【人事向け】メーカーエンジニア(技術職)の7職種一覧と採用のコツ!各職種が転職を考えるきっかけとは?

メーカーエンジニア

メーカーエンジニアの採用成功するためには、各職種の特徴や転職を考えるきっかけを理解することが不可欠です。しかし、人事向けにメーカーエンジニアを解説した記事は多くありません。

そこで、本記事では、メーカーエンジニア(技術職)の主要な7職種に焦点を当て、それぞれの職務内容や採用におけるポイントを紹介いたします。

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1.研究・開発

研究・開発職の方が転職を考えるきっかけ、採用のコツをみていきましょう。

研究・開発職の仕事内容

Research and Development

研究開発職は、別名R&Dとも言われ、既存の技術を高度に進展させたり、企業が新たに関与する分野における研究開発を担当し、日々研究を進める役割を果たします。

研究開発職といっても大きく研究職と開発職の二つの分野があります。

研究職は、基礎研究では、製品に有用な技術や知識を長期間かけて探求し、応用研究ではその新技術を製品にどう応用するかを探求します。
開発職は、研究開発職、商品開発職、技術開発職の三つに分けることができ、それぞれ異なる方法で製品開発に貢献します。研究開発職は新技術を用いて市場の需要に合致する製品を開発し、商品開発職は企画部署の指示に従って製品を開発します。技術開発職は、製品の性能や製造効率を向上させる技術の開発に専念します。

研究・開発職が転職を考えるきっかけ

今よりも上流の工程を担当したい

下流工程の場合、数値を計測するといった作業の繰り返しになってしまい、やりがいが希薄になってしまう方も少なくありません。ITエンジニアの感覚に少し似ているかもしれません。

学生時代の専攻や研究テーマを活かしたい

研究・開発職の方は、研究内容へのこだわりが強い方が多いです。大学での研究を活かしたいと入社したのに、異なるチームに配属されてしまう場合があります。また、学生時代の研究対象が有機質だったにも関わらず、社会に出てから無機質が対象になる場合など、無機・有機の違いがあるとさらにギャップが大きくなります。

研究・開発職の採用のコツ

・大学の研究内容を聞き出し、活かせる部分やあなたの知見が必要だとお伝えする

・ダイレクトリクルーティングで、希望業界と研究分野に自社が一致している場合は、スカウトのカスタマイズで「ご希望の◯◯に携わることができます」などと記載

・レジュメから下流工程を担当していると推察できる場合、上流から携われることをアピールする

2.機械設計

機械設計職の仕事内容や、転職を考えるきっかけ、採用のコツをみていきましょう。

機械設計職の仕事内容

mechanical design

機械設計者は、機械の動作メカニズムを設計するプロフェッショナルであり、機械の機能や性能に関する多くの要素を考慮しながら具体的な設計データを作成します。

具体的な業務内容は、CAD(Computer-Aided-Design)を活用してコンピューターグラフィックスを使用して設計図を作成し、その図面を元に、CAM(Computer-Aided-Manufacturing)やCAE(Computer-Aided-Engineering)を用いて、設計データの仮想製造やシミュレーションを行います。

また、製品の開発に必要な部品や素材の選定にも関与することがあります。通常、設計チームを結成し、各フェーズの担当者が協力し、アイデアや意見を共有しながらプロジェクトを進行させます。

機械設計職が転職を考えるきっかけ

自分が好きなもの・学生時代に作っていたものなどに携わりたい

やはり、設計する製品へのこだわりが強い方が多いです。

より規模の大きいものを作りたい

機械設計といっても、掌に収まるねじのようなものから、車や航空機、プラントに至るまで大小は様々です。そのため、より規模の大きいものに携わりたいと考える方もいます。

経験を積みマネジメント業務が増えることで、機械設計エンジニアとして「最前線でモノづくりに携わり続けたい」と思う

マネジメント側のポジションから、設計者としてのキャリアを選択する方もいらっしゃいます。

機械設計職の採用のコツ

自社が属している業界の市場価値をアピールし、機械設計エンジニアの業界チェンジを狙う

「材料力学」「流体力学」「熱力学」「機械力学」の4力のうち、どの領域の知見を持っている方なのかを把握し、自社の必要としている知見と同じであれば業界チェンジが比較的スムーズです。例えば、自動車↔︎半導体、電子部品↔︎工作機械が挙げられます。
メーカーエンジニアは、自分がいる業界以外の情報を知らない方も多いため、新たな業界の市場価値や魅力を伝えることで、職種はそのままで、業界チェンジをする方も少なくありません。

設計する製品や設備をしっかりと説明する

モノづくりが好きな方は、自分が作る製品がどんなもので何のために作るのかを大切にされます。人事であっても、製品や設備について、細かく把握しておくべきです。難しい場合は、現場担当者に面談同席などの協力を仰ぎましょう。

希望業界と自社が一致している場合は特にアピール

スカウトのカスタマイズに「ご希望の◯◯に携わることができます」などと記載しましょう。

製品が小さい場合、大規模な製品の開発に携われることをアピール

より大きい製品に携わりたいと考える方も少なくありません。

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3.電子制御設計

電子制御設計職の仕事内容や、転職を考えるきっかけ、採用のコツを紹介します。

電子制御設計職の仕事内容

electronic control design

さまざまな機械やコンピューターには、その動きを制御するためのシステムが不可欠です。スマートスピーカーが音声に反応してスイッチを入れたり、音楽を流したりするのも、すべて制御を行うための精密な電子制御システムが組み込まれているからこそ可能となっています。

電子制御設計者の役割は、これらのシステムを開発・設計し、効率性や信頼性を確保することです。

現代では、自動車産業においても、電子制御システムが欠かせない存在となりました。エンジンの効率化、車両の安全性向上、運転支援機能の実現など、自動車の多くの側面に電子制御が組み込まれています。また、我々が日常的に使用する多くのデバイスやアプリケーションにも電子制御装置が不可欠です。

電子制御設計職が転職を考えるきっかけ

一生エンジニアとして手を動かしていたい

機械設計職同様、上記の理由が多い印象です。マネジメントや管理側ではなく、尖ったエンジニア集団企業への転職を考えます。

年収アップしたい

比較的中小企業に年収に満足していないエンジニアが多く、年収アップ希望の転職も多いです。

Tier1(一次請け)や完成品メーカーに転職希望

例)〇〇製作所から有名メーカーに行きたい

製品へのこだわり、流行りの業界への転職希望

最近は、自動車・半導体が流行りの業界です。

・技術派遣会社から事業会社(メーカー)への転職希望、社格アップ

・1~10ある工程の2つしか関わらないため、業務の幅を広げて市場価値を高めたい

電子制御設計職の採用のコツ

・事業会社や一次受けの場合は、技術派遣会社の方や二次受け・三次受けの方を狙う

・どの業界で自分のスキルが通用するのかを理解していないエンジニアが多いため、業界チェンジとなる場合は、しっかりと自社で活かせるスキルを伝える

4.回路設計

回路設計職の業務内容や、転職を考えるきっかけ、採用のコツを紹介します。

回路設計職の仕事内容

Circuit design

回路設計は、電子機器内部の電子回路を設計する専門職です。時折、この職種はエレクトロニクスエンジニアとも呼ばれます。

電子回路は一般的にデジタル回路とアナログ回路の二つに分類され、これらの仕組みには大きな違いがあります。そのため、電子回路エンジニアは通常、どちらか一方に特化する傾向があります。

現代ではデジタル回路の設計が特に重要視されることがあるかもしれませんが、デジタル回路とアナログ回路のどちらが優れていると一概に言えるものではありません。実際に、近年のIoT市場では、デバイスに内蔵されるアナログ回路が非常に重要である場合も多いです。

回路設計職が転職を考えるきっかけ

電子制御設計と回路設計は、大きく分けて【電気(エレキ)】のグループに分けられるので、転職理由の大きな差はありません。

・技術派遣会社から事業会社(メーカー)への転職希望、社格アップ

・Tier1(一次請け)や完成品メーカーに転職希望(〇〇製作所から有名メーカーに行きたい等)

・一生エンジニアとして手を動かしていたいので、マネジメントや管理側ではなく、尖ったエンジニア集団企業への転職

・1~10ある工程の2つしか関わらないため、業務の幅を広げて市場価値を高めたい

・製品へのこだわり、流行りの業界への転職希望(最近では、自動車・半導体等)

回路設計職の採用のコツ

・技術派遣出身の方や二次請け・三次請けの業務を行っている方に対して自社製品について打ち出す

・お任せする設計業務の幅を打ち出す

・自身のスキルが活かせるのか判断がつかない設計者の方が多いので、どのような製品の設計に携わってきた経歴の方が多いのかなどを打ち出すことで、自身が活躍できるイメージを沸かせる

・回路設計に限らずですが、設計ブースやデスクの配置などのどのような設計環境で業務を行えるのかをも打ち出す

5.生産技術

生産技術職の業務内容や、転職を考えるきっかけ、採用のコツを解説します。

生産技術職の仕事内容

Industrial science

生産技術は、企業の製造施設や工場において、製品の生産工程を計画・設計し、効率的に運用・管理する役割を担う職種です。生産ラインは、原材料から最終製品への変換を実現する一連の工程や手順を指し、例えば木材の生産ラインでは、原木の切断、加工、乾燥、品質検査、ランク付けなどが含まれます。生産技術者の役割は、これらの工程を効果的に管理し、低コスト、迅速な製品提供、高品質の生産体制を確立することです。

生産ラインのフェーズで業務範囲が区切られ、機械系の知識をあまり必要としない工程を担当する場合は、文系出身者が生産技術職に就くこともあります。

生産技術職が転職を考えるきっかけ

業務範囲を広げたい

製品のサイズを測る治具(じぐ)を作る方もいる一方で、生産工程全体を計画・設計し、立ち上げから本稼働まで携わる人もいるのが生産技術です。範囲が狭いと、自分の業務がどう製品や事業に活きているのか実感しにくくなります。また、業務の領域の広さが市場価値になるため、より幅広い工程に関わりたいと思う方もいます。

勤務地希望や出張の数がフィットしない

工場が海外にあるケースが多く、出張が多い環境の方もいらっしゃいます。また、工場のある場所に転勤になることがあります。

理工学部機械学科出身の方などで、設計がしたいのに生産技術配属になってしまった

いわゆる配属ガチャで、希望と異なる場所に配属された場合に転職を考える方もいらっしゃいます。

生産技術職の採用のコツ

「他企業の生産技術にスライドしやすい」という生産技術ならではの特性があるため、他の業界の方も積極的に狙う

例えば、モノづくり系の職種である製品設計は、自動車や半導体など特定の領域の経験を求める傾向にありますが、生産技術の場合は製品設計ほど経験領域を限定することは多くはありません。

大企業の場合、中小企業も狙う

中小規模の企業の場合は、大手企業ほど役割が細分化されていないため、経験領域が広い方が多いです。

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6.フィールドエンジニア・サービスエンジニア

フィールドエンジニア・サービスエンジニアの業務内容や、転職を考えるきっかけ、採用のコツを解説します。

フィールドエンジニア・サービスエンジニアの仕事内容

field engineer

フィールドエンジニアは、電子機器の中に発生した問題やトラブルに対処する仕事で、パソコン、プリンター、制御装置、計測システム、医療機器など幅広い機器に関与します。オフィスのコピー機を修理メンテナンスしに来る方や、クリニックや病院に出向いて医療機器の修理をする方も、フィールドエンジニアのくくりとなります。

特筆すべきは、他の多くのエンジニア職種とは異なり、ユーザーと直接対話し、コミュニケーションをとる役割を果たす点です。製品に関する高い専門知識が不可欠であり、同時に、その製品の性質や操作方法などをわかりやすく説明できるスキルも要求されます。

フィールドエンジニア・サービスエンジニアが転職を考えるきっかけ

・出張が多く、家庭や趣味との両立が難しい
・緊急時対応があることから、土日祝深夜業務があるため、土日休みにしたい
・熱い寒い汚いなどの環境から逃れたい
・機械いじりが好きな方が多いので、メンテナンスをする製品(自動車関係など)にこだわりたい
・収入に不満を感じている方が多く、上がり幅も少ないため、給与アップしたい

フィールドエンジニア・サービスエンジニア採用のコツ

・休日・勤務時間・出張頻度など働く環境を明確に打ち出し、信憑性のある求人にする
・将来のキャリアモデルを記載する(一生現場での出張作業なのかどうかなど不安にさせない)
・管理職や設計者になれるキャリアプランなど、可能な限りキャリアの幅があることをアピール
・他のエンジニア同様だが、年収アップが可能であれば金額を提示する
※本ポジションはエンジニアの中でも低い年収帯の方が多い為、【年収アップ】のキーワードだけでも興味を惹くことができる

7.セールスエンジニア・FAE・技術営業・プリセールス

セールスエンジニア・FAE・技術営業・プリセールスの業務内容や、転職を考えるきっかけ、採用のコツを解説します。

セールスエンジニア・FAE・技術営業・プリセールスの仕事内容

sales engineer

これらの職種は会社によって呼び方が違うだけで、ほぼ同意です。(FAEとはフィールドアプリケーションエンジニアの略です。)

ソフトウェアや電子機器の販売において、営業に同行し、技術面に関する説明担当をするポジションです。専門的な知識を持ちながらも、実際の業務は主に営業に焦点を当てています。

専門知識のない営業担当者が顧客と接触した場合、技術的な疑問に答えるために技術部門に問い合わせる手続きが発生し、対応が遅れる可能性があります。また、不適切な情報提供により、技術部門に負担をかけることもあり、セールスエンジニアが必要になります。

なお、営業がつかず、セールスエンジニアのみで商談や提案を行うこともあります。

セールスエンジニア・FAE・技術営業・プリセールスが転職を考えるきっかけ

・営業サイドではなく、バックグラウンドを活かして設計開発などのものづくりに携わりたいと感じた時(理系の方に多い)
・自身が保持しているスキルや知見がどれだけの優位性があるのか考えた時
・営業職や設計開発職に比べて年収や役職が上がりにくいと感じた時

セールスエンジニア・FAE・技術営業・プリセールス採用のコツ

・保有しているコミュニケーション能力と論理的思考と専門性を活かせる場を打ち出す
・キャリアチェンジで希望している求職者に対して、本職種でのスカウトを送ることができること
・営業職経験の方でも、サポートや専門性を活かしていきたい方へのアプローチ
・設計職経験の方で営業職やコンサルを希望されている方へのアプローチ

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