スカウトメール・文面カスタマイズ、書き方のポイントを紹介!返信率との関係も解説!

候補者1人1人に合わせてスカウト文面のカスタマイズをするのは手間がかかりますよね。

しかし、候補者は日々多くのスカウトを受け取っているため、一斉送信のテンプレ文章が送られてきても、心は動きません。
また、カスタマイズをすると大きく返信率が向上するデータもあるため、カスタマイズは是非とも行ってほしいものです。

そこで、本記事では、スカウト文面の個別カスタマイズ方法をご紹介します。

スカウト文面のカスタマイズとは?

what is Scout text customization

スカウト文面のカスタマイズとは、「あなたの◯◯の経験を拝見し、オファーさせていただきました」という風に、候補者のプロフィールを元に、その人専用のスカウト文面を作ることです。

スカウトサービスによっては、文章のカスタマイズが必須になっているものもあります。
例えば、エンジニア向けスカウトサービスの転職DRAFTでは、裏側でメッセージの類似判定が行われているため、しっかり個別にカスタマイズをせず、他の候補者と同じようなメッセージを送ろうとするとエラーが出てきてしまいます。

スカウト文面のカスタマイズと返信率の関係

スカウト カスタマイズ 返信率

500社以上のダイレクトリクルーティング支援を行ってきた株式会社VOLLECTのデータより、スカウト文面の個別カスタマイズは、返信率を大きく向上させることがわかっています。

例えば、従業員数30名のAdTech企業では、カスタマイズ無しの場合返信率2.0%だったのに対し、カスタマイズしたところ6.7%と、約5%も返信率がアップしました。
また、従業員数1000名のIT企業でも、返信率が3%以上向上しています。

また、新卒の代表的なスカウトサービス「OfferBox」でも、個別コメントを添えることで返信率が15%から27%にまで上昇したと公表してます。
参考:https://offerbox.jp/company/data/

スカウト文面のカスタマイズレベル

Scout text customization level

スカウト文面には、大きく分けて3つの種類が存在します。
あなたの企業はどのレベルのスカウトメールを送っているでしょうか?

①一斉送信メール

候補者毎にカスタマイズをせずに送るメールを指します。

ただ、スカウト媒体によっては、{Name}{company}などその候補者に合わせて自動的に反映される機能だけを活用して送ったスカウトメールも含まれます。スカウトを送る時に、「{Name}様の{company}でのご活躍を拝見してスカウトメールを送らせていただきました。」のように設定しておけば、実際に候補者側からすると、自分の名前や会社名が反映されている状態になっています。

工数を最小限にしたい場合にはおすすめです。

②候補者レジュメからコピー&ペーストで作るカスタマイズメール

求める経験や希望面を確認した上でスカウトをしていることを訴求するために、スカウト媒体状況に登録されている候補者毎のプロフィールの中からキーワードをコピーし、スカウト文面にペーストしてスカウト文面作成・送信する方法です。

経験面や希望面に関しては、{Name}{company}のような形で自動反映することができないため、少し工数がかかってしまう方法ですが、
候補者からすると、①の一斉送信メールと大きな差は感じてもらえないケースも多いでしょう。

例)「法人営業として120%の目標達成した経験を拝見し…」
「リモートワークでの勤務希望を拝見し…」

③解釈を加えたカスタマイズメール

解釈を加えたカスタマイズメールとは、候補者のレジュメ内の記載を踏まえた上で、自社の目指している姿や採用背景にフィットしていることを具体的に訴求する方法です。

候補者からすると、しっかりと自分のプロフィールを見てスカウトを送ってくれている安心感から返信したくなる可能性が高くなります。

最も工数がかかる方法ですが、少ないスカウト数で返信数を期待できるので効果的に活用することも可能です。

ただ、注意しないといけない点としては、そもそもスカウト文面を開封してもらえないと、せっかく時間をかけたとしても見られないので、
開封率が一定高い状態になっていることを確認した上で実施するのがおすすめです。

例)私がこれまで出会った貴社の方々はとても優秀な方ばかりだったのですが、そこで最年少マネージャーに昇進されたということで高い成果を出してこられただけでなく社内での信頼もとても厚い方なのだとお見受けし…

巷には①や②のスカウトメールが溢れており、③までしている企業はまだ少ないです。

候補者はスカウトメールを受け取り慣れているので、①や②のスカウト文面で、知らない企業の話を聞いてみたいと思わせるのは難しいです。
誰にでも当てはまるわけではない、唯一無二のカスタマイズである③が、スカウトメールの最高峰であり、候補者の返信への意向を高めることができるでしょう。

スカウト文面カスタマイズの書き方のポイント

例文を用いて、「③解釈を加えたカスタマイズメール」にするための書き方・ポイントをご紹介します。

中途の場合

ポイント①具体的な経験とその活かし方を明記

Scout text customization experience

下記は、ありがちなカスタマイズです。

あなたのプロフィールを拝見し、◯◯株式会社での営業課長としてのご経験から、弊社のセールスコンサルタント職でご活躍いただけると考えスカウトしました。

これだと企業名と職種しかカスタマイズされておらず、具体的に経歴のどの部分に惹かれてスカウトを送ったか不明確です。また、その経験を入社後どう活かせるのかがわかりません。
他にも、勘の良い人であれば、企業名や職種はショートコードで変換できることを知っており、カスタマイズされていると感じられない人もいるでしょう。

そこで、下記のように具体的な経験に触れ、その経験を入社後活かせる理由を明記しましょう。

◯◯株式会社において、語学力を駆使しながら顧客ヒアリングを徹底し、お客様に合わせたサービスを提案して成果につなげてこられたことを拝見し、スカウトメールを書いております。
弊社の業務は、マーケティング面から企業成長を支えることですが、マーケティングには唯一絶対の正解はなく、顧客ニーズを踏まえ自分なりに仮説を立てて提案をする必要があります。そのため、弊社でなら、あなたのソリューション提案型の営業経験を十分に活かしていただけると思っています。

ここまで書けば、自分の経験が本当に求められていると候補者に感じてもらうことができるでしょう。

ポイント②候補者の希望に触れる

候補者の希望に触れる

下記は、候補者の希望に触れた”つもり”のありがちなカスタマイズです。

「UI/UXやビジネス面からプロダクト設計できるエンジニアになりたい」という記載を拝見しました。弊社であれば、あなたの今後のキャリア形成に最適な環境を提供できると考えております。

これだと、希望の部分を読んだことは伝わるのですが、その希望をどう叶えてくれるか明確ではなく候補者に刺さりにくいです。

そこで、下記のように改善しましょう。

この先UI/UXやビジネス面からプロダクト設計できるエンジニアを目指されているということで、ぜひ弊社でそちらのキャリアを実現していただきたいと考えております。今回お送りしたWebアプリエンジニアのポジションは、企画段階から踏み込むことが可能です。実際にユーザー調査を行い…

新卒の場合

新卒は、中途に比べて経験が乏しく、カスタマイズが難しいと感じる方もいるのではないでしょうか。
しかし、下記ポイントを網羅すれば、上手にカスタマイズすることができます。

ポイント①自己PRやガクチカから「強み/スキル」を抽出し、それが活かせる理由を記載する

Extract “strengths/skills” from self-promotion and gakuchika

学生のプロフィールには、自己PRや学生生活で力を入れたことが書かれています。そのエピソードから読み取れる「行動力」「チームワーク」「論理的思考力」などの強みやスキルを、文面に盛り込みます。
そして、それを活かすことができる理由まで記載します。

しっかりとエピソードを読み、強みを言語化するのは一見大変そうに見えますが、多くのスカウトを送っていくと、強みはある程度パターン化されることに気づくでしょう。

ポイント②具体的なエピソードや固有名詞を入れる

例えば、「バイトリーダーとしての経験が魅力的に感じました」で終わらせず、「バイトリーダーとして人員配置や作業手順を見直し、お客様のレジ待ちの時間を減らした取り組みが魅力的に感じました。」と具体的なエピソードに触れるようにしたり、「アルバイト」とだけ書くのではなく、「スターバックスでのアルバイト」とすることで、しっかり読んでくれたことが伝わります。

以上2点のポイントを踏まえた文面例がこちらです。

プロフィールを拝見し、バスケットボールサークルの新歓係として、部員集めに尽力したエピソードが魅力的に感じました。
特に、新入生がサークルの集会所に行っても先輩が誰もいない状態が続くという課題を発見し、メンバーのシフトを表を作成してサークル一丸となって新入生を歓迎したエピソードは素晴らしいと感じました。うまく周りを動かさないとできないことですよね。
あなたであれば、その課題発見力と周囲を巻き込む力で物事を進め、組織を引っ張ってくれるような人材ではないかと思い、オファーしました。

まとめ

スカウト カスタマイズ

スカウト文面の個別カスタマイズの重要性と、書き方のポイントをご紹介してきました。しっかり自分のプロフィールを読んでスカウトしてくれたと求職者に感じてもらえれば、テンプレメールより企業の印象が上がることでしょう。

ただ、スカウト文面のカスタマイズには非常に時間がかかるため、丁寧に送信してくれるスカウト代行を利用することも視野に入れるのがおすすめです。
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投稿者プロフィール

谷下 奈穂
谷下 奈穂
株式会社VOLLECTにて採用コンサルタントとして従事。大手広告代理店のDXコンサルタント職や、大手IT企業でのエンジニア採用など、多数の採用支援実績を持つ。