されました。以下のような質問が飛び交い、社員は具体的なエピソードを交えながらありのままの状況を語りました。

「残業は実際どれくらいある?」
「若手社員はどのくらい裁量を持てるのか?」
「社内の雰囲気は本当に自由なのか?」

これにより、企業のリアルな実態をより深く知ることができました。

2.みんなが知らないたまごの世界~八千代ポートリーが食卓に届けたいものとは

八千代ポートリーが主催する「みんなが知らないたまごの世界~八千代ポートリーが食卓に届けたいものとは」は、2026年卒業予定の学生を対象としたオンラインセミナーです。

このセミナーでは、同社の事業内容や企業理念、たまご業界の現状と展望について詳しく学ぶことができます。また、参加者には書類選考免除や早期選考への直結といった特典も用意されています。

当日のプログラム

  • たまご業界の仕組み
  • 鶏卵の生産方法を知ろう
  • 鶏卵の流通方法を学ぼう
  • たまごが生産者に届くまでの流れを学ぼう
  • 先輩社員交流会

参照元:【26卒/書類選考免除/早期選考直結】みんなが知らないたまごの世界~八千代ポートリーが食卓に届けたいものとは

3.採用担当直伝!就活準備セミナー&イオンリテール研究

イオンリテール株式会社が主催する「採用担当直伝!就活準備セミナー&イオンリテール研究」は、会社説明の他、学生時代に力を入れたこと(ガクチカ)の見つけ方講座、エントリーシートの作成に関するアドバイスなどが行われます。

参加者はイオンリテールの企業文化や業務内容について深く理解すると同時に、選考に向けた準備を効果的に進められます。イベント終了後にはエントリーシートが完成します。

参照元:採用担当直伝!就活準備セミナー&イオンリテール研究

4.体験型ゲームで学ぶ、ITインフラ・運用の今と未来

TISシステムサービスは、RPG形式のワークを通じて、システム運用の役割や社会的意義を学ぶことができるイベントを開催。

RPG形式のワークでは、参加者は主人公としてシステム運用保守の役割を担い、社内の人から情報を集めたり、お客様と調整したりしながら、社会インフラを支える仕事を疑似体験します。

学生からは、「RPG形式なので、最後まで飽きることなく楽しんで取り組めた」などの声が寄せられています。

プログラムの最後には、採用担当者が登壇し、業務内容や社風、キャリアについて自由に質問できる座談会が開催されます。

参照元:【ES通過確約 / 早期選考直結】 体験型ゲームで学ぶ、ITインフラ・運用の今と未来(オンライン開催)

5. 人材のプロと一風変わった就活準備!MBTI自己分析×座談会!

ウィルグループの「人材のプロと一風変わった就活準備!MBTI自己分析×座談会!」は、無料で受けられる性格診断「MBTI」を活用し、自己理解を深めることを目的としたオンライン開催の自己分析セミナーです。

すでにMBTIを試したことがある人も、初めての人も参加できる内容となっており、診断結果をもとに自己分析を深め、今後のキャリア形成に役立てる機会となっています。

参照元:人材のプロと一風変わった就活準備!MBTI自己分析×座談会!

6.面接官の評価方法、公開します。


ライブレボリューションでは、面接官が実際にどのように評価を行っているのかを徹底的に解説し、学生が面接官視点を疑似体験できるイベントを開催。
100名の面接をして1名採用するかどうかの企業が実際に用いる科学的な評価法や、コンピテンシー面接の手法を学ぶことができます。「面接官はあなたのガクチカをこのようにチェックしている」など学生が知りたい情報が満載。
参加者からは、「これほど網羅的に詳細にそして私たち学生目線でお話をしてくださるインターンシップだとは予想していなかったのでとても感動しました。」といった声があがっています。
参照元:面接官の評価方法、公開します。過去25,000名以上が参加した早期選考対策1dayイベント #もっと早く参加しておけばよかったという声多数

7.謎解き型企業研究ワーク  ~日立ソリューションズを解き明かす! ~

「結局のところ日立ソリューションズの強みって何?」

そんな疑問を持つ学生に向け、「成長と経験機会の豊富さ」「新しい技術への挑戦」といった同社の強みを実体験できる謎解き脱出ゲームを通じて、企業理解を深める内容となっています。

謎解きの内容

架空の未来惑星「ゼンブレイン」。この星では、最高の人工知能「サステナ」が全システムを統括し、人々の暮らしを支えていた。しかし、ある日人工知能が「システムトラブルによって自らの活動が停止する」と不穏な予言を告げる。
この危機を解決するために集められたのが、イベントに参加する学生たち。
制限時間内に問題を解決し、惑星の持続的な発展を実現できるか!?
参照元:謎解き型企業研究ワーク  ~日立ソリューションズを解き明かす! ~

8.企業理解!謎解きゲーム型体感ワーク

東京スカイツリー・六本木ヒルズなど、有名建築物に関わる株式会社ニエカワでは、謎解きゲーム型オープン・カンパニーを実施。
グループで協力しながら、企業に関する謎を解きます。ただのゲームではなく、ニエカワの大切にしている価値観や事業のポイントを理解できる仕掛けが施されており、ゲームに没頭するうちに、自然と企業の魅力が伝わるよう設計されているのが特徴です。

企業説明もあり、ニエカワの事業内容について詳しく紹介する。特に、「実はこの建築物にも関わっていた!」といった具体的な事例を交えながら、業務のスケール感や社会的な影響力を実感できる内容となっています。
参照元:企業理解!謎解きゲーム型体感ワーク

9.広告業界を楽しく学べる超実践型脱出プログラム

キーワードマーケティングでは、「脱出ゲーム」を題材にした超実践型の企業研究プログラムを開発しました。

純粋にゲームとしての楽しさも追求し、脱出成功率30%というスリリングな難易度設定となっています。
序盤は比較的スムーズに解ける問題も、後半にかけて徐々に難易度が上がり、参加者の思考力やチームワークが試されます。
また、謎を解いていく過程で、広告業界の仕事の流れやマーケティングの考え方を体感できる設計となっており、ただゲームを楽しむだけでなく、実践的な知識を身につけることができます。
問題が難しくなり、チームが行き詰まってしまった場合には、新卒社員がサポート役としてヒントを提供。適度なアドバイスを受けながら、自分たちで考え、正解を導き出していくプロセスを重視しています。
なお、ゲーム開始前に、新卒採用担当者より、広告業界の全体像や成長性、運用型広告の仕組みについて説明があります。
参照元:【26卒向け】早期選考に繋がる!東京本社で開催した謎解きインターンシップを写真付きでレポート

面白い会社説明会の作り方をステップに分けて解説

「面白い会社説明会」を作るための具体的なステップを解説します。

ステップ1|ターゲット学生を明確にする


面白い会社説明会を企画する前に、どんな学生をターゲットにするのかを明確にすることが重要です。
ターゲットが定まらないと、どのような内容にするべきかがブレてしまい、結果として印象に残らない説明会になってしまいます。<
ターゲット学生を明確にすることで、説明会の内容や進行方法をより具体的に設計できます。

ステップ2|説明会のコンセプトを決める

ターゲットを設定したら、次に「どんな説明会にするのか?」というコンセプトを決めます。
以下がポイントです。

  • 「どんな企業説明会なら参加したいか?」を学生目線で考える
  • 最近の就活トレンドを調査し、学生が興味を持ちやすいテーマを設定する
  • 他社の説明会の成功事例を参考にしながら、自社の強みを活かせる企画を考える

企業の業界や特性を活かし、「この会社ならではの説明会」になるように企画しましょう。
テーマ設定の例

  • エンタメ要素を活かす場合:「リアル脱出ゲームで企業のミッションを体験」
  • 実践型にする場合:「1日で実際の業務を疑似体験」
  • 社員のリアルを知ってもらう場合:「社員の家族が語る、働き方の本音」

ステップ3|学生が楽しめるコンテンツを用意する

面白い会社説明会を作るためには、学生が参加しやすく、楽しめる要素を取り入れることが重要です。

① 体験型ワークを取り入れる

一方的なプレゼン形式ではなく、学生が実際に参加できるプログラムを組み込みましょう。

  • 謎解き型企業研究:「会社の強みを知るためのクイズやミッションを解決」
  • リアル業務体験:「1時間で企画・提案を考え、フィードバックを受ける」
  • 模擬プロジェクト:「実際の案件をベースにしたシミュレーション」

例えば、「広告業界なら、実際に広告キャンペーンを企画するワーク」、「建築業界なら、設計のアイデアを考えるワーク」など、業界や職種に合わせて体験型の内容を工夫しましょう。

② 先輩社員との座談会を充実させる

学生にとって、実際に働いている先輩社員の話を聞くことは、企業選びの重要なポイントになります。

  • 「社員が本音で語る座談会」:若手社員だけでなく、中堅社員や管理職も交えて、キャリアの変遷をリアルに伝える
  • 「ランチ座談会」:食事をしながら、カジュアルに話せる場を設ける

社員と直接話せる時間を確保し、学生が気軽に質問できる環境を整えましょう。

③ ゲームやエンタメ要素を組み込む

ゲーム要素を取り入れることで、楽しく企業理解を深められます。
勝ったグループには企業公式グッズを渡すなどすると良いでしょう。
例)

  • 「会社の歴史や強みをクイズ形式で紹介」
  • 「プレゼンバトル」
  • 「実際の業務をテーマにしたRPG風シミュレーション」

ステップ4|説明会の進行を工夫する

面白い説明会を作るためには、進行の流れにも工夫が必要です。

① 退屈させない進行スケジュール

  • 最初にアイスブレイクを入れる(簡単なクイズや雑談で場を和ませる)
  • 説明とワークを交互に入れる(話す時間が長くなりすぎないように)
  • 最後にフィードバックの時間を設ける(学生の学びを整理する)

② 双方向コミュニケーションができる要素を取り入れる

  • リアルタイム投票
  • Q&Aセッション
  • オンラインならブレイクアウトルームを活用

学生が受け身にならず、主体的に参加できる仕掛けを作ることが大切です。

ステップ5|フォローアップ施策を実施する

説明会後のフォローをしっかり行うことで、エントリー率を向上させることができます。

① 参加者限定の特典を用意

  • 早期選考の案内
  • 社員との1on1相談会
  • 企業研究レポートを送る

② フィードバックを受け、改善を重ねる

参加者アンケートを実施し、改善点を分析しましょう。

学生の意見を取り入れ、次回の説明会に反映してください。
以上のステップを踏むことで、学生の印象に残る面白い会社説明会を実現できます。説明会を通じて、自社の魅力を最大限に伝え、優秀な学生との接点を強化していきましょう。

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投稿者プロフィール

谷下 奈穂
谷下 奈穂
株式会社VOLLECTにて採用コンサルタントとして従事。大手広告代理店のDXコンサルタント職や、大手IT企業でのエンジニア採用など、多数の採用支援実績を持つ。