ダイレクトリクルーティングの市場規模は?拡大理由や予測を解説
ビズリーチやリクルートダイレクトスカウト等のCMをよくご覧になりませんか。採用担当者の方々は、ダイレクトリクルーティングという言葉をよく耳にするようになったことでしょう。なんとなくダイレクトリクルーティング市場は広がっていると感じる方もいらっしゃると思いますが、実際はどうなのでしょうか。
600社以上のダイレクトリクルーティング支援をしてきた株式会社VOLLECTが、ダイレクトリクルーティングの市場規模についてアンケートを取りました。
本記事では、そのアンケート結果を織り交ぜながらダイレクトリクルーティングの市場規模について解説します。
目次
ダイレクトリクルーティングの市場規模
株式会社矢野経済研究所によると、2023年度のダイレクトリクルーティングサービス市場規模は、事業者売上高ベースで前年度比23.5%増の1,068億円と予想されています。
(参照元:ダイレクトリクルーティングサービス市場に関する調査を実施(2023年))
ダイレクトリクルーティングの実績・利用割合
業界別にダイレクトリクルーティングの利用率を見ると、求人倍率の高いIT・通信・インターネット業界が37.2%でトップ、続いて金融・保険・コンサルティングで31.5%となっています。
採用手法別の平均採用人数を見ると、ダイレクトリクルーティングは求人検索エンジンと同じ4位に位置しています。2021年は1社あたり平均7名の採用ができています。参照:株式会社マイナビ「中途採用状況調査2022年版(2021年実績)」
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中途採用ダイレクトリクルーティングの市場規模は右肩上がり
次に、ダイレクトリクルーティングの今後について見ていきましょう。
弊社が中途採用担当者に行ったアンケートで、「今後、ダイレクトリクルーティングに割く予算はどうなりますか。」という質問に対し、次のような結果が出ました。
・最も多い回答が「増える」、次に多いのは「やや増える」
・「増える」と「やや増える」で60%以上を占める
・「やや減る」「減る」は合わせて10%以下
調査対象:中途採用担当人事
調査サンプル数:390名
回答時期:2022年1月
アンケートモニター提供元:GMOリサーチ株式会社(2022年1月)
また、ProFuture株式会社/HR総研が出しているデータによると、今後利用が高まる採用手法として2番目に「ダイレクトリクルーティング」が挙げられており、ダイレクトリクルーティングは40%以上の方が利用が高まると回答しています。
次は、ビズリーチの運営をしているビジョナル株式会社の資料を見てみましょう。同社は様々な事業を展開していますが、ビズリーチ事業に絞って見てみると売上高は右肩上がりです。
また、利用企業数も右肩上がりとなっています。
また、最近は人材業界のトップ企業群が軒並みダイレクトリクルーティングに力を入れています。リクルートはリクルートダイレクトスカウトをローンチし、パーソルはdoda RecruitersやdodaXを持っています。ビズリーチ含め、各社CMなど大々的な宣伝もしています。
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以上の通り、ダイレクトリクルーティング市場は拡大していくことが想定されます。
こちらの動画でも、海外と比較したダイレクトリクルーティング市場について触れているので参考にしてください。
中途採用向けダイレクトリクルーティングで使う予算
弊社のアンケートで、「中途採用において、ダイレクトリクルーティングサービスに対する媒体費用(成功報酬、初期導入費用含む)は年間いくらですか。複数媒体ご利用の場合、合計額を選択してください。」と質問をしたところ、
平均値は726万円で、年間1000万円以上捻出する企業が全体の約12%程度占めていました。
詳細なデータはこちらからダウンロードください。ダイレクトリクルーティングの代行に割く中途採用予算のデータも載っています。
調査対象:中途採用担当人事
調査サンプル数:390名
回答時期:2022年1月
アンケートモニター提供元:GMOリサーチ株式会社(2022年1月)
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新卒採用向けダイレクトリクルーティングの市場規模
矢野経済研究所の「新卒採用市場の現状と展望2020年版」によると、新卒採用のダイレクトリクルーティングの平均成長率は58.5%と、大きな成長を見せています。2番目に成長している新卒紹介は14.7%のため、大差をつけています。
また、株式会社i-plugが2022年6月発表した資料によれば、新卒採用のダイレクトリクルーティングサービスの市場規模は、2016〜2022年度の成長予測で、58.1%のCAGR(年平均成長率)と予想されています。
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ダイレクトリクルーティング市場が拡大している理由
これまでは、求人を出したり人材紹介を使ったりと、就業人口全体のたった10%しかいない転職顕在層を狙って採用活動を行っていました。しかし、近年モノを作れば売れる時代ではなくなったことや、単純作業がAIに代替されてきつつあることから、企業は本当に優秀な人材を求めるようになってきました。
そこで、優秀な方が眠っている転職潜在層にもアプローチができる、ダイレクトリクルーティングを使う企業が増えてきました。転職潜在層にアプローチできる採用手法は、ダイレクトリクルーティングかリファラル採用くらいです。ダイレクトリクルーティングは人材紹介や求人広告よりも工数がかかりますが、手間をかけてでも優秀な人材が欲しいと考える企業が多いのです。
また、知名度のない企業が候補者に興味を持ってもらうためには、企業側から積極的にアプローチしていかなければ採用できません。売り手市場であることも、ダイレクトリクルーティングの拡大を後押ししているでしょう。
まとめ
- 新卒・中途共にダイレクトリクルーティング市場は拡大が見込まれる
- 年間でダイレクトリクルーティングの媒体や成功報酬に使っている額の平均値は726万円
市場規模だけじゃない!スカウト人気媒体ランキング等も載っているデータ集
本レポートでわかること
- ダイレクトリクルーティングの導入割合
- ダイレクトリクルーティングの採用ポジション
- ダイレクトリクルーティングで実際に採用できた人数(年間)
- 導入スカウト媒体ランキング
- 平均導入スカウト媒体数
- ダイレクトリクルーティングに付随する代行サービス利用率
- 中途採用にかけるダイレクトリクルーティング費用
- 今後のダイレクトリクルーティング市場
調査背景
本調査を始めたきっかけは、中途採用におけるダイレクトリクルーティングの市場規模に関する情報が見つからなかったことでした。
BIZREACHやGreenという媒体のCMはよく見るようになったものの、実際にどのくらいの企業がいくらかけているのかが分からないと、計画が立てられないからです。
実際にどのくらいの企業がダイレクトリクルーティングを導入していて、どの程度の予算をかけているのか知ることで、自社の予算組みの参考になると思い、このような資料にしました。ぜひ、参考にしていただけますと幸いです。
ダイレクトリクルーティング運用に困ったら
弊社、株式会社VOLLECTはダイレクトリクルーティングに特化した採用支援「PRO SCOUT」を行っています。
パナソニックやラクスルなど大手企業やメガベンチャーを中心に、さまざまな採用状況に合わせたご支援が可能です。
「マンパワーが足りない」「媒体を上手く活用できていない」といったお悩みをお持ちでしたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。
中途採用にお困りの方は、700社以上が利用する採用支援「PRO SCOUT」がおすすめです。下記から資料をダウンロードできます。
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投稿者プロフィール
- 「ダイレクトリクルーティングの教科書」著者。日経トレンディや東洋経済への寄稿も果たす。新卒でパーソルキャリア株式会社にてクライアントに対して採用コンサルティングに従事。その後、外資系コンサル企業の採用支援をする中でダイレクトリクルーティングの魅力に気づき株式会社VOLLECTを創業。スカウト採用支援実績は500社超。