ダイレクトリクルーティングでエンジニア採用を成功させるコツを基本から伝授!

採用

ダイレクトリクルーティング エンジニア

こんにちは、エンジニアの両手型人材紹介を経験し、現在はダイレクトリクルーティング支援を専門とする株式会社VOLLECTで働く竹内と申します。

早速ですが、この記事をご覧の方は、下記のようなお悩みをお持ちではないでしょうか?

・エンジニア採用計画がまた未達になってしまう…
・エンジニアのカジュアル面談のコツがわからない…

ダイレクトリクルーティングは、エンジニア採用に必要不可欠な採用チャネルです。

本記事ではエンジニア採用にダイレクトリクルーティングが重要な理由や、カジュアル面談のコツ、スカウト媒体の選び方を解説します。エンジニア採用に悩む人事担当の方は是非参考にしてください。

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エンジニア転職市場の現状

エンジニア採用 市場

結論から言うと、「超・売り手市場」です。

求職者は企業を選び放題ですが、エンジニアを採用したい企業は採用に苦労が避けられないと言えるでしょう。

doda転職倍率レポート 2023年1月のデータを見てみると、エンジニアの有効転職倍率は11.17倍となっております。
※参考までに営業職の有効求人倍率は2.49倍

単純に考えて、1人のエンジニアにつき約11社から内定が出る計算になります。

エンジニアの転職市場は超・売り手市場と言っても差し支えないでしょう。

超・売り手市場のため、エンジニア採用に苦戦している企業は非常に多いです。
実際、 HR総研:ITエンジニアを取り巻く人事の取り組みに関するアンケート 結果報告【採用編】によると、160社の中で約9割がITエンジニアの採用が未達成というデータも出ています。

非常に難易度が高いと言えるエンジニア採用で採用を成功させるためには、ダイレクトリクルーティングを上手く活用することが必要不可欠です。

では、なぜダイレクトリクルーティングがエンジニア採用に必要不可欠なのでしょうか?

エンジニア採用でダイレクトリクルーティングをすべき理由

1. 転職潜在層にアプローチできるため

ダイレクトリクルーティング エンジニア 理由 転職潜在層

前述したようにエンジニアの転職市場は空前の売り手市場です。この超・売り手市場では、転職顕在層だけではなく、転職潜在層にアプローチすることが必要不可欠になります。

ヒューマンソリシア社の調査によると、日本のIT技術者の数は132万人です。一般的に転職顕在層はその中で10%ほどと言われているため、13万2千人ほどが日本のエンジニアで転職を積極的に考えている層になっています。

そのため、転職顕在層にのみアプローチする人材紹介や求人広告のみでは、100万人以上のエンジニアの方にアプローチできていない計算になります。

このように転職顕在層にのみアプローチする従来の採用手法だけでは、多大な機会損失になりますので、ダイレクトリクルーティングを用いての採用はエンジニア採用に効果的と言えるでしょう。

2.自社採用の課題点を把握できる

ダイレクトリクルーティング エンジニア 課題

ダイレクトリクルーティングを始めることによって、自社採用のどこに課題があるのか特定しやすくなることも大きなメリットと言えるでしょう。

ダイレクトリクルーティングは大きく分けて、以下のファネルで構成されています。
※選考回数は企業によって変動します。

スカウト送付→スカウト開封→スカウト返信→カジュアル面談
→一次面接→二次面接→最終面接→内定→内定承諾

例えば、このファネルの中でスカウト開封率が低かったとします。
その場合、大きく分けて以下3点が問題と考えられます。

・スカウト送付するペルソナがずれている
・件名が刺さらない
・会社知名度が低い

上記の中で例えば「会社知名度が低い」という課題に対しては、テックブログなどの採用広報を充実させる、「件名が刺さらない」に対してはABテストを行うといった打ち手が考えられるでしょう。

このように、ダイレクトリクルーティングでは採用課題が明らかになりやすく、自社採用の健康診断のような使い方をすることが可能です。

ダイレクトリクルーティングを活用することによって、他採用チャネルにも良い影響を与えることができるでしょう。

 

3. 企業の採用力を鍛えられる

ダイレクトリクルーティング エンジニア トレーニング

ダイレクトリクルーティングはペルソナ設計で現場エンジニアとのすり合わせや、経営陣への予算獲得の交渉など他部署を巻き込んだ採用が必要といった企業の採用活動に必要な基礎的な部分を学ぶことができます。

また、ダイレクトリクルーティングでは、各選考ファネルに何人動員させるかといったKPI設計が非常に重要です。
このKPIからPDCAを回して採用活動の改善ができます。

以上のことから、超・売り手市場のエンジニア採用では、ダイレクトリクルーティングの導入は必要不可欠と言えるでしょう。

エンジニア採用向け スカウト媒体の選び方

エンジニア採用が可能なダイレクトリクルーティングは数多く有り、どれを選べばいいかわからない方も多いと思います。
そんな方のために、媒体を選ぶ際のポイントを2つお伝えします。

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1.各エンジニアスカウト媒体の特徴を理解する

Webエンジニアのスカウト媒体でオススメは以下です。

・BIZREACH → 全体150万人登録。エンジニア約20万人
・Wantedly → 全体350万人登録。エンジニア112万人
・Green (エンジニア特化)→ 全体100万人登録。デザイナー2万6千人。Webエンジニア6万4千人。ディレクター1万8千人。PM1万5千人。合計12万3千人。
・Findy (エンジニア特化)7万人
・LAPRAS (エンジニア特化)2万人
・Forkwell (エンジニア特化)5万人

それぞれの特徴を登録エンジニアのスキルと登録者数に分けて、整理して図が下記になります。

Engineer scout service map

しかし、それぞれのスカウト媒体で機能面での違いはあれど、登録しているエンジニア層に違いは大きくはありません。

というのは、多くのエンジニアが複数の媒体を同時に登録しているからです。

また、時期(媒体に新機能が追加されたタイミングなどは一般的に登録者数が増える傾向があります)によって登録エンジニア数に増減があるため、一概にこの媒体はこの言語を使うエンジニアが多い!と言えない状況です。

そのため、この言語の登録者が多そうな媒体を使う!という手法はあまり推奨できません。

エンジニア採用に関して言えば、BIZREACHかWantedlyをメインで運用して、これに加えてエンジニア採用に特化したダイレクトリクルーティングサービスを使用するのが基本かと思います。

エンジニアスカウトサービスについて、詳しい解説はこちらの資料をご参照ください。

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2.媒体CS担当の質・相性

エンジニア採用 市場 CS

Findy, LAPRAS, Forkwellなど運用をサポートする担当CSがつく媒体も珍しくありません。

そんな担当CSの質や相性も非常に重要です。担当CSはエンジニアの転職市場についての情報を多く持っている可能性が高いからです。

先程申し上げたように、各媒体ごとの登録エンジニアに大きな差はありません。

しかし、担当CSの質は大きく異なります。「担当CS = その媒体の質」と言っても過言ではないほど、CSは大切です。

例えば以下のような質問をして、担当CSの質や相性を見極めていきましょう。

・エンジニアの転職市場は今どんな感じですか?
・御社の媒体だと、どんなエンジニアの登録が多いですか?
・他の採用チャネルだと、どのようなものがオススメですか?

これらの質問に対して、根拠をもって答えられるCSは優秀なCSといえます。
特に3つ目の他の採用チャネルを推薦できるCSは非常に貴重な存在だといえます。

1点注意して頂きたい点は、媒体の営業を受ける際に、実際に商談する担当がCSではなく、セールスであることが多いことです。

そのため、担当CSと初めて接触するタイミングが、媒体導入後ということも珍しくありません。
先程述べたように、CSの質は非常に重要なため、可能であれば媒体導入前にCSも商談に同席してもらうなどして、CSと接触しておきましょう。

エンジニアのカジュアル面談で気をつけるべきポイント

ダイレクトリクルーティングでは、こちらからスカウトしていることもあり、スカウト返信からのカジュアル面談がマストです。

カジュアル面談ではどのようなことに気をつければいいでしょうか?

1.カジュアル面談のゴールを把握する

ダイレクトリクルーティング ゴール

カジュアル面談のゴールとは、スカウトした候補者に本選考フローに乗ってもらうことです。
この認識を持たないと、カジュアル面談がただの雑談で終わってしまうこともあります。

目の前の候補者が本選考に乗ってもらうためには、どうすればいいだろうか?
と常に考えながらカジュアル面談に臨む必要があることを抑えてください。

2. 人事担当者に加えてエンジニアメンバーも参加する

エンジニア メンバー カジュアル面談

多くのWebエンジニアの転職理由が「今よりも成長したい、新しい技術に触れたい」というものです。

そのため、自社がどのような技術を使っていて、現在どのような技術的な課題があるのかをカジュアル面談で話すことは、候補者の意向を高めることに繋がります。

特に現在の技術的課題とそれを通して得られる経験を伝えることは重要です。
これを伝えることによって、候補者は実際に働くイメージをよりつかみやすくなるでしょう。

上記の技術的話題は人事担当にはわかりづらく、現場エンジニアメンバーがカジュアル面談に参加することは必要不可欠と言えるでしょう。
また、参加するエンジニアは、選考意欲を上げるためにも、CTOやVPoEクラスに参加してもらうようにしましょう。

3. エンジニア採用専用のピッチ資料を作成する

採用ピッチ資料 ダイレクトリクルーティング エンジニア

面談用の採用ピッチを作成している企業は多く存在するものの、
エンジニア採用専用のピッチを作成している会社はまだ多くはありません。

しかし技術的な話のように、エンジニアならではのアピール項目が多く存在するため、他職種と同じ採用ピッチを使用することはオススメできません。

では、一体何を採用ピッチに盛り込めばいいのでしょうか?

Webエンジニア採用を得意としているForkwellによると、エンジニアは転職において以下を求める傾向が強いです。

※弊社と共同で実施した『成果直結!エンジニア採用。プロが語る本当に上手くいく会社の共通点とは』より引用。

そのため、

・働きやすさ(リモートなどの制度、開発文化など)
・待遇
・使用技術

などは必ず採用ピッチに盛り込むようにしましょう!

freee社のエンジニア採用ピッチが非常に完成度が高いため、是非参考にしてみてください。

また、カジュアル面談についてより詳しく知りたい方は下記からカジュアル面談攻略マニュアルも是非ともご確認ください!
Casual Interview Strategy Manual

エンジニア採用のポイント

ここまでダイレクトリクルーティングに焦点を当ててきましたが、エンジニア採用全般で大切なポイントを記載します。

1.要件定義を明確にする

要件定義  ダイレクトリクルーティング エンジニア 

要件定義とは、採用したいポジションのペルソナを明確にすることを指します。
例えば、以下のようなことを明確にしましょう。

・どんなスキルを持っているか?
・どのような経歴を歩んできたか?
・キャリアの志向性は?
・どんな性格か?

上記のような要件定義を行うことで、そもそもの採用課題が見えてきたり、ペルソナに沿った媒体選定、ペルソナに訴求するスカウト文面の作成が可能になっていきます。

特に「スキル」と「性格」は求人票の求める人物像欄を作成する時にも重要になります。そのため、この2つは入念に設定するようにしましょう。求める人物像の悪い例と良い例を記載します。

悪い例 :
・なんらかのバックエンド言語開発経験
・チーム開発経験
・インフラを利用した開発経験

これでは具体的にどのような業務を行うのかいまいち想像ができません。

それでは、良い例をみてみましょう。

良い例 :
・仕様を基に設計から開発、テスト、リリースまでの一連の経験
・Rubyなどの言語でMVCフレームワークを使った開発経験
・AWS, GCPなどのクラウドインフラを使った開発経験

悪い例に比べ、良い例のほうが具体的になっていることがわかると思います。良い求める人物像とは「これは私だ!」と思ってもらえることです。そのため、求める人物像は具体的に書く必要があります。

2.現場エンジニアとの関係を良好に保つ

Maintain good relationships with field engineers

上記のような良い要件定義を行うためには、現場エンジニアの協力が必要不可欠です。

そのためには、開発を行っている現場エンジニアに、

・今の組織にどのような課題があるのか?
・活躍しているエンジニアはどのような経歴やスキルの人が多いのか?
・どんなコンピテンシーの人に来てほしいか?

などをヒアリングすることを推奨します。

コロナ以降はエンジニアはリモートメインとなり、コミュニケーションが難しくなったと感じる方も多いと思います。

しかし、採用メンバーとエンジニアのコミュニケーションを疎かにしていると、良い要件定義ができなくなってしまったり、採用後のミスマッチが発生してしまう可能性があります。それを防ぐためにも、普段から30分ほど時間をとってオンラインミーティングをしたり、Slackのハドル通話でコミュニケーションをとるようにしましょう。

エンジニアは一般的に、突発的に予定を入れられることを嫌がる傾向があるので、事前にこの日時で30分ほどお話しませんか?といった形で聞いてみるようにしてみましょう。

なお、エンジニアにヒアリングするにあたって用語がよくわからないという事態が発生するかと思います。それを防ぐ際にも最低限の知識をインプットしていく必要があります。知識のインプットには以下の2冊がオススメです。

①ダイレクトリクルーティングの教科書(エンジニア採用に関しての章あり)

②採用・人事担当者のためのITエンジニアリングの基本がわかる本

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3.同時並行で多くの採用チャネルを使う

エンジニア採用において特効薬はなく、ダイレクトリクルーティング, 人材紹介, リファラルなど複数の採用チャネルを同時並行して使うことが王道です。特にダイレクトリクルーティングは、転職潜在層にアプローチできる点や、スカウトメールの開封率, 返信率などから自社の採用のどこに課題があるか特定しやすいというメリットがありますので、欠かすことはできないでしょう。

まとめ

・転職潜在層にアプローチできるダイレクトリクルーティングがエンジニア採用に有効
・エンジニア採用で最も重要なことは要件定義
・要件定義を行うためには、現場エンジニアと密なコミュニケーションを取ることが重要
・複数の採用チャネルを同時並行して運用していくことが大切

実際、ダイレクトリクルーティングを上手く運用することは非常に難しいですが、上手く運用できれば他採用チャネルにも良い影響が現れてきます。本記事を参考に、ダイレクトリクルーティングでエンジニア採用を成功させましょう。

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投稿者プロフィール

中島 大志
中島 大志株式会社VOLLECT CEO
「ダイレクトリクルーティングの教科書」著者。日経トレンディや東洋経済への寄稿も果たす。新卒でパーソルキャリア株式会社にてクライアントに対して採用コンサルティングに従事。その後、外資系コンサル企業の採用支援をする中でダイレクトリクルーティングの魅力に気づき株式会社VOLLECTを創業。スカウト採用支援実績は500社超。