【見本・例文あり】効果の出る求人票の書き方とポイントを紹介

仕事を探す際、募集要項や採用条件を知るためにまず初めに確認するのが求人票です。
求人票にはいくつかの決まりがあり、必ず含めないといけない項目、明記してはいけない内容があります。また、求人票を書く際に気をつけるべきポイントも多く存在します。
本記事ではそんな求人票の決まりやコツを、例文を交えながら紹介します。
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目次
求人票とは
新しく人を採用したい!と思った際、まず取り掛かるのが求人票の作成です。採用活動を成功させるためには、求人票に基本的な会社紹介から職種や仕事内容の説明を記載し、求職者が思わず応募したいと思うような求人票を作成する必要があります。
求人票に書くのは禁止の項目
求人票を作成する際、明記してはいけない禁止項目がいくつかあります。
(1)性別を制限する表現
男女雇用機会均等法により、男女の違いを理由に待遇を分けたり、いずれかの性のみを採用することは禁止されています。また、職業名の記載方法でも注意が必要です。
避けるべきワード例
「看護婦さん」→「看護師」
「保母さん」→「保育士」
「セールスマン」→「営業社員」
「ガードマン」→「警備員」
(2)年齢を制限する表現
雇用対策法により、年齢を制限した採用活動は禁止されています。 求人票を作成する際は、「30歳以上対象」や「20代採用中」といった表記は避けましょう。新卒を採用する際は、年齢ではなく「○○年3月大学卒業見込み」や「来春大学卒業予定者」といった表現を使いましょう。
(3)出身地や国籍等を制限する表現
出身地・居住地を制限する表現は禁止されています。また、国籍や人種の記載も禁止されています。外国人を積極的に採用したい場合は「〇語がネイティブレベルの方を募集」「〇国での居住経験がある方を募集」といった表現に言い換えましょう。
(4)身体面を制限する表現
身長や外見、身体能力を制限する表現は禁止されています。力仕事が必要な求人の場合は、「体力がある方を採用」と記載するのではなく、仕事内容欄に「5kg程度の段ボールを運んでもらいます」といった内容を記載し、求職者自身に判断してもらうようにしましょう。
求人票の作成フロー
求人票を作成する際のフローについて説明します。
(1)採用したいターゲットを考える
求人票を作成する際、まずはどんな社員を採用したいかターゲットを明確にしましょう。そして、誰にその求人票を見てもらいたいか、どのような情報を知ってもらいたいかを検討し、またそのターゲットとする求職者がどのようなキーワードに関心を持つのかリサーチしましょう。
(2)記載する内容を考える
ターゲットに伝えたい内容を考えます。求人票を記載予定のWEBサイトにフォーマットがある場合は、そのフォーマットに沿って記載内容を考えます。フォーマットがない場合は、他社競合の求人票などを参考にし、記載内容を作っていきます。
(3)求人票の見た目を考える
求人票に記載する内容が決まったら、求職者に魅力が伝わるようなデザインを考えます。白黒フォーマットの求人票の場合は、白黒でも伝わりやすいようにインデント等を工夫します。カラーの求人票であれば、フォントやレイアウトに工夫を凝らし、他社と差別化できるようにしましょう。
(4)求人票の完成形をチェックする
求人票が完成したら、なるべく多くの社内関係者にチェックをしてもらいましょう。その業務の担当者はもちろん、その業務と関係がない人にも見てもらい、記載内容がわかりやすいかどうかなどをチェックしてもらいましょう。
求人票の書き方
求人票を作成する際の具体的な書き方について説明します。
(1)タイトル
タイトル(職種名)は求職者が一番初めに目にする項目です。タイトルから仕事内容が簡単にイメージできるように、わかりやすいタイトルを作成するように心がけましょう。
営業職 → 広告の企画営業職//土日祝休み/飛び込み・新規営業一切なし!
経理職 → 事業拡大を支える経理メンバーを募集 / リーダー候補
(2)仕事内容
仕事内容は求人票の核となる重要な部分です。具体的に、どのような仕事を行うのかが誰が見てもわかるような文章を作成しましょう。箇条書きで記載しても構いません。
また、研修がある場合は研修内容や、「残業なし」といった働き方に関するキーワードを入れたり、1日のスケジュール・業務の流れを記載するのも効果的です。
【ディレクション業務】
パートナースタッフの管理 →様々な媒体を利用して対象者のサーチを行うパートナースタッフのマネジメントを行います。顧客との商談でヒアリングした内容の接続や納期の調整等を行います。
【セールス業務】
インターネット経由での反響への対応 →リード獲得等の仕組みを構築しているため、新規のテレアポ業務などはありません。反響に対して情報提供などを行い、具体的なニーズにつなげていきます。最終的には契約書の締結などまで行います。
お客様との商談 →人材要件のヒアリングや顧客の課題のヒアリングを行い、それに対して同社でどう役に立てるかを思考し提案を行って頂きます。希望人材に合う推奨利用メディアの選定、プロセスの見直し、スカウト文の練り直し等を行います。
(3)求めるスキル・経験
どのような人を採用しているのか、禁止項目を避けながら記載しましょう。必須条件(その業務を行う上で必ず持っていないといけない資格や経験)と歓迎条件(必須ではないが、あると望ましい資格や経験)に分けて記載しましょう。
求職者が応募するかしないかを決める際の指標となるため、厳しすぎず、緩すぎない必須条件・歓迎条件を記載しましょう。
必須スキルは、必ず定量的に判断できる(誰が見ても同じ認識になる)ことが重要です。
例えば、「チャレンジ精神がある方」というのは、必須スキルには絶対に記載せず、求める人物像に入れるべきです。
複数個記載する場合は、必ず「下記いずれか」「下記いずれも」「下記2つ満たすのであれば」などの記載を加えましょう。
(4)募集背景
なぜそのポジションを募集しているのか、前向きな内容で記載しましょう。また、そのポジションに就いたら、どのようなキャリアパスが待っているのか想像できるような文言を加えましょう。
例)新規事業立ち上げのため、リーダー候補募集
XX事業のさらなる拡大のため、チームメンバーを募集中
(5)会社の特徴・理念・ビジョン
求人票のフォーマットによっては、企業紹介欄がないこともあります。その際は、ホームページなどに会社の特徴・理念・ビジョンをわかりやすく整理して置きましょう。求人票に記載スペースがある場合は、求職者が応募したいと思えるようなその企業ならではの取り組みや、経営者の理念、今後のビジョンなどを記載しましょう。
(6)報酬
記載は必須スキルの記載の次に、候補者が見るポイントです。報酬を記載する際は、月給制か年俸制を明記し、ボーナスの制度がある場合はどのような制度なのかも明記しましょう。また、求職者が初年度、3年後にどの程度の昇給が見込まれるかを記載すると、求職者に入社後の昇給幅をイメージしてもらうことができます。
また、 「300〜1500万円」のような求人は、候補者にすると300万円の求人だと思われるので、最下限の年収の記載方法に注意しましょう。
年収の開きは、300万円程度が理想(500〜800万円)です。それ以上離れると、そもそもメンバーとマネジメントぐらい違うため、求人をメンバーポジションとマネジメントポジションで分けるべき。
例)月給20万円 + 賞与年2回
30歳 営業リーダー:入社3年目、月給25万円
35歳 営業主任 :入社5年目、月給30万円
(7)その他あると良い事項
- 年収の上がり幅
- 中途入社者比率
- 前職出身者
- 組織構成
- 社内におけるキャリアステップ
- 評価制度
求人票の書き方のポイント
より多くの求職者から応募を獲得するためのポイントを紹介します。
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(1)検索されやすいワードを散りばめる
求職者はインターネット上で求人票を検索します。必要最低限の項目を記載するのではなく、求職者が良く検索するようなキーワードを散りばめ、なるべく多く求職者の目に留まるような求人票を作成しましょう。リモートワークやフレックス制度は、最近重要視する候補者が増えているので、記載すべきです。
(2)内定までの流れを記載する
応募してから内定まで、どのようなステップがあるのかを記載しましょう。WEBテストの有無や面接の回数、また面接はオンラインなのか会社で実施するのかなども記載しましょう。
例)応募→書類選考→WEB面接(2-3回)→最終面接(本社にて)→内定
(3)残業時間は働き方を想像
働き方を想像してもらうためにも、残業時間についてはわかりやすく記載しましょう。毎日平均して何時間残業が発生しているか、繁忙期に何時間程度残業が発生するのか等、具体的な数値を用いて記載しましょう。また、裁量労働制を導入している場合でも求職者は残業時間について気になる人がいるため、求人票を見ただけで不明点を解消してもらえるよう具体的な数値を記載するのがお勧めです。
(4)求める人物像を明確にするターゲットに絞り込む
若手を対象としているのか、ベテラン層(プロフェッショナル)を対象としているのか、わかりやすく記載しましょう。前述の通り、年齢に関する記載はNGですが求めるスキル・経験の欄に具体的に記載するのがお勧めです。
例)若手を採用したい場合
第二新卒募集
未経験者には、研修制度あり
例)ベテラン層(プロフェッショナル)を採用したい場合
XXの領域で10年以上実務経験のある方
5名以上のマネジメント経験5年以上
(5)専門用語を使わずにわかりやすい言葉で
求職者の応募までの心理的ハードルを引き下げるため、専門用語を避けましょう。難しそうに見える求人票よりも、面白そう・自分に務まりそうと思ってもらえるような求人票にして、なるべく多くの求職者から応募がもらえるようにしましょう。
求人票はできるだけ詳しく、具体的に記載することが大切です。特にこの求人票を見る人が、業界の未経験であれば、未経験の人でもわかるように出来るだけ噛み砕いて説明しましょう。
例)
■お任せしたいお仕事内容について:
企業の採用担当者に対してダイレクトリクルーティングを中心とした採用コンサルティングをお任せ致します。
※ダイレクトリクルーティングとは、企業の人事/採用担当者などが「直接」転職希望者や転職潜在層に対してアプローチを行うPUSH型の採用手法のことです。これまでの転職市場では、求人メディアに広告を出し応募を待つ、人材エージェントを利用して紹介を待つ、つまり何か(誰か)を間に挟んで「待つ(=PULL型)」採用でした。それに対してダイレクトリクルーティングでは、企業の採用担当者が自ら、BIZREACH等に代表される候補者データベースにアクセスし、自社の採用要件にマッチした候補者をデータベースから探し出して、スカウトメールを送るなどのアプローチを行います。
(6)誰にでも響く魅力ではなく、採用したいターゲットにとって響く内容に
求人の魅力は誰にでも響く魅力ではなく、採用したいターゲットにとって響くのかを考えて選ぶ必要があります。
例えば30代女性をターゲットにしているのであれば、「何をポイントに転職をするのか?」を考えて、打ち出す魅力を考えましょう。
30代女性の例)
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(7)写真を効果的に使う
魅力的な求人票にし、求職者の応募意欲を高めるためにオフィスの様子や従業員の様子等を掲載することも効果的です。写真は必ずしもプロが撮影したものでなくても構いません。求人票に写真を掲載する欄がない場合は、自社WEBサイト等にオフィスの様子を掲載しましょう。
(8)組織構成について記載する
求職者に働く環境をイメージしてもらうために、組織構成を記載しましょう。社長や部長の傘下にどのようなチームがあるのか、組織内で昇進したり、キャリアパスをどのように広げることができるのかなどを想像してもらうことができます。また一緒に働くチームメンバーの中で、業務がどのように分担されているのかを記載するのも効果的です。
スカウト文面に書くべき情報と求人票に書くべき情報の違い
スカウト文面は興味喚起をさせることが目的です。スカウト文面の情報量を増やしすぎると、スマートフォンでスクロールが多くなり離脱されやすいです。しかし、求人票は興味を持った候補者が見るものなので、できる限り詳しく、網羅的に記載することが求められます。
企業の魅力がたくさんあったとしても、スカウト文面はその中からワンメッセージに絞り込んで書くべきです。その代わり、募集要項には魅力を詰め込むと良いでしょう。
<スカウト文面に書くべき情報>
候補者のスキルや経験、希望にマッチしている旨
会社概要・簡潔な魅力
採用背景
その方に任せたい業務内容や役割
初回接触はカジュアル面談なのか・一次面接なのか
参考記事
<求人票に書くべき事柄>
会社概要・理念・ビジョン
仕事内容
求めるスキル・経験
募集背景
報酬・報酬例
年収の上がり幅
福利厚生
中途入社者比率
前職出身者
組織構成
社内におけるキャリアステップ
評価制度 等
まとめ/採用や求人票の書き方に困ったら
求人票は、求職者が仕事を探す際にまず確認する基本情報です。求人票に記載しないといけないもの、記載してはいけないもの等いくつかの決まりはいくつかありますが、求職者に一緒に働きたいと思ってもらえるよう、何度も書き直し、改良し、働く環境や魅力などをしっかり訴求しましょう。
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投稿者プロフィール

- PRO SCOUT事業責任者
- 株式会社マイナビにて、人材紹介やスカウトサービスのプロダクト責任者を経験。現在は株式会社VOLLECTで、ダイレクトリクルーティング支援サービス「PRO SCOUT」の事業責任者を担う。