【一覧表付き】ITエンジニア17種類を解説!初心者に仕事内容や将来性をわかりやすく紹介
・エンジニアの職種を聞いても具体的な業務内容がイメージできない
・似たような職種が多く、違いを把握できない…
・社内のエンジニアから当然のように職種をわかっているように話されて、正直困っている
こんな悩みはありませんか?
本記事では、17種類のエンジニアの仕事内容の解説と、将来性のあるエンジニアについて解説します。
この記事を読むことで、的確な採用ターゲット設定と求人内容の策定が可能になります。
目次
本記事で定義した「ITエンジニア」とは
ITエンジニアの定義は明確に決まっていませんが、本記事では「Webアプリケーションを作成するエンジニア」と定義しています。
そして、Webアプリケーションを「CRUD」と呼ばれる機能を有したWebサービスと定義します。例えば、X(旧Twitter)やクックパッドはWebアプリケーションです。
<CRUDとは>
Create(生成する)、Read(読み込む)、Update(編集する)、Delete(削除する)の略
この前提を踏まえて、具体的なITエンジニアの種類と仕事内容を説明します。
ITエンジニア17種類の一覧表
本記事では、ITエンジニアを5分類して説明していきます。
・機能に関連するITエンジニア
・見た目に関連するITエンジニア
・インフラ/データベースに関連するITエンジニア
・Webアプリケーションの品質に関連するエンジニア
・その他
5分類に当てはまるITエンジニアの一覧表は下記です。
ITエンジニアの17種類と仕事内容
5分類に沿って、ITエンジニアの17種類と仕事内容を詳しく説明します。
機能に関連するITエンジニア
まず始めに機能に関連するITエンジニアについて説明します。
バックエンドエンジニア
バックエンドエンジニアとは、Webアプリケーションの機能を実装するエンジニアのことです。
主な仕事内容は、RubyやJavaなどのサーバーサイド言語を用いてのコーディングです。
会社によっては、プロダクトの企画から参画したり、テストなどの品質を担保する業務を行ったりします。
Webアプリケーションの根幹となる「機能」の開発を担当するため、ITエンジニアの中で最も求人数が多いです。
関連記事:【エンジニア採用講座】最終回:プログラミング言語の違いを理解しよう!
見た目に関連するITエンジニア
次に、見た目に関連するITエンジニアを紹介します。見た目の例をあげると、SNSのタイムラインの形や、ホームボタンの位置などを指します。
フロントエンドエンジニア
フロントエンドエンジニアは、Webアプリケーションの見た目を実装するエンジニアです。
日常で利用しているWebアプリケーションの目に見える部分の多くは、フロントエンドエンジニアが開発しています。
主な仕事内容は、Webデザイナーが作成したデザイン仕様書に沿って、React、Vue.jsなどの技術を使用して開発することです。
基本的に、デザインはWebデザイナーが担当することが多いですが、会社によってはフロントエンドエンジニアがデザインを担当することもあります。
Webデザイナー
Webデザイナーとは、Webアプリケーションのデザインを設計するエンジニア/デザイナーです。
仕事内容は、PdM(プロダクトマネージャー)などと擦り合わせた内容を、UIデザインツールのFigma等を使って形にします。この形にしたものをワイヤーフレームといいます。設計図のようなものなので、この設計図をもとに、前述したフロントエンドエンジニアが具体的な形にしていくのです。
会社によっては、Webデザイナーが、フロントエンドエンジニアが行うようなコーディングも行います。
インフラ・データベースに関連するITエンジニア
インフラ、データベースに関連するITエンジニアを紹介します。
インフラエンジニア
Webアプリケーションを動かす根幹にあるインフラに携わるエンジニアです。
インフラエンジニアは、オンプレと呼ばれる物理サーバーを管理するインフラエンジニアと、クラウド上に存在するクラウドインフラを管理するインフラエンジニアの2種類に分かれ、近年、クラウドインフラを管理する「クラウドインフラエンジニア」が主流になっています。
クラウドインフラエンジニアは、AWS(Amazon Web Services)、GCP(Google Cloud Platform)を用いてクラウドインフラの構築や運用を行います。構築したクラウドインフラをどのITエンジニアでも触れるように、IaC(Infrastructure as Code)と呼ばれる技術を用いることも増えています。
データエンジニア
データエンジニアは、データ分析の基盤を創るITエンジニアです。主に2つの業務をしています。
①データ収集・加工・格納
各種システムやWebサイトからデータを収集し、分析しやすい形式に加工します。DB(データベース)やDWH(データウェアハウス/さまざまなシステムからデータを集めて整理するデータの「倉庫」)などにデータを格納します。
②データ基盤の構築・運用
データ分析のための基盤となるシステムを構築・運用します。
主な基盤としては、DWH、データレイク(規模にかかわらず、すべての構造化データと非構造化データを保存できる一元化されたリポジトリ)などがあります。
機械学習エンジニア
機械学習エンジニアとは、人工知能の一分野である機械学習アルゴリズムの設計・実装・運用を行うエンジニアです。
既存サービスや新規ソフトにAIモデルを実装する際に活躍します。
具体的には、以下の業務を担います。
- 機械学習モデルの設計・開発:問題を解決するための機械学習モデルを設計・開発します。
- データの前処理・分析:機械学習モデルに学習させるためのデータを準備します。具体的には、データの欠損や誤りがないかを確認し、必要な場合には修正を行います。
- 機械学習モデルの評価・改善:開発した機械学習モデルの精度を評価し、必要に応じて改善を行います。
- 機械学習モデルの運用・保守:開発した機械学習モデルを本番環境に導入し、運用・保守を行います。
PythonやJava、C++などのプログラミング言語を使って、アルゴリズムを実装したり、データを操作したりする能力が求められます。
データサイエンティスト
データエンジニアが用意したデータ分析基盤を用いて、収集したデータを分析するITエンジニアです。
分析したデータをどのようにビジネスに活かすかといったコンサルティング能力を求められることもあります。
使用頻度が高い言語はPythonやRです。
Webアプリケーションの品質に関連するエンジニア
Webアプリケーションの品質に関連するエンジニアについて説明します。
テストエンジニア
テストエンジニアとは、テスト仕様書に沿ってバグがないかチェックするITエンジニアです。
Excelなどで作られたテスト仕様書に「Aの場面でBを行う」などの記載があるので、それに沿って実行した結果バグがないかを確かめます。
QAエンジニア
QAエンジニアとは、Webアプリケーションの品質を保証するエンジニアのことです。QAエンジニアのQAとは、「Quality Assurance」の略で、品質保証を表します。
テストエンジニアと異なる点は、自動テストやTDD(テスト駆動開発)の導入を通して、バグが発生しない「仕組み」をつくるITエンジニアであることです。
SRE
SRE(Site Reliability Engineering)は、インフラ、テスト、セキュリティなど複合して管理して、Webアプリケーションの「信頼性を高める」ITエンジニアを指します。
サービスの信頼性を高めるために、クラウドインフラの構築やIaC化の推進、CI / CD環境の構築、ネットワーク・セキュリティの整備など担当業務は多岐にわたります。
Google社がSREを提唱し、広まりました。
ネットワークエンジニア
ネットワークエンジニアは、コンピューターネットワークの構築・運用・保守を行うITエンジニアです。
主に、Ciscoなどを用いてネットワークを構築し、日々の安定運用のためにトラブルが起こってないかチェックしたり、トラブルが発生した時に対処したりします。
セキュリティエンジニア
セキュリティエンジニアは、情報システムやネットワークのセキュリティ対策を専門とするITエンジニアです。
そもそもサイバー攻撃を受けないような仕組みを構築したり、サイバー攻撃を受けた際に対処します。
近年、ゼロトラストセキュリティやCSIRT(セキュリティインシデントへ速やか、かつ適切に対処するために設置される、セキュリティ分野の専門チーム)などがトレンドになっています。
その他ITエンジニア
その他のITエンジニアについて説明します。
社内SE
社内SEとは、社内のメンバーが安全快適に働けることをミッションにしているITエンジニアです。
メンバーの安全のためには、社内セキュリティを整備したり、快適のために、業務効率化のツールを作成したりします。
また、PCやスマートフォンのキッティング(各種設定やソフトウェアのインストールなどを行う作業全般)を担当することも多いです。
コーダー
コーダーとは、Web制作をメインとするエンジニアです。
Web制作とは、LP(ランディングページ)やコーポレートサイトを指します。
これらはCRUDの機能を持たないため、バックエンドは開発せず、フロントのみを開発します。使用技術はHTML&CSS、 JavaScriptなどです。
<CRUDとは>
Create(生成する)、Read(読み込む)、Update(編集する)、Delete(削除する)の略
ネイティブエンジニア
ネイティブエンジニアとは、スマートフォンアプリを作成するITエンジニアです。
iOSアプリはSwiftと呼ばれる技術を用いて開発し、AndroidアプリはKotlinを用いて開発します。
近年は、iOS、Androidどちらも開発できるFlutterやReact Nativeの需要も高まっています。これらどちらのプラットフォームでも開発できる技術のことをクロスプラットフォームと呼びます。
フルスタックエンジニア
フルスタックエンジニアとは、フロント、バックエンドどちらもできるITエンジニアのことです。
基本的に、バックエンドとフロントエンドは業務が分けられることが多いですが、スタートアップなど人数が少ないチームでは、フルスタックエンジニアとして開発することが多いです。
バックエンド、フロントエンドどちらも開発できるエンジニアは市場では貴重なため、市場価値が高くなる傾向にあります。
DevRel
DevRelは「Developement Ralations」の略称で、技術広報のことを指します。
※本ポジションは厳密にはITエンジニアではないですが、ITエンジニアのネクストキャリアとしてなる人が多いため紹介します。
DevRelは、ITエンジニアを採用するにあたって、イベントを主催したり、自社ITエンジニアにインタビューをして記事掲載したりします。
近年、ITエンジニアの採用は厳しくなっており、このようにITエンジニアの採用を活性化するDevRelのニーズは高まっています。
エンジニアに将来性はある?
次にITエンジニアの将来性はあるのか?について説明します。
結論、ITエンジニアの将来性は非常にあります。
理由は、ITエンジニア人材の数が圧倒的に足りていないためです。
下図は、経済産業省がリリースした国内のIT人材の不足状況を表すデータです。
※経済産業省「IT人材受給に関する調査(概要)」より
このデータは、2030年に最大約79万人のIT人材が不足することを示唆しています。
そもそも国内のITエンジニアが大幅に不足していることがわかります。
よって、ITエンジニアの需要は今後もなくならいと言えるため、
将来性は極めて高いと言えるでしょう。
ITエンジニアは「AIに仕事を奪われる」。本当か?
AIによってすべてのエンジニアの仕事が奪われるわけではありません。
しかし、AIによって奪われるエンジニアの仕事も確かに存在します。
AIが最も得意なことは、指示されたものを正確に行っていく定型的な業務です。
例えば、データ入力、テスト実行などはAIに奪われていくでしょう。
一方で、創意工夫を発揮する仕事はまだまだAIは苦手です。
例えば、他の人にとって読みやすいコードのリファクタリングや、ユーザーインタビューなどを通して、課題解決する機能の提案などは人にしかできないでしょう。
また、そもそもAIそのものを開発しているのは人です。
そのため、AIそのものを開発しているエンジニアの仕事は奪われないでしょう。
将来性のあるエンジニアの職種3選
続いて、将来性のあるエンジニアの職種3選を紹介します。
①バックエンドエンジニア
現状、最も求人が多く、今後も求人が増えていくことが想定される職種がバックエンドエンジニアです。
GitHub社の発表によると、2023年に最も使用頻度が増えた言語がRustだそうです。
Rustのような、大規模なデータを扱っても処理速度が落ちないバックエンド言語は将来性が高いと言えるでしょう。
国内に目を向けると、同じような特徴を持つGoも案件数が増えているため、総じて大規模なデータを扱っても処理速度が落ちない言語に将来性が高いといえるでしょう。
②機械学習エンジニア
昨今のビジネスにおいて、企業がどのくらいデータを所有しているかが非常に重要になっています。これはビッグデータと呼ばれ、ビッグデータの活用こそ、企業のその後の戦力を決定付けると言っても過言ではないでしょう。
このような状況の中で、将来性が高いと言われる職種が機械学習エンジニアです。
機械学習エンジニアは、機械学習アルゴリズムを作成して、データのパターンや法則性を見つけるエンジニアです。
このように、機械学習エンジニアはビッグデータとの親和性が非常に高いです。したがって、機械学習エンジニアはビジネスの成長に欠かせず、将来性が高いといえるでしょう。
③SRE
連日ニュースで個人情報流出やサイバー攻撃などが多く報道され、サービスの信頼性を高めることが非常に重要になってきています。
また、SNSの発展により、サービスに不具合が起こればすぐにSNSで拡散されてしまいます。
これらが発生すれば、そのサービスのブランドは失墜してしまい、今後の信頼回復が非常に難しくなってしまいます。
このような状況の中で、非常に重要な役割を果たすエンジニアがSREです。
SREとは、サービスの信頼性を高めるために、インフラの安定運用をサポート、ネットワークセキュリティの整備、CI/CD環境の構築によりコードの品質を高める、など多岐に渡る業務を行います。
この対応範囲の広さによって、SREはサイバー攻撃やサービスの不具合を未然に防げます。
したがって、サービスのブランド失墜を防ぐことができるため、企業に必要不可欠な存在と言えるでしょう。
そのため、SREは将来性が高いエンジニアと言えるでしょう。
関連記事:【エンジニア採用講座】第四回:エンジニアのポジションや職種名をわかりやすく解説
エンジニア採用ならPRO SCOUT
以上、ITエンジニア17種類とITエンジニアの将来性について解説しました。
ITエンジニアの採用は日々、苛烈を極めており、ノウハウが蓄積されていないと極めて難しい状況です。
ITエンジニア採用のため、ダイレクトリクルーティングを使用しているが、成果が出ないとお困りの企業様は、ぜひPRO SCOUTをご利用ください。
投稿者プロフィール
- 担当案件の8割がWebエンジニア案件で、大手SIerから10名規模のスタートアップまで幅広い決定実績を持つ。返信率を0% → 23%に向上させた事例や、中堅SIer企業を担当2ヶ月で2名採用決定した事例あり。
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