【人事向け】ダイレクトリクルーティングで採用決定率を上げる秘策!候補者管理シート公開

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※この記事は2分半で読めます。
ダイレクトリクルーティングの導入時、多くの企業がまずは母集団形成ばかりに着目し、その後のプロセスに関してなかなか意識が回らないケースが多い事は別の記事でも紹介してきました。

今回は、その後のプロセスを改善する為の方法をご紹介します。進捗管理シートも公開しておりますので是非ご覧ください。

特に会社の知名度やブランド力が高いものの、社内調整が大変な大企業の人事の方は特に必見です。

当記事の監修者
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中島 大志
著書:ダイレクトリクルーティングの教科書
経歴:⽴命館⼤学卒業後、パーソルキャリア株式会社にて⼈材紹介事業に従事。株式会社VOLLECTでは、約5年間ダイレクトリクルーティングの⽀援に尽⼒。日経トレンディや東洋経済オンラインへの寄稿実績あり。

ダイレクトリクルーティング専用の候補者管理の方法が必要

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まず初めに、人材紹介や求人広告と同じような候補者管理の仕方ではダイレクトリクルーティングは決まりません。これは間違い有りません。

求人広告では候補者の興味が既にあるため管理が簡単な上、人材紹介の場合はエージェント側が候補者管理をしているので、人事側が管理していなくても採用決定に繋がるのです。ただ、ダイレクトリクルーティングではそうはいきません。

まず前提として、ダイレクトリクルーティングの場合、多くの場合に候補者は企業への興味関心が高くないケースがあります。また、カジュアル面談の場で「転職はすぐには考えていない」と言う人も多いのが現状です。

そのような時に、利用するのが、進捗している候補者を管理する為の「進捗候補者管理シート」の活用です。

候補者管理シートに入れるべき項目

採用決定に繋げる為には下記3つの指標が重要です。

<候補者管理の為のヨミ表の3つの項目>
⑴今回の採用スケジュール内に転職してもらえるのか
⑵自社の面接官の評価は高いのか
⑶候補者の意向は高いのか

この上記3つの項目ごとに、下記4つの【度合い】を設定します。

<確度>
①一切問題ない(100%)
②何か懸念がある(80%)
③読めない(50%)
④絶対に不可能(0%)

進捗候補者シート例

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このシートに整理すると、
候補者毎に、採用決定する上でどこに課題があるのかが整理する事が出来ます。シートの読み取り方は下記です。

<シートの読み取り方>

  • 3つ全ての項目が100%でない限り、採用決定には繋がらない。
  • 項目の一つでも0%であれば、可能性は無い為、時間や工数をかけても仕方ないと判断すべき
  • 50%の項目があるのであれば、ネクストアクションはまずは該当の人に対して質問して確認
  • 80%の項目があれば、その懸念は払拭出来るのか、払拭できないのかを考え、払拭出来る場合は具体的なネクストアクションを検討・実行をすべき

候補者が持つ懸念の払拭方法

懸念の払拭方法は沢山あるように思えますが、解決策は情報提供です。「誰が」「どんな事を」「どのタイミングで」面接官or候補者に伝えるべきなのかを検討するだけです。

例えば、自社の面接官の評価における懸念で、「●●の経験が少し弱いと感じている」という事であれば、候補者に対して「次回の面接では、●●の経験の点に関しての説明を整理してきてください」とお伝えする事で懸念払拭できるかもしれません。

また候補者の意向における懸念が、「仕事のイメージまだ付いていない」という事であれば、その仕事内容を一番理解している部門のメンバーと候補者との面談の機会を準備して、仕事内容の詳細や、一日のスケジュール等を共有する事で、懸念が払拭されるかもしれません。

もちろん、内容によっては、どうしても払拭できない事もあります。

ただ、「併願している会社は上場企業なので安心感がある」など、一見払拭できなさそうな懸念もあります。上記の理由であれば、諦めてはいけないのです。つまり、「本当に『上場企業=安心』なのか?」「この候補者にとっての安心とは、どういう意味なのか?」など、ブレイクダウンしていくと、例えば「離職率が低いから」という理由などに繋がるケースもあります。離職率が併願企業よりも高ければどうしようもありませんが、離職率は実は自社の方が低いという事が伝えられれば、巻き返しが出来るかもしれません。

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懸念の払拭は、あくまでも80%ぐらいの意向を形成できて初めて効果を発揮するので、例えば、「そもそも面接官が非常に態度が悪く、そもそも興味が一切沸かなかった」というような候補者の意向の状況では、意味がありません。その為、選考プロセスや自社面接官の面接方法などの基本は事前に解決しておく事は必須です。

人材紹介エージェントは常にこれらの進捗管理を候補者毎に毎週の頻度で綿密に行っています。ただし、私の経験上、慣れてこれば、このシートに入力する事なく、自然と頭の中で「人事として何をすべきなのか」という事が瞬間的にわかるようになってきます。決して難しい事ではなく、誰でも出来る事です。

特に、ダイレクトリクルーティングは人事以外にこれらの候補者の進捗管理は誰もしてくれません。せっかく頑張ってスカウト配信をしても採用決定に繋がらない無駄が発生します。

進捗管理以外の大切な要素「選考スピード」

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この進捗候補者管理以外に非常に大事なのが、選考スピードです。日程調整や合否連絡、内定出し検討などの選考プロセスの一つひとつが遅いというのは、大きな問題です。即改善しなければいけません。どんな大企業だとしても、今の時代の候補者は待ってくれません。他に魅力的な会社は沢山あるからです。工数が懸念で早くする事が難しいのであれば外部の業者を活用すべきです。

ダイレクトリクルーティングでの採用決定率を上げる方法まとめ

母集団形成してからの採用決定率を高める方法として、要点をまとめると、下記のとおりです。これらを抑えて候補者とのやり取りを進めていただき、ダイレクトリクルーティングでの採用成功に繋げていただければ幸いです。

<要点>

  • 進捗候補者の管理を行い、候補者毎の状況を把握する
  • 候補者毎の状況を元に、採用決定に繋げるには何をしなければいけないのか明確にし、アクションに繋げる
  • 払拭できなさそうな懸念も、「本当に払拭できないのか」考える
  • 懸念の払拭だけでは解決できない選考プロセス上の根本的な問題は必ず解決しておく
  • 選考スピードは何よりも大事

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投稿者プロフィール

中島 大志
中島 大志株式会社VOLLECT CEO
「ダイレクトリクルーティングの教科書」著者。日経トレンディや東洋経済への寄稿も果たす。新卒でパーソルキャリア株式会社にてクライアントに対して採用コンサルティングに従事。その後、外資系コンサル企業の採用支援をする中でダイレクトリクルーティングの魅力に気づき株式会社VOLLECTを創業。スカウト採用支援実績は500社超。