【コピペOK】すぐに使えるChatGPTお祈りメールプロンプト5選|採用のプロが例文つきで解説

AI採用

「お祈りメールを送って意味があるの?」「お祈りメールに何を書けば良いかわからない」「応募者に丁寧な連絡をしたいけど、時間がない…」
そんなお悩みを抱える採用担当者の方へ。
本記事のAIプロンプトを使えば、候補者体験を向上させる高品質な「お祈りメール」の下書きが3分で完成します。
この記事で、不採用通知を今後の採用戦略の一つに変える方法を実践してください。

そもそも「お祈りメール」は本当に必要か?

「不採用通知なのだから、送らなくてもいいのでは?」
多忙な業務の中で、そう考える採用担当者の方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、私の800社以上におよぶ採用支援の経験から、
誠意を示すためにもお祈りメールは「必要」です。

応募者への誠意、未来のファン作り、そして企業の信頼を守るため――。
ここでは、お祈りメールがなぜ重要なのか、その2つの重要な理由を解説します。

理由1:誠実な対応が、未来のファンを育てる

まず最も大切なのが、応募してくださった方への「誠意」です。
いわゆる「サイレントお祈り」(合格者にしか連絡しない行為)は、候補者の時間を奪い、企業への期待を裏切る行為にほかなりません。

現在の採用市場は、企業が候補者を選ぶだけでなく、候補者が企業を選ぶ時代です。
その中で、数ある企業の中から自社に興味を持ち、時間と労力をかけて応募してくれたという事実に、
私たちは最大限の敬意を払いましょう。

  1. 丁寧な対応は、今回ご縁がなかったとしても、候補者が将来の顧客や取引先になる可能性を繋ぎとめます。
  2. 反対に、不誠実な対応は「この会社の商品は買わない」といった事業へのマイナス影響に発展しかねません。

なにより、合否が分からない状態は候補者を不安にさせ、次の活動への切り替えを妨げてしまいます。
相手の貴重な時間を尊重し、次のステップへ気持ちよく進んでいただく。これも採用担当者の大切な役割です。

理由2:企業の信頼性(レピュテーション)を守る

お祈りメールを送らない、あるいは著しく遅れることは、企業の信用の失墜に直結する可能性があります。
たった一人の候補者が抱いた不信感は、SNSや口コミサイトを通じて瞬く間に拡散され、
企業の採用ブランド(レピュテーション)に傷をつける可能性があります。

一度ついたネガティブな評判は、今後の応募者数の減少や、社内外のステークホルダーからの信頼低下にもつながりかねません。

企業の信頼性を維持・向上させるためにも、適切なタイミングでお祈りメールを送ることが極めて重要です。
具体的には、選考日から3日以内、遅くとも1週間以内には通知を行うのが理想的なラインと言えるでしょう。

お祈りメールにテンプレートではなく「プロンプト」が必要なのか?

👉 このパートをまとめると!
AI時代のお祈りメールは、効率化と「候補者体験の向上」の両立が新常識。定型文では企業の評判を損なうリスクがあります。

採用担当者の仕事は「落とすこと」ではなく「仲間を探すこと」

採用担当者の本来の役割は、候補者を「選別して落とす」ことではありません。自社の未来を共に創る「仲間を探す」ことです。
その観点に立てば、今回ご縁がなかった候補者も、将来の顧客やビジネスパートナー、あるいは別のポジションでの「未来の仲間」かもしれません。

だからこそ、不採用通知は関係の終わりではなく、未来に繋がる関係の始まりと捉えるべきです。
AIプロンプトの活用は、そのための効率的かつ効果的な第一歩となります。

✍️ 筆者(専門家)の経験からの一言アドバイス

【結論】:たった1通のメールが、企業の採用力全体を左右する事実を決して軽視しないでください。

過去に成長企業がテンプレート通りの不採用通知を送り続けた結果、優秀なエンジニアコミュニティ内で悪評が広まり、採用に大苦戦したケースを目の当たりにしました。この経験から、読者の皆さんには同じ失敗をしてほしくないと心から願っています。


【コピペOK】状況別!候補者体験を最大化するお祈りメールプロンプト

👉 このパートをまとめると!
書類選考・面接後など状況別に、候補者の心情に配慮しつつ、丁寧で誠実な不採用通知を生成するAIプロンプトを紹介します。

基本の型: まずはこれを押さえる「汎用プロンプト」

全ての基本となるプロンプトです。この構造は、[役割定義]→[背景情報]→[指示]→[制約条件] という、AIに意図を正確に伝えるためのルールに基づいています。まずはこの型をコピーし、あなたのAIツールで試してみてください。


# 命令書

あなたは、スタートアップ企業の優秀な採用担当者です。
候補者一人ひとりとの丁寧なコミュニケーションを最も重視し、誠実で心のこもった文章を作成してください。

# 背景情報

- 応募職種: {応募職種名}
- 候補者名: {候補者名} 様
- 選考段階: {選考段階}
- 企業の価値観: 挑戦を尊重し、オープンなコミュニケーションを大切にする

# 指示

上記の背景情報に基づき、{選考段階}で不採用となった{候補者名}様への「お祈りメール」の文面を、300字程度で作成してください。
以下の要素を必ず含めてください。

- 応募への心からの感謝
- 素晴らしい経歴やスキルへの敬意
- 今回はご期待に沿えなかったという事実
- 今後のご活躍を祈る言葉

# 制約条件

- 事務的で冷たい表現は絶対に使用しないでください。
- 不採用の具体的な理由は記載しないでください。
- 候補者を尊重する、ポジティブで誠実なトーンを維持してください。

【書類選考】多数の応募者に送るための効率重視プロンプト

書類選考では、応募者数も多く、効率性が求められます。
しかし、ここでも個別感を少しだけ加えることで、印象は大きく変わります。このプロンプトでは、応募書類の「どの点」に魅力を感じたかを一言添えるよう指示しているのがポイントです。


# 命令書
あなたは、多数の応募書類を迅速かつ丁寧に確認する、効率的な採用担当者です。

# 背景情報
- 候補者名: {候補者名} 様
- 応募職種: {応募職種名}
- 特に魅力を感じた点: {例: 〇〇プロジェクトでのご経験}

# 指示
書類選考の結果、不採用となった{候補者名}様への通知メールを作成してください。
応募への感謝と、特に{特に魅力を感じた点}に魅力を感じたことに触れつつ、今回は採用を見送る旨を丁寧に伝えてください。

# 制約条件
- 全体で250字程度にまとめてください。
- 前向きな印象を与える、明るく誠実なトーンで記述してください。

【一次・二次面接】ポジティブな印象を残すフィードバック風プロンプト

面接まで進んだ候補者には、よりパーソナルな対応が不可欠です。
このプロンプトは、面接で話した内容に具体的に触れることで、「あなたの話をしっかり聞いていました」というメッセージを伝え、候補者の納得感を高めることを目的としています。


# 命令書
あなたは、候補者の個性と強みを見出す、観察眼の鋭い採用担当者です。
単なる合否連絡ではなく、候補者の今後のキャリアにとって少しでもプラスになるような、温かいコミュニケーションを心がけてください。

# 背景情報
- 候補者名: {候補者名} 様
- 応募職種: {応募職種名}
- 面接で特にポジティブに感じた点: {例: 〇〇のプロジェクトについて、課題解決のプロセスを論理的にご説明いただいた点}

# 指示
上記の背景情報に基づき、一次(または二次)面接の結果、不採用となった{候補者名}様への通知メールを作成してください。
以下を盛り込み、今後のキャリアにとって少しでもプラスになるような、温かい文章を作成してください。

- 面接の機会をいただけたことへの深い感謝
-`面接で特にポジティブに感じた点` に具体的に触れ、
「〇〇様のお話の中でも、特に△△の点については、面接官からも高く評価する声が上がっておりました」のように、
客観的な事実としてポジティブなフィードバックを伝える。
- 選考が非常に難航し、苦渋の決断であったこと
- 書類は責任を持って破棄すること
- {候補者名}様の今後の更なるご活躍を心から祈っていること

# 制約条件
- 不採用の具体的な理由は一切記載しないでください。
- フィードバックは、ポジティブな点に限定してください。
- 全体で350字程度の、過不足のない文章量にしてください。
- 丁寧語を使いつつも、パーソナルで温かみが感じられるトーンを維持してください。

✍️ 筆者(専門家)の経験からの一言アドバイス

【結論】:フィードバックは「欠点の指摘」ではなく「強みの承認」と捉え、ポジティブな点だけを伝えましょう。

私が支援する多くの企業で、不採用通知に簡単なポジティブフィードバックを添える施策を導入したところ、候補者からの感謝の返信が急増しました。この経験から、候補者が前向きな気持ちで選考を終えられるよう、「〇〇というお話から、貴殿の強みを強く感じました」といった一言を加えることを強く推奨します。


【最終面接】最も丁寧な配慮を。誠実さが伝わるプロンプト

最終面接まで進んだ候補者は、貴社への入社意欲も非常に高い状態です。不採用の連絡は、最大限の敬意と誠実さをもって行う必要があります。
このプロンプトでは、「苦渋の決断であったこと」を表現し、候補者の能力を高く評価していることを明確に伝えるよう設計しています。


# 命令書
あなたは、候補者に最大限の敬意を払う、経験豊富な採用責任者です。

# 背景情報
- 候補者名: {候補者名} 様
- 面接で特に印象的だった点: {例: 貴社の事業への深い理解と熱意}

# 指示
最終選考の結果、不採用となった{候補者名}様への通知メールを作成してください。
以下を盛り込み、丁寧かつ誠実な文章を作成してください。

- 面接の機会をいただけたことへの深い感謝
- {面接で特に印象的だった点}に対する高い評価
- 選考が非常に難航し、苦渋の決断であったこと
- 書類は責任を持って破棄すること
- {候補者名}様の今後の更なるご活躍を心から祈っていること

# 制約条件
- 厳粛かつ、温かみのあるトーンで記述してください。
- 400字程度で、言葉を尽くして丁寧に作成してください。

プロンプトを「自社専用」に進化させる3つのカスタマイズ術

👉 このパートをまとめると!
生成された文章に「自社らしさ」を加えましょう。企業理念の反映、候補者ペルソナの調整、採用ブランドの口調設定が鍵です。

AIが生成した文章をそのまま使うだけでは、まだ不十分です。ここからは、その文面に追記や修正を行い、
貴社だけのオリジナルなメッセージに昇華させるための3つのステップをご紹介します。

STEP1:「企業の価値観(Value)」をプロンプトに埋め込む

貴社の企業理念や大切にしている価値観(バリュー)を、プロンプトの#背景情報に加えてみましょう。
例えば、「私たちは、失敗を恐れないチャレンジ精神を尊重します」といった一文を追加するだけで、AIはそれに沿ったトーンの文章を生成しようとします。

STEP2:「候補者のペルソナ」をAIに与えて寄り添う姿勢を示す

応募してくれた候補者は、どのような人物でしょうか?
「新卒の若手エンジニア向け」「経験豊富なマネジメント層向け」など、候補者のペルソナをAIに伝えることで、相手に合わせた言葉選びが可能になります。これにより、候補者は「自分のことを理解してくれている」と感じやすくなります。

STEP3:「採用ブランドの口調(トーン&マナー)」を定義する

貴社の採用活動における理想の口調はどのようなものでしょうか?
「常にポジティブで、親しみやすいトーン」「論理的で、落ち着いた誠実なトーン」など、具体的なトーン&マナーを#制約条件に定義することで、文章全体の雰囲気をコントロールできます。

✍️ 筆者(専門家)の経験からの一言アドバイス

【結論】:トーン&マナーは「形容詞」だけでなく「具体的な禁止事項」も加えると、AIの精度が格段に向上します。

「カジュアルだけど誠実」というトーン&マナーを求めた際、「”(笑)”や過度な絵文字は使わないでください」という具体的な制約を加えたことで、理想通りのアウトプットが安定して得られるようになりました。ぜひ試してみてください。

プロンプト利用で失敗しないための注意点

👉 このパートをまとめると!
AIの出力を鵜呑みにせず、必ず人間が最終チェックを。特に個人情報や断定的な不採用理由の記載は絶対に避けるべきです。

AIプロンプトは強力なツールですが、使い方を誤ると大きなリスクを伴います。
ここでは、採用のプロとして、これだけは守ってほしいという注意点を3つお伝えします。

不採用理由は「伝えない」

候補者から不採用の理由を尋ねられても、具体的な回答は避けるのが賢明です。

企業の採用活動における判断基準は、非常に複雑な要素が絡み合っており、一部を切り取って伝えると誤解を招きやすいからです。

一般的に、不採用理由を具体的に伝えることは、後のトラブルに発展するリスクがあるため推奨されていません。
誠実な対応を心がけることと、法的リスクを回避することは、両立させるべき重要な視点です。

AIは平気で嘘をつく。ファクトチェックは人間の責任

AIは、事実と異なる情報(ハルシネーション)を、さも本当であるかのように生成することがあります。

例えば、「貴殿の〇〇というご経験は、弊社の△△という事業に完全に一致します」といった、
事実誤認の文章を生成してしまう可能性もゼロではありません。

送信前のファクトチェックは、採用担当者の重要な責任です。

送信前の最終チェックリスト

AIが生成した文章を送る前に、必ず以下の点をご自身の目で確認してください。

  1. 候補者名、応募職種名に間違いはないか?
  2. 自社のトーン&マナーから逸脱していないか?
  3. 誤解を招くような断定的な表現はないか?
  4. 事実と異なる内容(ハルシネーション)は含まれていないか?
  5. 全体を読んで、誠実さと温かみが感じられるか?

【上級編】お祈りを「出会い」に変えるタレントプール構築プロンプト

👉 このパートをまとめると!
今回はご縁がなくとも、未来の候補者として関係を維持する「タレントプール」への参加を促す戦略的なプロンプトを紹介します。

お祈りメールを、関係の「終わり」ではなく「始まり」にする。そのための強力な戦略が「タレントプール」です。

関連記事:タレントプールとは?採用にもたらすメリットを紹介

タレントプールがスタートアップの採用を救う?

タレントプールとは、今回採用には至らなかったものの、優秀な候補者の情報をデータベース化し、
将来的に適切なポジションが生まれた際に、優先的にアプローチするための仕組みです。

採用コストを大幅に削減し、採用期間を短縮できるため、特にリソースの限られるスタートアップにとっては強力な武器となります。

別ポジションやカジュアル面談の可能性を打診するプロンプト例

このプロンプトは、不採用を通知すると同時に、未来の可能性(タレントプール)に繋げるメールとなります。

✍️ 筆者(専門家)の経験からの一言アドバイス

【結論】:タレントプールへの招待は「お願い」ではなく「特別なご案内」として伝えましょう。

実際にタレントプールからの採用に成功した企業が送っていたメールには、「貴殿のような素晴らしいご経験をお持ちの方に、今後新しいポジションが生まれた際に、ぜひ優先的にご案内したく…」という、相手へのリスペクトに満ちた一文が必ず含まれていました。この「あなただからこそ」というエッセンスが、候補者の心を動かすのです。


# 命令書
あなたは、候補者との長期的な関係構築を重視する、戦略的な採用担当者です。

# 指示
最終面接で不採用となった{候補者名}様への通知メールに、以下の要素を加えた文章を作成してください。

1.  通常の不採用通知の要素(感謝、敬意、結論など)
2.  「今回は残念ながらご期待に沿えませんでしたが、{候補者名}様の素晴らしいご経歴やスキルは、弊社の別のポジションで活かせる可能性を大いに感じております。」という一文。
3.  「もしご迷惑でなければ、今後新しいポジションが生まれた際に、優先的にお声がけさせていただきたく、弊社のタレントプールにご登録いただけないでしょうか?」という、丁寧な招待の言葉。
4.  タレントプール登録用のURL(仮)を記載する。

# 制約条件
- 全体を通して、売り込み感がなく、あくまで候補者の未来を思った提案であることを感じさせるトーンにしてください。

よくある質問(FAQ)

👉 このパートをまとめると!
お祈りメールに関する細かな疑問に、採用のプロがQ&A形式で簡潔に回答します。

Q1. ChatGPT以外のAI(Claude, Gemini)でも使えますか?

A. はい、使えます。この記事で紹介したプロンプトの基本構造は、特定のAIに依存しない普遍的なものです。ただし、AIによって得意な表現やトーンが若干異なるため、各ツールで出力結果を比較し、自社に最適なものを見つけることをお勧めします。

Q2. 候補者から返信が来た場合はどうすればいいですか?

A. 丁寧な返信があった場合は、可能な限り簡潔でも良いので返信しましょう。「ご丁寧に返信いただき、誠にありがとうございます。〇〇様の今後のご活躍を心よりお祈り申し上げます。」といった一文を送るだけで、企業の印象はさらに良くなります。

Q3. プロンプトを保存しておく、おすすめの方法はありますか?

A. GoogleスプレッドシートやNotionなどのクラウドツールが便利です。状況別のプロンプトを一覧化し、チーム内で共有すれば、誰でも高品質なメールを作成できる体制が整います。その際、「最終更新日」や「担当者」も記録しておくと、管理がしやすくなります。


まとめ

この記事では、AIを活用して候補者体験を向上させる「お祈りメール」プロンプトを、具体的なカスタマイズ術からタレントプール戦略まで解説しました。

重要なのは、AIを単なる効率化ツールとしてではなく、候補者と誠実な関係を築くための「パートナー」と捉えることです。

まずは、紹介した「基本の型」プロンプトをコピーし、あなたの言葉で少しだけアレンジして使ってみてください。
その小さな工夫が、未来の採用成功への大きな一歩となります。

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投稿者プロフィール

中島 大志
中島 大志株式会社VOLLECT CEO
「ダイレクトリクルーティングの教科書」著者。日経トレンディや東洋経済への寄稿も果たす。新卒でパーソルキャリア株式会社にてクライアントに対して採用コンサルティングに従事。その後、外資系コンサル企業の採用支援をする中でダイレクトリクルーティングの魅力に気づき株式会社VOLLECTを創業。スカウト採用支援実績は800社超。