スカウト返信率を高める為のロジック公開

スカウトメールの返信率が上がらなくて困っている採用担当者や、エージェントの方は少なくないでしょう。
「スカウトメールはラブレターを送るのと一緒!」という内容の記事も多くありますが、知りたいのは本当に返信率が上げられるロジックではないでしょうか??

そこで、弊社が実際に行なっている確実に返信率を上げる方法をご紹介します。この方法で100%返信率を高めることが出来ています。

方法は簡単にいうと、デジタルマーケティングにおけるABテストをダイレクトリクルーティングに活用するというものです。
実際の例を元にご説明させていただきます。

<採用条件について>
・組織人事コンサルを営む某大手企業
・採用ポジション:人事組織コンサルタント
・採用手法:ダイレクトリクルーティング(ビズリーチ)
・期間3ヶ月

<求める人材要件(書類通過ライン)>
・26〜33歳
・法人営業経験もしくは企画経験をお持ちの方
・1000名以上の会社出身(同社のクライアントが大手メインの為、大手企業の組織への理解が一定確保できる為)
・1社経験
・関東在住

▽フェーズ①
「26歳〜29歳」「30歳〜33歳」
「金融、製造業」「その他業界」
の4つの軸でABテストを実施。

スカウト文面は、上記求める経験者のペルソナに合わせて作成。
対象が広い為、一般的な会社内容や仕事内容、他の人事組織コンサルとの違いを明記し、
・自身の成長軸に重きを置いた文面を挿入した「成長軸文面」と、
・社会貢献性に重きを置いた文面を挿入した「社会貢献軸文面」
の2つの文面を作成。

ABテストをする上で重要なポイントは、転職理由が異なりそうなペルソナ毎に分けることです。

まず、「26歳〜29歳」と「30歳〜33歳」では転職理由が異なるケースが多いです。
「26歳〜29歳」であれば、もっと裁量権を持ちたいとか、チャレンジしたいとか、自身のキャリアに関する転職理由が多いですが、
「30歳〜33歳」であれば、結婚して子供が生まれる等、生活の変化が出てくる年齢ですので、プライベートを充実させたい、年収をあげたいといった転職理由が増えるでしょう。

また「金融・製造業」と「その他業界」に分けた理由としては、
「金融業・製造業」は日系企業の代表格として昔ながらの組織風土が残っていて、組織に課題を持っていそうな会社が多い、言い換えれば組織コンサルポジションに興味を持つのではという仮説からでした。

▽フェーズ①の結果
・「26歳〜29歳」:返信数の9割
・「30歳〜33歳」:返信数の1割
・「金融、製造業」:返信数の8割
・「その他業界」:返信数の2割

・スカウト文面に関しては、「成長軸文面」と「社会貢献軸文面」の2パターンを使ったところ、返信数の割合に変化なし

この結果から、「26歳〜29歳」、「金融・製造業」のペルソナの返信率が高いことが判明しました。
全体の返信率としては、7%というやや低めの数字でしたが、メガバンクや大手メーカーからの返信も多くありました。

▽フェーズ②
「金融」「製造業」
「法人営業経験」「企画経験」の4つの軸でABテストを実施

スカウト文面は、フェーズ①と同様に、成長軸と社会貢献軸の2パターンで実施

フェーズ②は、「26歳〜29歳」、「金融・製造業」のペルソナにスカウトを送ります。
重要なのはスカウト文面を変更する事です。当初の通り、「成長軸」と「社会貢献軸」の2パターンを利用するのですが、
「裁量権を持てる事」
「チャレンジできる環境」
「既存の社員で金融もしくはメーカー出身者がなぜ同社を選んだのか」
という文章をメインに、全体の文面を変更します。
またフェーズ②でも、ABテストを行います。

▽フェーズ②の結果
・「金融」:返信数の7割
・「製造業」:返信数の3割
・「法人営業経験」:返信数の8割
・「企画経験」:返信数の2割
・スカウト文面は、「成長軸」が3割、「社会貢献軸」が7割の返信数

ここまでで、
「金融」「法人営業経験」のペルソナを持つ求職者に対して、
「社会貢献軸」のスカウト文面を送る事が明確になり、返信率は15%まで向上させる事が出来ました。
実際には、フェーズ④まであるのですが、内容は割愛します。

求人媒体によっては、スカウト再送できるので、
同じ求職者にスカウト文面を変えてスカウトを送る事も出来るのですが、
これだと、どうしても2通目以降のスカウト返信率が高くなる傾向があり、
どのペルソナが最も返信率が高くなるのかという点においては、あまり明確な解を得る事が出来ませんでした。
その為、出来るだけ同じ求職者ではなく、同じペルソナの求職者という所まで拡げて検証すると、このような結果を出す事ができます。

ダイレクトリクルーティングを導入している会社も、
正直なところ、毎月付与されるスカウト通数を打ち切る事だけでも、なかなか大変な中、このレベルで検証する事は相当難しいかと思います。
しかし、1つの求人に対して、スカウトのABテストを行うだけで、
その求人におけるベストなペルソナや、ベストな魅力訴求を把握する事ができ、その後のスカウト業務をかなり効率化する事が出来る
と思っています。

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