転職潜在層への効果的なアプローチとは?攻めの採用で優秀な人材を確保
採用競争が激化する昨今においては、高い転職意欲を持つ人材に限らず、「今よりも良い求人があれば転職したい」と考える転職潜在層へのアプローチが必要視されつつあります。
しかし、「転職潜在層に対して、どのようにしてアプローチすれば良いかわからない」と悩む、企業や人事ご担当者様も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、採用支援事業に8年間従事してきた筆者が、転職潜在層に対する効果的なアプローチ法について解説します。
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目次
転職潜在層とは
転職潜在層とは、積極的に転職活動を行っていないものの、より良い条件や環境を提示する企業があれば転職を検討する可能性のある層を指します。
転職潜在層は、多少なりとも転職に対する興味や関心を抱いているものの積極的に転職活動に取り組んでいないため、企業側から積極的かつ戦略的にアプローチしなければなりません。
従来の採用活動は、積極的に転職活動に取り組む転職顕在層が主なターゲットでした。しかし、採用難が続く中途採用においては、アプローチ対象を転職潜在層にも広げ、より幅広い対象から応募者を募る必要があるでしょう。
転職潜在層の割合はどれくらい?
株式会社YOUTRUSTが実施した「求職者・候補者の転職意識の実態調査」によると、労働者のうち転職顕在層はわずか1割程度に留まる結果となり、従来の待ちの姿勢の採用活動では、限られた人材しか獲得できない状況であることがわかります。
一方で、転職潜在層は6割にも上ることから、転職潜在層への効果的なアプローチが採用成功を左右します。
引用:株式会社YOUTRUST「求職者・候補者の転職意識の実態調査」
また、レバレジーズ株式会社が実施した「現在の転職活動に関する実態調査」においても、「応募や選考はしていないが、情報収集をしている」「転職活動はしていないが、転職を計画している」と答えた転職潜在層に該当する人材は、20代の約3人に1人、40代の約4人に1人という結果になりました。
引用:レバレジーズ株式会社「現在の転職活動に関する実態調査」
紹介した2種の調査結果からも、転職潜在層へのアプローチは、採用活動において非常に重要な戦略であると言えるでしょう。
転職潜在層にアプローチするには?
転職潜在層へのアプローチは、転職顕在層とは異なるアプローチ戦略が求められます。本章では、転職潜在層への効果的なアプローチ方法を解説します。
自社のブランディングを強化する
転職潜在層は、常に転職情報を収集しているわけではありません。そのため、転職を意識し始めた時に、自社が選択肢の一つとして浮かぶよう、日頃からブランディングの強化に努めることが重要です。企業の魅力や働く環境、企業文化などを積極的に発信し、認知度を高めることで、潜在層が顕在層になった際に目に留めてもらえる可能性が高まるでしょう。
例えば、企業のWebサイトやSNSで、社員のインタビュー記事や社内イベントの様子などを発信することで、企業の魅力を伝えることができます。また、業界イベントやセミナーなどに参加し、企業としてのプレゼンスを高めるのも1つの方法です。
「攻めの採用」に踏み切る
攻めの採用とは、従来の応募を待つ採用ではなく、企業側から積極的に候補者にアプローチする採用手法です。転職潜在層は、自ら積極的に動くことが少ないため、企業側からアプローチすることで、潜在層の興味を喚起し採用につなげていかなければなりません。
例えば、ダイレクトリクルーティングやソーシャルリクルーティングなどの採用手法が挙げられます。潜在層に直接アプローチが可能となり、従来の採用活動では出会えなかった優秀な人材を獲得できる可能性が高まるでしょう。
他にも自社に興味を持つ可能性のある人材データベースを構築し、定期的に情報提供やイベントへの招待などを行い採用につなげるタレントプールや、社員からの紹介を通じて人材を採用するリファラル採用などの採用手法も攻めの採用に含まれます。
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転職潜在層に有効な「攻めの採用」の例
攻めの採用と呼ばれる採用手法は様々ですが、本章では転職潜在層に特に有効な3つの採用手法を紹介します。
ダイレクトリクルーティング
ダイレクトリクルーティングとは、人材データベースやSNSなどを介し、企業が直接候補者にアプローチする手法です。自社が求める人材に直接アプローチできるため、採用ミスマッチを低減できるだけではなく、自社のことを知らない人材や自社が属する業界に興味がない人材の関心を喚起できる可能性が期待できます。
ノウハウがない企業の場合、運用に難航する懸念もありますが、ダイレクトリクルーティングに特化した採用支援サービスを利用することで、戦略的な運用を実現できるでしょう。
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リファラル採用
リファラル採用は、社員からの紹介を通じて人材を採用する手法です。
他の手法と比較して採用コストを抑えられる点や、社員が自社に合う人材を紹介するためミスマッチが起きにくい点がメリットとして挙げられます。また、採用競合がいない状態で候補者に対して独占的にアプローチできるため、採用までの確度が他の採用手法として高い点も利点の1つです。
しかし、社内の人脈に依存するため、多様な人材を採用しにくく、人材の属性が偏る恐れがあります。また、リファラル採用の風土を醸成する取り組みや紹介を増やす施策の実施も不可欠になるため、人事担当者の負担が増大する懸念もあります。
ソーシャルリクルーティング
ソーシャルリクルーティングとは、SNSを活用した採用手法です。企業のSNSアカウントで求人情報や企業文化などを発信し、企業ブランディングの強化を図ったり、採用ターゲットに近い候補者に対してスカウトメールを送付したりします。
無料で始められるSNSも多く拡散力が強いため、低コストで自社のブランディングを強化できる点が魅力です。ただし、ある程度認知度が高まるまで中長期的な運用が必要になります。また、炎上により、企業イメージが低下するリスクもあります。
そのため、中長期的に運用できる体制の構築や炎上に対するリスクマネジメントは必須になるでしょう。
転職潜在層へのアプローチで注意すべきこと
本章では、転職潜在層へのアプローチで注意すべきことを解説します。
まずは信頼関係の構築から
転職潜在層は、転職を積極的に考えているわけではありません。そのため、いきなり転職の打診をしてしまうと警戒されてしまう恐れがあります。まずは、情報提供やキャリア相談などを行い、信頼関係の構築に努めましょう。
業界の動向やキャリアに関する情報を提供したり、オンラインイベントやセミナーに招待したりすることで、関係性を深められるでしょう。
個々の状況に合わせたコミュニケーションを行う
転職潜在層は、それぞれ異なる状況やニーズを持っています。そのため、個々の状況に合わせたコミュニケーションを意識することがポイントです。テンプレートの一斉送信のような画一的なコミュニケーションは控えましょう。
相手の職種や経験、興味・関心などに合わせた情報提供や、個別のメッセージを送るなど、相手に寄り添ったパーソナライズされたコミュニケーションを行うことで、アプローチの効果を高められるでしょう。
適切な連絡頻度を心がける
転職潜在層へのアプローチは、適切な連絡頻度を心がけましょう。過度な連絡は警戒心を抱かせ、関係性を悪化させるリスクがあります。また、頻繁な連絡は、提供する情報の質を低下させる可能性もあります。情報が薄くなったり、同じ内容の繰り返しになったりすると、候補者は自社への興味を失ってしまうかもしれません。
週に一回程度の情報提供や重要なニュースがあった際に連絡するなど、相手の負担にならない程度に留め、緩やかな繋がりを保つことを意識しましょう。
転職潜在層をダイレクトリクルーティングで採用した成功事例
続いてVOLLECT社が支援した企業様の中で、ダイレクトリクルーティングを活用して転職潜在層の採用に成功した事例を紹介します。実際の事例を知ることで、転職潜在層へのアプローチイメージを描くことができるでしょう。
パーソルキャリア株式会社様
人材サービス大手のパーソルキャリア株式会社では、テクノロジー本部において100名を超える大規模な採用活動を展開しています。同社では、PRO SCOUT導入から3年以上が経過し、直近半年間では10名以上の採用をダイレクトリクルーティング経由で採用が決定しました。
ダイレクトリクルーティングが主要な採用手法の一つとして確立できた背景には、定期的なコミュニケーションに注力したことが挙げられます。転職をすぐに考えていない潜在層に対しても、定期的に状況を確認するなど、中長期的な視点でのコミュニケーションを心がけているとのこと。さらに、スカウトの内容も常にブラッシュアップし、最新のトレンドを取り入れることで、候補者の興味を惹きつけています。
単に転職潜在層にアプローチを繰り返すだけではなく、継続的なコミュニケーションや候補者視点のアプローチが成功の一因となりました。
マイシアターD.D.株式会社様
映画などのコンテンツ配信事業を展開するマイシアターD.D.株式会社は、特殊なキャリアを必要とする2種のポジションにおいて、ダイレクトリクルーティングを活用し、短期間での採用に成功しました。これまでリファラルや求人広告を中心に採用活動を行ってきた同社でしたが、今回の募集では従来の採用手法ではターゲット人材に巡り合うことが難しいと判断し、ダイレクトリクルーティングに注力することを決断しました。
自社でスカウト業務を行っていたものの、候補者のレジュメを読み込むだけでも多大な時間を要し、効率的な運用が課題となっていました。また、条件に合致する候補者に一括アプローチを試みた結果、経歴のミスマッチが発生し、丁寧な運用が不可欠であることを痛感。そこで、ダイレクトリクルーティング運用に向け、PRO SCOUTから支援を受けることにしました。
PRO SCOUT導入後、1つ目のポジションはダイレクトリクルーティング運用開始1ヶ月目、もう1つのポジションは3ヶ月という短期間で採用に成功。同社がダイレクトリクルーティングで採用を成功させるために意識したことは、迅速な選考やカジュアル面談での魅力付け、全社一体となった採用活動の3点です。ダイレクトリクルーティングの運用に合わせてこれらの取り組みを実施したことが成功の要因となりました。
同社は、ダイレクトリクルーティングの強みとして、求人広告などでは出会えない転職潜在層に直接アプローチできる点を挙げています。今後もダイレクトリクルーティングを活用した成功体験を活かし、運用をブラッシュアップさせながら転職潜在層へのアプローチを積極的に継続していく意向です。
転職潜在層に対するダイレクトリクルーティングならPRO SCOUT
転職潜在層へのアプローチは、採用競争が激化する中途採用において有効な施策となるでしょう。しかし、転職潜在層へのアプローチは、工数がかかることも多く、時間やリソースを割けないと悩む採用ご担当者様も多いかと思います。
転職潜在層へのアプローチをはじめ、採用活動に悩みや課題を抱えているのであれば、採用活動に関する知見に長けた採用支援サービスを用いるのも1つの方法です。
PRO SCOUTでは、700社以上の採用活動を支援してきた実績をもとに、適切な採用条件を策定するところから内定・入社までのプロセスを伴走サポートいたします。
採用にお悩みの企業・人事ご担当者様は、ぜひ採用支援のプロからのサポートを受けられるPRO SCOUTの利用もご検討ください。
まとめ
転職潜在層に対して適切かつ効果的にアプローチできれば、企業の採用課題解決の一助になるでしょう。しかし、転職潜在層へのアプローチは、従来のアプローチ対象である転職顕在層へのアプローチとは異なります。
転職潜在層を採用につなげるためには、PRO SCOUTをはじめとする採用支援サービスを活用するのも1つの方法です。客観的な視点から自社に合ったアプローチ法やアドバイスを提案してくれるでしょう。
ぜひ、本記事を参考に転職潜在層に対するアプローチを強化し、求める人材の採用を成功させましょう。
投稿者プロフィール
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採用系コンサルタントとして企業の採用サポート・採用戦略構築・採用ノウハウの提供を行いながらライターとしても活動中。
得意分野は新卒採用とダイレクトリクルーティング。
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