中途採用の手法12種類を比較してみた|2024年の最新トレンドとは?
中途採用で求職者を採用したいものの、どの採用手法が自社に適しているのかが分からない方も多いのではないでしょうか。
中途採用で自社に適した採用手法を選べば、ターゲット人材の採用にもつなげられます。
本記事では、中途採用で使える12の採用手法やそれぞれのメリット、デメリットについて解説します。後半では、お悩み別の採用手法をご紹介しますので是非ご覧ください。
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目次
中途採用の手法12種類を比較
中途採用の主な手法とメリット・デメリットについて、以下の12種類をご紹介します。
- 転職サイト
- 転職イベント
- 人材紹介
- ハローワーク
- 求人検索エンジン
- SNS採用(ソーシャルリクルーティング)
- 自社HP(オウンドメディアリクルーティング)
- ダイレクトリクルーティング
- リファラル採用
- アルムナイ採用
- ミートアップ
- ヘッドハンティング
ここで解説した内容を参考にしたうえで、自社が導入するべき中途採用の手法を検討しましょう。
転職サイト
転職サイトとは、企業がWebサイトに求人情報を掲載して、求職者からの応募を集めることで採用する手法です。転職サイトの種類として、以下の2つが挙げられます。
転職サイトの種類 | 説明 |
総合 | さまざまな求人や職種を取り扱っている種類 |
特化 | 特定の業種や地域に限定している種類 |
上記の種類を理解し、どちらの転職サイトへ求人を掲載した方が自社が求めている求職者が応募してくるのかを検討したうえで導入しましょう。
メリット①費用を抑えられる
転職サイトの利用は、費用を抑えられることに優れています。多くの採用手法が存在する中で、転職サイトは求人掲載料金のみで利用可能です。人材紹介会社を通じた採用などと比較して、大幅に経費を削減できる点が大きなメリットとなります。
特に中小企業やスタートアップにとっては、資金面での負担を軽減しながら質の高い採用活動を行うための選択肢として注目されています。
メリット②条件に適した人材へアプローチできる
転職サイトは、スカウト機能を持つものが増えており、企業は自社の求める条件に合致する人材を直接アプローチできるようになりました。例えば、特定のスキルや経験を持つ人材を見つけた場合、スカウトメールを通じて直接オファーが可能です。これにより、求職者や高度なスキルを持つ人材とも繋がりやすくなります。ただ、「法人営業」「東京勤務」など定量的な条件に当てはまる人に一斉に求人票を送る企業が多いのが現状で、返信率はBIZREACHなどのスカウト専門のサービスに比べて劣る傾向があります。
メリット③効率的な採用活動が実現できる
転職サイトへの登録は、企業のブランドや求人情報を一気に多くの求職者に露出させるチャンスです。これにより、短期間で多くの応募を集めることが可能となり、採用活動の効率化が図れます。
また、サイト内の検索機能やフィルタリング機能を活用することで、求職者とのマッチングもスムーズに行えます。
メリット④さまざまな人材に見てもらえる
転職サイトは、多様な背景を持つ人材が集まる場所です。幅広い業種や職種の求職者、さらには転職活動を積極的に行っていない求職者まで、多岐に渡る人材に見てもらうことができます。
これにより、企業は多様な視点やスキルを持つ人材を採用するチャンスを増やせます。
デメリット①採用業務が増える
転職サイトを利用することで、確かに多くの求職者との接点が増える反面、それに伴う業務の負担も増加します。
特に、多数の応募があった場合、一つ一つの対応やスクリーニングに時間がかかることが考えられます。
また、求職者とのやり取り、面接のスケジューリング、フィードバックの提供など、採用プロセス全体が複雑化する可能性があります。これにより、人事部門の業務負担が増大し、他の重要な業務が疎かになるリスクも考えられます。そのため、転職サイトを利用する際は、効率的な採用プロセスの構築や、適切な人員配置が求められるでしょう。
デメリット②自社が求める人材が見つからない可能性がある
転職サイトは多くの求職者が登録しているため、多様な人材との出会いが期待できます。しかし、その中から自社のニーズに完全に合致する人材を見つけるのは容易ではありません。
特定のスキルや経験を持つ専門職の場合、求職者の中には希少なケースも考えられます。また、転職サイトに登録している求職者は、複数の企業からのオファーを受けることが多いため、競合との競争も激しくなる可能性があります。
このような背景から、転職サイトだけに頼らず、他の採用手法と組み合わせることが重要となります。
関連記事:転職サイトGreen(グリーン)とは?特徴や料金を紹介!エンジニア採用を成功に導く!
転職イベント
転職イベントとは会場でブースを出展し、求職者と直接話せることが特徴の採用手法です。転職イベントの種類として、以下の2つが挙げられます。
転職イベントの種類 | 説明 |
合同会社説明会 | 自社を認知していない求職者へ魅力をアピールする手法 |
個別会社説明会 | 自社にある程度興味を持っている求職者へより詳しく会社のことを説明する手法 |
転職イベントを実施する目的によって、アプローチできる人材が異なります。「自社のことをより多くの層に認知してほしいのか」「自社のことに興味を持っている層の入社意欲を増大させたいのか」を検討したうえで、転職イベントを実施しましょう。
メリット①応募前の人材へ直接アプローチが可能
転職イベントは、求職者と企業が直接顔を合わせる場です。これにより、企業は自らの魅力やビジョンを直接伝えることができます。
口頭での説明や質疑応答を通じて、求職者の疑問や懸念を解消し、応募の動機を形成する手助けできます。
また、イベントの呼び込みやブースの工夫を通じて、当初興味がなかった求職者にも自社の魅力を伝え、新たな関心を引き出すことが期待できます。
メリット②企業ブランディングに繋がる
転職イベントは、多くの求職者が集まる場となっています。そのため、参加するだけで企業の認知度を向上させることができるのです。
ブースのデザインや配布物、プレゼンテーションの内容などを工夫することで、企業のブランドイメージを強化し、求職者に印象を残すことができます。
長期的な採用活動や企業の評価向上にも寄与するでしょう
メリット③アプローチできる人材の幅を広げられる
転職イベントには、転職サイトに登録していない求職者も多く参加します。これにより、企業はこれまでアプローチできなかった層の求職者とも出会うチャンスが増えます。
特定のスキルや経験を持つ専門職、または求職者との接触が期待できるため、より多様な人材とのマッチングが可能となります。
デメリット①事前準備や当日対応に工数がかかる
転職イベントへの参加は、単にブースを設置するだけではなく、多くの事前準備が必要です。
PRツールの用意、面談スケジュールの調整、スタッフの配置など、一定の工数とコストがかかることを理解する必要があります。また、当日の対応もスムーズに行うためには、十分な準備とトレーニングが不可欠です。出展を検討する際には、これらの工数やコストを考慮し、十分なリソースを確保することが重要です。
また、限られた時間内で求職者に会社の魅力を伝えるため、事前にアピールポイントを明確にまとめておくことが求められます。
デメリット②来場者へ足を止めてもらうための工夫が必要
合同会社説明会や大規模な転職イベントでは、多数の企業がブースを出展します。その中で、自社の存在を際立たせ、求職者の注目を引くことは容易ではありません。
そのため、目を引くブースデザインや、積極的な呼び込みスタッフの配置、独自のPR活動など、独自の工夫を凝らすことが必要です。
また、他の企業との差別化を図るためのアピールポイントの明確化や、短時間でのエレベーターピッチの練習など、事前の準備が不可欠です。
人材紹介
人材紹介とは、企業から求人の依頼を受けて求人内容に合った人材を紹介する採用手法です。人材紹介は成功報酬型の採用支援サービスであるため、自社の求めている人材を採用してから報酬を支払う必要があるので、安心して利用ができます。
また、人材紹介サービスの専任担当者は応募者と企業の双方が最適と思うマッチングをしてくれるため、採用する可能性が高い求職者のみと面接できます。効率的に採用活動を進めたい場合に、人材紹介は最適です。
メリット①求人募集までの時間が短い
人材紹介サービスを利用する最大のメリットの一つは、迅速な採用活動が可能であることです。一度契約を締結し、求人票の作成が完了すれば、すぐに応募者の推薦を受けることができます。
特に、急な欠員や繁忙期の人手不足など、短期間での採用が必要な場合、人材紹介サービスは非常に有効です。専門のコンサルタントがマッチングをサポートしてくれるため、企業側の手間を省きつつ、迅速に適切な人材を採用が可能となります。
メリット②採用担当者の工数が抑えられる
人材紹介サービスを利用すると、採用に関する多くの業務を代行してもらえます。
面接日程の調整や合否の連絡、初期のスクリーニングなど、採用プロセスに関わる煩雑な業務を専任の担当者が行ってくれるため、企業側の採用担当者は応募者の採用活動に集中できます。これにより、採用の質を高めつつ、工数やコストを大幅に削減が期待できます。
メリット③非公開求人の募集ができる
非公開求人とは、一般的な求人情報サイトや媒体には公開されない、限定的な求人のことを指します。
人材紹介サービスを利用することで、このような非公開求人を募集できます。これにより、企業の内情や人材不足を外部に知られることなく、個別に求職者を集めることができます。特に、経営層や専門職の採用など、公にしたくない求人情報がある場合に有効です。なお、これはダイレクトリクルーティングでも可能です。
デメリット①採用人数分の紹介手数料が発生する
人材紹介サービスの利用には、成功報酬型の手数料が発生します。
採用が成功した場合にのみ発生する費用で、採用された人材の年収の一定割合として計算されることが一般的です。
そのため、大量の人材を採用する場合や、高年収の人材を採用する場合には、手数料も高額となります。特に、大規模な採用を行う企業や、特定の専門職を多数採用する場合には、事前に予算をしっかりと計画する必要があります。
デメリット②求人内容次第では人材紹介サービスが注力してくれない
人材紹介エージェントの裁量と営業的側面により、必ず候補者の紹介を受けられるわけではありません。
エージェントは採用が決まらないとお金が入らない成果報酬型のため、採用が決まりやすい求人や給与が高い求人、フィーを高く設定してくれる企業を優先する傾向があります。結果的に、求人内容によってはエージェントからの注力が低く、企業が求める人材の紹介が遅れるか、または行われない可能性が高まります。
エージェントによる注力の大きさの問題は、企業が緊急に人材を必要とする場合や自社に価値あるスキルを持った人材が必要な場合に特に問題となるでしょう。企業はこのリスクを理解し、複数の採用手段を併用するなどして対策を考える必要があります。
関連記事:人材紹介と比べたダイレクトリクルーティングの強みとは?エージェント出身者3名に聞いてみた!
ハローワーク
ハローワークとは、全国に500ヶ所以上設置されている厚生労働省が運営する採用手法です。幅広い年齢層の求職者へ認知されている採用手法であるため、老若男女問わずアプローチができます。
特にハローワークは地域に密着している企業の求人を掲載している場合が多いです。そのため、地元に住んでいる人材を雇用したいのであれば、ハローワークへの求人掲載を検討しましょう。
メリット①無料で求人が掲載できる
ハローワークは、国が運営する公的な求人情報サービスです。そのため、企業は求人の掲載から採用までの一連のプロセスを無料で利用できます。
特に中小企業やスタートアップなど、採用に多額の費用をかけることが難しい企業にとっては、大きなメリットとなります。また、公的なサービスであるため、信頼性が高く、多くの求職者が利用しています。
メリット②1人でも多くの求職者に求人を見てもらう機会が得られる
ハローワークは、求職者であれば誰でも利用できるため、幅広い層の人々に自社の求人情報を見てもらうことができます。新卒の若手から、経験豊富な中高年の求職者まで、様々な背景を持つ人々がハローワークを利用しています。
これにより、企業は多様な人材との出会いの機会を増やすことができ、採用の幅を広げることが可能となります。
メリット③各種助成金を活用できる
ハローワークを通じての採用には、さまざまな助成金の活用が期待できます。例えば、「トライアル雇用助成金」は、一定期間の試用雇用を経て正社員として採用する際に支給される助成金です。
また、「キャリアアップ助成金」は、非正規雇用の労働者を正社員化する取り組みを行う企業を支援するための制度です。
このような助成金を活用することで、企業は採用コストを大幅に削減できます。
デメリット①会社が求める人材に出会えない
ハローワークは公的な求人情報サービスであり、多様な背景を持つ求職者が利用しています。そのため、企業が求める具体的なスキルや経験を持つ人材を見つけるのは容易ではない場合があります。
特に、特定の専門知識や技術を要求する職種の場合、希望する人材とのマッチングが難しいことが考えられます。
また、ハローワークを利用する求職者の中には、未経験の職種に挑戦したいと考える人や、短期間の雇用を希望する人も含まれるため、企業の長期的なビジョンや採用基準に合致しない人材との出会いも考えられます。
デメリット②採用後に定着しない可能性がある
ハローワークを通じて採用した人材が、企業の文化や業務内容に馴染めず、短期間で退職してしまうリスクが考えられます。
採用プロセスでの十分な情報共有やマッチングが行われなかった結果、求職者の期待と企業の実態が乖離してしまうことが原因となることが多いです。
そのため、ハローワークを利用する際は、採用活動を慎重に進めるとともに、入社後のフォローアップや研修制度の充実を図ることが重要となります。
求人検索エンジン
求人検索エンジンとは、インターネット上の求人情報を集めたうえでWebの検索結果に表示される採用手法です。求職者が入力したキーワードに関連した求人情報を検索結果として表示できるため、早期応募が期待できます。
一般的な転職サイトであれば会員登録をする必要がありますが、求人検索エンジンの場合は会員登録する必要がなく使用できます。会員登録する手間が省けたことによって、多くの人材からの応募が期待できるでしょう。
メリット①採用コストの抑制に繋がるメリット
求人検索エンジンは、多くが「クリック課金制」を採用しています。クリック課金制とは求職者が求人情報をクリックした際のみ費用が発生するシステムを指します。
従来の求人広告と比較して、無駄な広告費を支払うリスクが低く、効果的な採用活動が期待できます。
特に、無料での掲載も可能なので、採用活動の初期段階や予算が限られている企業にとっては大きなメリットとなります。
メリット②求人情報の掲載や停止が自由にできる
求人検索エンジンは、24時間365日、いつでも求人情報の掲載や停止が可能です。
そのため、採用が完了した際の求人情報の削除や、新しい求人情報の追加が迅速に行えます。また、急な採用ニーズにも柔軟に対応できるため、企業の採用活動をスムーズに進めることができます。
メリット③掲載後の効果検証や改善が可能
求人検索エンジンを利用すると、求人ごとの閲覧数やクリック数、応募数などのデータを取得できます。
そのため、どのような求人情報が求職者に注目されているのか、またどの部分を改善すればより多くの応募を得られるのかといった効果検証や改善活動を行うことができます。
より質の高い採用活動を実現するための大きな手助けとなるでしょう。
デメリット①定期的に求人情報を更新する必要がある
求人検索エンジンは、求職者に最新かつ最適な情報を提供することを目的としています。
そのため、古い情報や更新されていない情報は検索結果の下位に表示されることが多く、求職者の目に触れる機会が減少します。これにより、企業は定期的に求人情報を更新する必要が生じます。特に、業界の動向や市場のニーズが変わる中で、常に新鮮な情報を提供しなければならないため、その手間やコストがデメリットとして挙げられます。
また、情報の更新を怠ると、求職者からの信頼を失うリスクもあります。
デメリット②正しい運用ノウハウを習得しなければいけない
求人検索エンジンの効果的な活用には、適切な運用ノウハウが必要です。広告予算の設定、ターゲティングの方法、キーワード選定など、多くの要素を考慮しながら最適な運用を行う必要があります。
特に、自社の課題や求職者のニーズを正確に把握し、それに基づいて検証・改善を繰り返すことが求められます。
このような運用ノウハウを習得するためには、時間やリソースを投資する必要があり、それがデメリットとして感じられることもあるでしょう。しかし、正しい運用ノウハウを身につけることで、求人検索エンジンの真の価値を引き出すことができます。
SNS採用(ソーシャルリクルーティング)
SNS採用とは、TwitterやFacebook、InstagramなどのSNSを活用して求職者を採用する手法です。多くの若者はSNSを日常的に使用しているため、若い世代を中心にアプローチができます。SNS採用に活用できるSNSは、以下のとおりです。
採用に活用できるSNS | 説明 |
X(旧Twitter) | 「リツイート」や「いいね」などでフォロワー以外にもリーチできる拡散力や最新情報を逐一確認できるリアルタイム性が特徴 |
実名で登録しているユーザーが多く、リアルな交友関係が反映されている特徴 | |
Instagaram | 画像や「リール」という短い動画によって視覚的な訴求ができることが最大の特徴 |
LINE | 友達登録してくれたユーザーに対してメルマガ形式で情報発信できたり、連絡ツールとしても活用できたりすることが特徴 |
YouTube | 動画によって文章だけでは理解しづらい社風は文化の情報を発信でき、多くの情報を理解しやすくできる特徴 |
Wantedly | 掲載し放題の求人広告と自社が求めている人材に対してスカウトできるサービスなど採用活動に活用できる機能を兼ね備えている特徴 |
メリット①無料で採用可能
SNSは基本的に無料で利用できるため、採用活動においても追加のコストをかけずに人材を募集することが可能です。
従来の求人広告や採用エージェントに頼る方法と比較して、大幅なコスト削減が期待できます。特にスタートアップ企業や中小企業など、採用予算が限られている場合には、SNS採用は非常に魅力的な手法となります。
また、無料であるからといって効果が低いわけではなく、適切な投稿やターゲティングを行うことで、高い採用効果を得ることができます。
メリット②拡散力が強いので転職潜在層へのアプローチが可能
SNSは日常的に情報を発信するプラットフォームであり、企業も頻繁に投稿をすることで、自社の文化や働き方、理念などの魅力を伝えることができます。
写真や動画を活用して、オフィスの様子や社員の声、イベントの様子などを共有することで、求職者にとって魅力的な企業イメージを構築できます。
これにより、企業の採用ブランドを高める効果も期待できます。
メリット③企業の魅力を伝えやすい
SNSの特徴として、ユーザー同士のつながりを活用して情報が拡散される点が挙げられます。企業が採用情報を投稿すると、内容を見たユーザーがシェアやリツイートをすることで、さらに多くのユーザーに情報が届くことになります。
このような拡散力を活用することで、企業は転職を考えていない潜在的な求職者層にもアプローチでき、より幅広い層からの応募を得ることが可能となります。
デメリット①即効性に長けている
SNS採用は、企業や団体が自らのブランドやサービスを広めるための一つの手段として注目されています。
しかし、SNSを活用した採用活動には即効性を期待するのは難しいという側面があります。その理由として、SNSは一度の発信で大きな反響を得ることは難しく、長期的にコンテンツを発信し続けることで徐々にフォロワーや興味を持つユーザーが増えていく性質があるからです。
つまり、短期間での大きな成果を求めるのではなく、中長期的な視点での発信を続けることが重要となります。このような特性を理解し、戦略的にSNS採用を進めることが求められます。
デメリット②炎上するリスクがある
SNSの特性として、情報が瞬時に拡散されることが挙げられます。拡散性は、正確で魅力的な情報を発信する際には大きなメリットとなりますが、一方で誤った情報や不適切な内容を発信してしまった場合、そのリスクもまた大きくなります。
特に、企業の採用情報など重要な内容を発信する際には、内容の正確性や適切性が求められます。不備があると、SNSの拡散性の高さによって情報が急速に広がり、炎上という形で大きなダメージを受ける可能性があります。
そのため、SNS採用を活用する際には、発信内容のチェックや監視体制の強化が不可欠です。
自社HP(オウンドメディアリクルーティング)
オンラインリクルーティングは、自社HPに採用専用ページを作成して求職者を募る手法です。自社HPを活用する際は、求職者が会社のイメージができるように自社の雰囲気をあらかじめ掲載しておくと高い採用効果が期待できます。
メリット①常に最新情報の発信ができる
自社のホームページを活用することで、24時間365日、いつでも情報の更新が可能です。これは特に採用活動において重要なポイントであり、求職者に対して最新の求人情報や企業ニュースをリアルタイムで提供できます。
また、緊急のお知らせや変更点もすぐに反映させることができるため、求職者とのコミュニケーションがスムーズに行えます。これにより、求職者が常に最新の情報を得られる環境を提供でき、企業としても信頼性が高まります。
メリット②自社の認知向上につながる
自社HPでは、会社の文化、ビジョン、業務内容などを詳細に掲載できます。これにより、求職者や顧客が企業について深く理解する機会が増えます。
特に採用面では、企業の魅力を多角的に伝えることができるため、より質の高い人材を引きつける可能性が高まるでしょう。また、SEO対策を施すことで、検索エンジンからの訪問者数も増加し、それが自社の認知度向上につながります。
メリット③情報量の制限がない
自社HPでは、情報量に制限がありません。文章だけでなく、写真や図表、動画なども自由に掲載できます。
これにより、求職者に対してより分かりやすい形で情報を提供が可能です。
例えば、職場の雰囲気を伝えるための写真や、業績の推移を示すグラフなどを掲載することで、求職者が企業に対する理解を深めやすくなります。
デメリット①コンテンツの作成に時間と工数がかかる
自社HPを採用活動に活用する場合、魅力的なコンテンツを作成する必要があります。これには、求職者が興味を持ちやすいようなテキスト、写真、動画などの多様なメディアを用いることが多く、その作成には相応の時間と工数がかかります。
特に、高品質なコンテンツを作成するためには専門的なスキルや知識が必要であり、場合によっては外部のプロフェッショナルを雇う必要があるかもしれません。その結果、運用コストが増加する可能性があります。
デメリット②自社に興味のあるユーザーに対してしかアプローチができない
自社HPは、基本的に自社に興味を持って検索したり、既に知っているユーザーに対してのみ有効です。これは、自社をまだ認知していない求職者や顧客には、その存在自体が知られていないため、新たな層に対するアプローチが限定されてしまいます。
そのため、広告や他のマーケティング手法を併用しない限り、自社HPだけで広範なターゲットにアプローチするのは難しいでしょう。
ダイレクトリクルーティング
ダイレクトリクルーティングとは、企業側から人材データベースに登録している求職者に対して直接アプローチをする採用手法です。企業から求職者に対してアプローチするため、会社が求めている人物像に満たした人材を採用しやすくなります。
メリット①転職潜在層にアプローチができる
ダイレクトリクルーティングは、企業が積極的に求職者にアプローチをかける採用手法です。ダイレクトリクルーティング最大のメリットは、転職を考えていない「転職潜在層」に直接アクセスできる点にあります。
一般的な求人広告や採用イベントでは、すでに転職活動を始めている人々しか対象になりませんが、ダイレクトリクルーティングではその限りではありません。
企業が特定のスキルや経験を持つ人材に直接オファーを出すことで、その人材が自社に興味を持つ可能性が高まります。例えば、特定のプロジェクトやビジョンに共感を持つ可能性がある人材に対して、情報を織り交ぜたオファーをすることで、興味を引くことができます。
メリット②採用コストが比較的リーズナブル
ダイレクトリクルーティングは、採用にかかるコストを大幅に削減する可能性があります。
一般的な採用手法では、求人広告の掲載料、採用イベントの開催費用、人材紹介会社への成功報酬など、多くのコストが発生します。
しかし、ダイレクトリクルーティングでは、人材データベースの利用料金と成功報酬の組み合わせで料金が設定されるため、1人当たりの採用コストが安価になる場合が多いです。さらに、ダイレクトリクルーティングを行うことで、企業が求めるスキルや経験を持つ人材に直接アプローチできるため、無駄な時間やリソースを使わずに効率的な採用活動が可能です。
デメリット①採用担当者の業務負担が増える
ダイレクトリクルーティングは、企業が積極的に求職者にアプローチをかける手法であるため、採用担当者の業務負担が増加する可能性があります。具体的には、人材データベースから優秀な候補者を選定する作業、スカウトメールの作成と送信、フォローアップなど、一連のプロセスに手間と時間を要します。
このような作業は、特に小規模な企業や人手が不足している場合、採用担当者にとって大きな負担となる可能性があります。また、候補者が多い場合や、特定のスキルセットを持つ人材が少ない場合には、その負担はさらに増大するでしょう。
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デメリット②大人数の採用には向いていない
ダイレクトリクルーティングは、個々の候補者に対してパーソナライズされたアプローチが必要な手法です。そのため、大量の採用が必要な場合には、この手法はあまり効率的ではありません。
採用担当者が候補者全員に個別にアプローチをしなければならないため、大人数の採用には多大な時間と労力がかかります。例えば、新卒採用や季節の人手不足など、一度に多くの人材を確保する必要がある場合には、ダイレクトリクルーティングは最適な手段とはいえません。
このような状況では、一般的な求人広告や採用イベントなど、より多くの人に一度にアプローチできる手法が有効です。
関連記事:ダイレクトリクルーティングとは?新卒・中途向けサービスを紹介
リファラル採用
リファラル採用とは、従業員が知人を紹介する採用手法です。リファラル採用を活用すれば、人材のミスマッチが発生しづらい傾向にあるものの、基本的には紹介された候補者の数だけ必ず面談しなければいけません。(大手では書類選考を挟み、全員と面談しない場合もあります)
メリット①従業員のモチベーション向上につながる
リファラル採用は、現在の従業員が自分のネットワークから優秀な候補者を紹介する採用手法であり、大きなメリットは、従業員自身が企業の魅力や企業理念を再認識する機会になる点です。
従業員が自社を「紹介したい」と感じ、その理由を明確にする過程で、企業理念やビジョン、文化に対する理解が深まります。
このようなプロセスは、従業員のモチベーション向上に直結します。自分が働く場所の価値を再確認することで、より一層その企業で働く意義や満足感を感じるようになるでしょう。
メリット②早期離職の減少
リファラル採用のもう一つのメリットは、早期離職の減少につながる可能性が高いことです。候補者は、紹介してくれた従業員から企業の内部事情や働く環境について直接情報を得ることができます。
これにより、候補者は入社前にリアルな企業像を把握でき、その上で就職を決定します。このような状況は、候補者が企業とのミスマッチによる早期離職を防ぐ助けとなります。現場の声を直接聞くことで、候補者は自分がどのような環境で働くのか、どのような人々と働くのかを事前に知ることができるのです。
デメリット①報酬制度の整備の工数が必要
リファラル採用には、従業員が自らのネットワークから優秀な候補者を紹介するインセンティブとして、報酬制度がしばしば設けられます。この報酬制度を整備するには、一定の工数とコストが必要です。
具体的には、「1人紹介したら〇万円」といった報酬の設定、税務処理、予算の確保といった多くのステップが必要となります。また、報酬制度が不適切であれば、従業員が無理に知人を紹介するような状況を生む可能性もあります。結果的に採用の質を下げる恐れもあるため、報酬制度の設計には慎重な検討が必要です。
デメリット②通常業務への支障をきたす可能性がある
リファラル採用は、紹介者が候補者とのコミュニケーションや社内での打ち合わせ、採用活動に一定の時間を割く必要があります。
特に、紹介者が現場の責任者である場合、その業務に支障をきたす可能性があります。紹介者が採用活動に多くの時間を割くことで、本来の業務が遅れたり、プロジェクトの進行に影響を与える可能性があります。
このような状況は、組織全体の生産性にも影響を与えかねないため、リファラル採用を行う際にはそのバランスをしっかりと考慮する必要があります。
アルムナイ採用
アルムナイ採用とは、企業を離職や退職した人と継続的にコミュニケーションを取ることで、再度職場に招き入れる採用手法です。アルムナイ採用は、一度自社で働いていた従業員を再度招き入れる方法であるため、即戦力の採用につながります。
メリット①採用と育成に要するコストの削減
アルムナイ採用の一つの大きなメリットは、採用と育成にかかるコストの削減です。退職者に対して企業が直接声をかけるケースが多いため、転職サイトや人材紹介会社を介さずに採用が可能です。
その結果、採用にかかる手数料や広告費などのコストが大幅に削減され、アルムナイは既に企業文化や業務フローを理解しているため、新たなトレーニング期間も短縮される可能性が高いです。これもまた、新規採用と比べて育成コストが低く抑えられる要因となります。
メリット②新たなスキルを取り入れられる
アルムナイ採用のもう一つの魅力は、新たなスキルや視点を企業にもたらす可能性があることです。
多くの人材は、自社を退職した後に他の企業や業界で働いている場合があります。その経験を通じて、新しいスキルセットや専門知識、さらには異なる業界でのビジネスの理解などを深めています。
このような人材を再採用することで、企業は新しいスキルや知識を獲得し、それを活用してビジネスをさらに拡大または多角化が可能です。
特に急速に変化する市場環境やテクノロジーの進化に対応する上で非常に有用です。
デメリット①制度の環境を構築する必要がある
アルムナイ採用には、成功のために一定の制度や環境を整える必要があります。
採用基準、受け入れ態勢、配属先の決定方法など、多くの要素が含まれます。例えば、アルムナイが以前と同じ部署に戻るのか、それとも新しい部署に配属されるのか、その基準やプロセスを明確にする必要があります。
また、アルムナイが退職後に他の企業で得たスキルや経験をどのように評価し、それをどのように活かすかといった点も考慮する必要もあるでしょう。このような制度や環境を整える作業は、時間とリソースを要する場合が多く、その点がデメリットとなることもあります。
デメリット②在籍社員の意欲が低下する恐れがある
アルムナイ採用が行われると、在籍している社員がその状況をどのように受け取るかが問題となる場合があります。特に、アルムナイが優遇された条件で再雇用されている場合、現在の社員が「一度退職して再入社する方が得なのではないか」と感じる可能性があります。
このような状況が生じると、在籍社員のモチベーションや企業への忠誠心が低下する恐れがあるでしょう。結果的に、生産性の低下や社内の雰囲気が悪化するといった、望ましくない影響が出る可能性があります。
ミートアップ
ミートアップとは、共通の目的や興味を持った人材を集めることで直接自社の魅力を伝えることができ、より多くの方々へ興味を持ってもらえる採用手法です。企業の考えや雰囲気に対して求職者の共感を得ることができれば、求める人材の確保につながります。
メリット①自社について興味を持ってもらえるきっかけになる
ミートアップや交流会を開催することで、参加者に対して自社の魅力やビジョンを直接伝える機会が生まれます。
オフラインでの対面交流は、WebサイトやSNSでの情報発信とは異なり、より個別のコミュニケーションが可能です。
これにより、参加者が企業に対して興味を持ち、深い関心を寄せるきっかけが生まれやすくなります。また、ミートアップでは企業の製品やサービスを直接体験してもらうこともできるでしょう。
参加者が企業に対するポジティブなイメージを形成する大きな要素となる場合があります。
メリット②社員との交流で会社の雰囲気を伝えられる
ミートアップでは、参加者と企業の現役社員との交流が自然に行われます。
この交流を通じて、参加者は企業の社風や職場環境について具体的なイメージを持つことができます。特に、新卒採用や中途採用の際には、企業文化や働く環境が重要な判断基準となるため、このような交流は非常に価値のあるものです。
社員自身も、参加者との対話を通じて自社の魅力を再認識する機会となり、結果的に社内のモチベーション向上にも寄与する可能性があります。
デメリット①企画を考えることや実際に集客する負担がかかる
ミートアップの開催は、企画段階から実施、そしてフォローアップに至るまで多くのリソースを必要とします。特に、採用活動に繋げるためには継続的なイベント開催が求められ、その都度新しい企画やテーマを考える手間が増えます。
これには、社員の時間と労力、そして場合によっては費用もかかります。
さらに、イベントが成功するためには集客が不可欠です。多種多様な告知媒体を活用する必要があり、そのためのマーケティング戦略や広告費用も考慮する必要があります。
集客が不十分な場合、イベントの開催自体が無意味になる可能性もあり、そのリスクも常に考慮しなければなりません。
デメリット②すぐに選考に向かうわけではない
ミートアップは基本的に、参加者に企業に興味を持ってもらうためのイベントです。
そのため、イベントが終わった後にすぐに選考プロセスに移行するわけではありません。これは、即効性のある採用活動を期待している企業にとってはデメリットとなる可能性があります。
ミートアップは長期的なブランディングや人材パイプラインの構築には有用ですが、短期的な採用ニーズには必ずしも応えられない場合があります。
そのため、ミートアップを採用活動の一環として考える際には、その目的と期待値を明確にし、他の採用手法とのバランスを考慮する必要があります。
ヘッドハンティング
ヘッドハンティングとは、他社で活躍している人材を引き抜く採用手法です。基本的にヘッドハンティングのターゲットとなる人材は、経営幹部や管理職など他社の経営を担う場合が多いです。
メリット①優秀な人材を確保しやすくなる
ヘッドハンティングは、特定のスキルや経験を持つ優秀な人材を直接スカウトする手法です。ヘッドハンティングの最大のメリットは、現在他の企業に在籍していても、かつ転職活動をしていないような人材を獲得できる点です。
これにより、一般的な採用活動で競合他社と人材を奪い合う必要がなくなります。ヘッドハンティングを行うことで、企業は自社に最も適した、そして最も必要な人材を確保する可能性が高まります。これは、特に高度な専門スキルやリーダーシップ能力が求められるポジションにおいて非常に有用です。
メリット②業績を高められる可能性がある
ヘッドハンティングは、企業が特定の課題や目標に対して最も適した人材をピンポイントで探し出すことができます。そのため、新たに加わる人材が持っているスキルセットや経験は、企業の課題解決やさらなる成長を促進する可能性が高いです。
例えば、新しい事業領域に進出する際や、特定の技術的課題を解決する必要がある場合、その分野のエキスパートを引き抜くことで、効率的かつ効果的に目標達成が可能になります。
デメリット①時間やコストがかかる
ヘッドハンティングは、主に転職を考えていない人材を対象とする手法であり、そのために人材を確保するまでにはかなりの時間とコストがかかる場合があります。
特に、ターゲットとなる人材が現在の職場に満足している場合、その人を引き抜くためには高い報酬や待遇を提示する必要があります。また、長期にわたる交渉や説得が必要な場合も多く、その過程でのコストは決して少なくありません。
デメリット②トラブルになる可能性がある
ヘッドハンティングは合法的な手法であり、従業員が退職しても基本的には問題はありません。しかし、ヘッドハンティングが原因で相手の会社の業績に大きな悪影響を与えた場合、法的なトラブルに発展する可能性があります。
例えば、キーパーソンを引き抜かれたことでプロジェクトが遅延したり、売上が大幅に低下した場合、相手の会社から損害賠償を求められるケースも考えられます。このようなリスクを考慮すると、ヘッドハンティングは慎重に行う必要があります。
特に、競合他社から人材を引き抜く場合や、業界内での影響が大きい人材を対象とする場合は、その後のリスクをしっかりと評価した上での行動が求められます。
関連記事:中小企業は中途採用が難しい?求人で改善する方法や成功事例を紹介
採用の悩み別~おすすめの中途採用の手法~
中途採用の手法としてどういったものがあるか理解したところで、採用課題別にとるべき手法を確認していきましょう。
早く採用したい
採用プロセスを迅速に進め、早く優秀な候補者を採用するためには、以下のいくつかの手法がおすすめです。
ダイレクトリクルーティング
特定のポジションに適した候補者を直接アプローチするヘッドハンティングやスカウト活動を行うことで、希望条件に合致する候補者と迅速にコンタクトを取ることができます。
採用プロセスの簡素化
採用手法とは変わりますが、書類選考にかける時間を短縮する、テストと面接を同時進行で行うなど、プロセスをスリム化することも考えましょう。
これらの手法を組み合わせて、スピーディな採用プロセスを実現することができます。ただし迅速なプロセスを追求する一方で、候補者の適性や文化適合度を適切に評価することも忘れずに行いましょう。
応募がこない
応募が来ない場合は、人材紹介や求人広告などの「待ち」の採用ではなく、「攻め」の採用をする必要があります。
ダイレクトリクルーティング
ダイレクトリクルーティングは、求人広告を見る機会がなかったり、積極的に企業を探していない人材にも、興味を持ってもらうことができます。
また、競争の激しい採用市場において、ダイレクトリクルーティングは、自社の魅力をアピールし、優秀な人材を引き寄せる手段として機能するでしょう。
自社のビジョンやカルチャー、成長の機会などをダイレクトに伝えることで、候補者の興味を引き、応募の可能性を高めることができます。
ターゲティング広告
求人広告を特定の人材層にターゲティングして配信することで、より関心を持つ候補者にアプローチできます。ソーシャルメディアや専門の求人プラットフォームを活用してみてください。
辞退率を下げたい
リファラル採用
従業員は自社の文化や環境を理解しており、その情報を通じて候補者に正確な情報を提供することができるため、リファラル採用者は、自分が入社する企業についてのリアルな期待値を持っています。
また、リファラル採用は、従業員が自社の文化や価値観に共感する人材を推薦するため、カルチャーフィットの向上に繋がり、内定辞退率の低下に寄与します。
会社の知名度が足りない
SNS活用
主要なソーシャルメディアプラットフォーム(LinkedIn、Twitter、Instagramなど)を活用して、企業の活動や文化、仕事内容などを積極的に発信しましょう。ビジュアルコンテンツやストーリー形式を活用することで、情報がより多くの人に届きやすくなります。
イベント参加や主催
イベントに参加することで、多くの求職者に知名度を高めるチャンスを得られます。また、自社主催のイベントを通じても知名度向上が可能です。
ダイレクトリクルーティング
ダイレクトリクルーティングは、企業から候補者にアプローチするので、知名度が低い企業でも、欲しいターゲット層に自社を知ってもらうことができます。
人事にマンパワーが足りない
リファラル採用
既存の従業員からの紹介によるリファラル採用は、従業員に母集団形成を担ってもらうことができ、マンパワー不足を解消できます。従業員のネットワークを活用して、優秀な候補者を見つけることができます。
人材紹介
人材紹介は、欲しい要件をエージェントに伝えるだけで、求職者を紹介してくれます。母集団形成だけでなく、希望年収や懸念点をエージェントが聞き出してくれるためマンパワー不足の会社には良いでしょう。
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中途採用手法における2024年の最新トレンド
自社に適した採用手法を把握する前に、近年の中途採用における手法のトレンドを把握しておくべきです。
時代に合わせた採用手法を用いなければ、求職者に自社の存在を知ってもらえず、求める人材を採用しにくくなるからです。近年の中途採用における手法のトレンドとして、以下の4つが挙げられます。
- 採用手法が多様化している
- SNSの使用
- カジュアル面談
- 攻めの採用傾向がある
近年は採用手法が多様化しており、オンライン面接やオンライン転職フェアなどインターネットを使用した採用活動が活発化しています。採用活動にインターネットを活用すれば、自社の遠方に住んでいる求職者も応募しやすくなるため、多くの求職者から応募が来やすくなるでしょう。
また、TwitterやInstagram、FacebookなどのSNSは幅広い世代で活用されているので、投稿履歴を確認して求職者の人柄を確認したうえで採用活動が可能です。求職者が企業について深く把握するために、近年ではカジュアル面談の導入をしている企業が増加傾向にあります。
カジュアル面談とは、転職希望者と求職者が相互理解するための場所です。採用面接をする前にカジュアル面談をすることで、求職者は企業に関する疑問点を解消できるのでミスマッチ防止につながります。
より詳細なカジュアル面談の進め方や面談担当者のアサインについて、知りたい方は下記資料がお勧めです。
現在では少子高齢化が進んでいることから、ダイレクトリクルーティングをはじめ、多くの企業は良い人材が来るのを待つのではなく、自ら良い人材を獲得する攻めの手法を活用した採用傾向があります。
関連記事:Z世代に適した採用手法や戦略は?働き方や仕事への価値観を解説
中途採用の手法別~料金・費用の比較表~
中途採用の手法料金比較表は、以下のとおりです。
中途採用手法 | 料金 |
転職サイト(総合・特化) |
|
転職イベント | ブースの大きさによって異なるものの、50~150万円 |
人材紹介 | 成果課金型(年収の35%が平均) |
ハローワーク | 無料 |
求人検索エンジン | 業種や雇用形態によって異なるものの、有料掲載の場合はクリック単価 |
SNS採用(ソーシャルリクルーティング) | 無料 |
自社HP(オウンドメディアリクルーティング) |
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ダイレクトリクルーティング | 成果課金型がメインの料金形態で、比較的リーズナブルな価格設定になっている |
リファラル採用 |
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アルムナイ採用 | 一般的な採用手法よりリーズナブルな価格になっている |
ミートアップ |
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ヘッドハンティング | 成果課金型 |
上記の表を参考にして中途採用手法の料金形態を把握し、どの方法を導入するべきなのかを判断しましょう。
関連記事:採用広報が上手い企業の特徴や成功事例を解説!戦略手法もご紹介
自社に合った中途採用の手法の選び方
自社に合った中途採用の手法の選び方は、自社が抱えた採用課題を解決する方法を選択しましょう。例えば、自社が人手不足ですぐにでも人手を雇用したい場合は、すぐに候補者へアプローチできる人材紹介やダイレクトリクルーティングを活用するべきです。
しかし、低コストで多くの人材の中から自社が求めている求職者を選びたいのであれば、SNS採用やリファラル採用を活用しましょう。具体的に中途採用の手法を選ぶ方法として、以下の表を参考にしてください。
中途採用の手法の選び方 | 中途採用手法 |
急な欠員を補充したい | 求人広告やダイレクトリクルーティング、人材紹介など |
ターゲット層や優秀な層に絞って採用活動を実施したい | ダイレクトリクルーティングなど |
企業のイメージや認知度を高めたい | ミートアップや自社HP(オウンドメディアリクルーティング)など |
低コストで多くの人材を採用したい | SNS採用(ソーシャルリクルーティング)やリファラル採用など
|
また、採用手法はどれか1つが特別に優れているわけではありません。それぞれの採用手法にメリットやデメリットが存在するため、2~3種類を活用して効率的な採用活動を実現しましょう。
中途採用の手法を選ぶ上でのポイント
採用課題の把握
中途採用成功のカギは、採用課題を正しく把握することにあります。採用課題を理解することで、適切な戦略を選択し、効果的な採用プロセスの構築が可能となります。以下に、中途採用の手法を選ぶ際の採用課題の把握に関するポイントをいくつか紹介します。
1.ニーズの明確化:まず、どのようなポジションを埋めたいのか、その役割や責任は何かを明確にしましょう。また、そのポジションがチームや組織にどのように貢献するのかも理解することが重要です。
2.市場調査の実施:類似するポジションにおける市場動向や競合他社の採用動向を調査しましょう。どのような人材が求められているのか、どのような条件や待遇が一般的なのかを把握することで、適切な採用戦略を構築できます。
3.過去の課題と改善点の洗い出し:過去の中途採用プロセスでの課題や失敗点を振り返り、その改善点を洗い出しましょう。過去の経験から学びを得ることで、同じ過ちを繰り返すことなく効果的な戦略を構築できます。
採用課題を正確に把握することは、中途採用の成功に不可欠です。ニーズの明確化、市場調査、既存チームとの調整、優先順位の設定、過去の課題の洗い出しなどのステップを踏むことで、優秀な人材を選択し、組織の成長と成功に貢献ができるでしょう。
複数の手法を並行する
中途採用戦略を構築する際、単一の手法に依存するだけでなく、複数の異なる手法を並行して活用することが重要です。
中途採用においては、候補者の反応や応募数が予測しにくいことがあります。複数の手法を並行して使用することで、特定の手法が効果的でない場合でも他の手法がカバーし、効果を最大化できます。
一つの手法に依存することは、リスクを伴います。求人広告が注目されなかったり、特定のプラットフォームに制限がある場合、採用プロセスが影響を受ける可能性があります。複数の手法を使用することで、リスクを分散し、柔軟性を保つことができます。
また、複数の手法を同時に使用することで、それぞれの手法の成果や効果を比較・分析することが可能です。どの手法がどのような結果をもたらしたのかを評価し、将来の戦略に活かすことができます。
中途採用戦略の成功は、適切な手法の組み合わせにかかっています。複数の手法を並行して使用することで、多様な候補者を獲得し、効果を最大限に引き出すことができます。ただし、戦略の計画段階で各手法の特性やメリットを十分に理解し、適切なバランスを取ることが大切です。
コスト面だけで選ばない
買い手市場の今、コストをかけずに採用するのは難しい時代です。また、マンパワー不足は今時採用代行などで一部外注することができます。コストとマンパワーだけでなく、他の重要な要因も考慮することが欠かせません。
例えば、候補者の質やフィット感は欠かせません。候補者が企業の文化やビジョンに適合し、求められるスキルと経験を持っている人材と多く出会える採用手法を選ぶことが重要です。
中途採用戦略を構築する際には、コストとマンパワー以外の要因も重要になります。企業の目標や価値観に合致し、質の高い候補者を獲得するために、総合的な視点で各手法を検討し、戦略的な決定を行いましょう。
ユニークな中途採用手法と成功事例
ユニークな採用を行っている企業を紹介します。
OWNDAYS「インフルエンサー採用」
OWNDAYSは、2017年から「インフルエンサー採用」という独自の採用制度を実施しています。これは、SNSで一定の影響力を持つ人材を積極的に採用し、ブランド認知度向上や顧客とのエンゲージメント強化に繋げることを目的としたものです。
OWNDAYSのインフルエンサー採用に応募するには、以下の条件を満たす必要があります。年齢学歴は不問です。
- 各SNS(Instagram、Twitter、ブログ)で、最低1,500人以上のフォロワーを持つ
- OWNDAYSの企業理念に共感し、メガネ業界で働きたいという意欲がある
- SNSで積極的に情報発信を行い、OWNDAYSの魅力を多くの人に伝えられる
インフルエンサー採用の応募者は、書類選考や一次面接を経ずに、社長面接に進みます。社長面接では、応募者のSNSアカウントの内容や、OWNDAYSに対する熱意などを審査します。
OWNDAYSに入社後は、インフルエンサー手当として基本給与に50,000円が加算されます。また、SNSでの情報発信に関する研修やサポートも充実しており、インフルエンサーとしてのスキルアップを支援しています。
面白法人カヤック「エゴサーチ採用」
画像参照元:エゴサーチ採用サイト
エゴサーチ採用は、面白法人カヤックが独自に行っているユニークな採用制度です。履歴書や職務経歴書などの代わりに、応募者自身の検索結果をもとに選考を行うのが特徴です。新卒採用・サマーインターン・中途採用、すべて応募対象。
応募方法は、以下のとおりです。
- カヤックの採用サイトにアクセス
- 検索窓に、自分の名前、ブログ、作品名など、検索で一番上にくるワードを入力
- 簡単なプロフィールと応募理由を入力
- 送信
選考は、検索結果に基づいて行われます。カヤックの採用担当者は、応募者の検索結果を総合的に判断し、「この人と働きたい」と思える人材を採用します。
エゴサーチ採用のメリットは、以下のとおりです。
- 応募者が自分らしさをアピールしやすい
- 従来の履歴書や職務経歴書では評価しにくい、潜在的な能力や可能性を見つけることができる
- 採用担当者と応募者の距離が縮まる
「自分の個性や能力を活かして働きたい」という人材にとって、魅力的な採用制度と言えるでしょう。
サンチャレンジ「野球採用」
画像参照元:野球採用サイト
携帯電話ショップへの人材派遣などを行っているサンチャレンジは、「野球が好き」という熱意のみで採用を行うユニークな「野球採用」を実施しています。書類選考や面接は一切行わず、野球の試合を通して応募者の人間性やコミュニケーション能力を判断します。
採用試験はジャージ、グローブ持参で野球を通じたコミュニケーションを行い、チーム仲間として「絆(きずな)」ができたら採用するとのこと。
入社すると背番号やユニフォーム、プロテインが支給され、「プロ野球観戦ツアー」や「キャンプ合宿」もあるといいます。また、ホームランや完封をすると、プチボーナスがあるそうです。
医療法人 重仁会 大谷地病院「筋肉採用」
画像参照元:筋肉採用サイト
札幌にある医療法人 重仁会 大谷地病院の筋肉採用は、精神科医を対象に、筋力や体格を重視した採用を行い、採用後はプロテイン手当や会員制ジム手当などの福利厚生を提供するユニークな採用制度です。
この制度の背景には、健全な精神医学の担い手こそ、誰よりも健全な肉体であるべきという考えがあるからです。
応募フォームには、筋肉自慢、筋肉に対する思いなどを書く備考欄があります。
中途採用でお困りなら「PRO SCOUT」
700社以上の導入実績を持つPRO SCOUTでは、戦略策定やスカウト文面/求人票作成、候補者選定、配信、数値振り返り、日程調整など、採用成果を創出するための支援を提供しています。
各領域に精通した専任のコンサルタントが戦略策定から面接前のカジュアル面談まで、伴走支援を提供します。業界のトレンドを加味しながら他社の成功事例をもとに、解決策や改善法を都度提示するため、質の高い採用活動を実現できるでしょう。
まとめ
近年、中途採用の手法が多様化しており、自社の採用課題を解決するためには適切な採用手法を選ぶことが欠かせません。また、自社に導入する中途採用の手法を1つに絞ってしまうことで、採用課題の解決につながらない可能性があります。
それぞれの採用手法の特徴を活用するためにも、2~3種類の採用方法を活用したうえで効率的な採用活動を実現してください。本記事で紹介した採用手法のメリットやデメリットを把握したうえで、自社にどの方法が適しているのかを把握して導入しましょう。
投稿者プロフィール
- 株式会社VOLLECTにて採用コンサルタントとして従事。大手広告代理店のDXコンサルタント職や、大手IT企業でのエンジニア採用など、多数の採用支援実績を持つ。