【大手企業のキャッチコピー40例】採用のためのキャッチコピーに求められる要素とは

採用活動において、1つの軸となるキャッチコピー。
一言で企業文化を伝えたり、求める人物像をイメージできたりする一方で、キャッチコピーの作り方に悩む採用担当者様も少なくないかと思います。

そこで今回は、採用支援事業に8年間従事してきた筆者が、採用におけるキャッチコピーの重要性を解説するとともに、採用のためのキャッチコピーに求められる要素やキャッチコピーの作り方を紹介します。

最後には、大手企業の事例も40個紹介しているため、ぜひ参考にしてみてください

目次

採用のためのキャッチコピーとは

採用活動で用いられるキャッチコピーとは、自社の企業文化や風土、採用ターゲットとなる人物像などを簡潔に表現した採用活動のタイトルのようなもの。

転職活動中の求職者に向けた魅力付けや興味喚起はもちろん、将来的に応募者になる可能性のある候補者にもキャッチコピーを用いて自社の印象を残したり付けたり、関心を引きつけたりと、採用ブランディングにも寄与するメッセージやフレーズのことを指します。

採用におけるキャッチコピーの重要性

本章では、採用におけるキャッチコピーの重要性について解説します。

企業の顔となる

採用におけるキャッチコピーは、企業の顔となるフレーズであり、採用活動における軸でもあります。

採用活動時には定めたキャッチコピーをコンセプトに掲げ、インターンシップや会社説明会、採用広報を実施するため、多くの求職者が「このキャッチコピーと言えば、○○株式会社だ」と、企業をイメージするでしょう。

このように、採用キャッチコピーは、そのフレーズから特定の企業を連想させる効果があります。

企業の特徴と価値観を伝える

冒頭でも述べた通り、採用におけるキャッチコピーは、一言で企業の特徴と価値観を伝えてくれます。

そのため、自然と自社の特徴やビジョンにマッチする人材や、価値観に共感してくれる人材から応募が集まるでしょう。

採用広報や採用ブランディングなどにも使用することで、母集団の質を高められたり、ミスマッチが生じるような人材からの応募を防げたりする効果も期待できます。

他社との差別化と独自性を伝える

自社ならではのキャッチコピーに仕上げることで、他社と差別化を図り、自社の独自性を伝えることも可能になるでしょう。

インターネットが普及し、求職者が得られる転職・就職情報量は膨大になっています。大量の転職・就職情報の中から自社の求人情報に興味を持ってもらうためには、記憶に残るキャッチコピーが不可欠です。

他社と差別化を図ることで求職者の興味を引きやすくなり、さらには独自性を伝えることで関心や印象を喚起し、応募につなげられるでしょう。

採用のためのキャッチコピーに求められる要素

採用のためのキャッチコピーを作成する際は、採用活動で使用することを踏まえて必要な要素を盛り込んでいくことが肝要です。
ここでは、採用のためのキャッチコピーに求められる要素について解説します。

採用ターゲットに合わせたメッセージであること

採用のためのキャッチコピーは採用ターゲットの興味を喚起したり、応募意欲を高めたりする目的としても使用されます。そのため、前提として採用ターゲットに合わせたメッセージであることが求められます。

採用ターゲットに合わせたメッセージにするためには、まずはどのような人材にキャッチコピーを届けたいのか、採用ターゲットを明確にしましょう。

簡潔で覚えやすい表現であること

キャッチコピーは、簡潔で覚えやすい表現になるよう作成しましょう。
と言うのも、長すぎる言葉や情報量の多いフレーズは、印象に残りづらくなってしまう他、何を訴求したいのか、何が言いたいのかが伝わりづらくなってしまいます。

「短く」「印象に残る」「興味を引く」の3点を意識しながら作成してみましょう。
マーケティングの分野では、キャッチコピーの推奨文字数は、25文字以下と言われています。また、スマートフォンで認知しやすい文字数は、15文字前後です。

最近では、スマートフォンで企業情報をサーチする求職者も増えてきたこともあり、短いキャッチコピーのほうが情報を発信する媒体を問いません。

10文字から長くても20文字程度のキャッチコピーを考えてみましょう

共感を呼ぶこと

共感を呼ぶ表現を意識することも大切です。
採用ターゲットの共感を呼ぶキャッチコピーにするためには、次のような方法があります。

・企業と採用ターゲットに共通するワードを用いる
・「~しませんか?」「~ですか?」など、相手に語りかける表現を用いる
・世相や社会情勢を反映する

企業と採用ターゲットに共通するワードを用いる方法としては、採用ターゲットの想いと企業のビジョンを重ね合わせてみると良いでしょう。

例えば、伊藤忠商事株式会社の“誰かじゃない、自分だけの今を”という新卒採用向けのキャッチコピーは、自分の価値観を大切にしたいZ世代の視点と1人ひとりの個性を大切にし、伸ばして欲しいという伊藤忠商事株式会社の想いが重なっています

「~しませんか?」「~ですか?」など、相手に語りかける表現を用いることで共感の喚起を促します。

社会情勢や業界動向を盛り込む方法もあります。

1987年の西武セゾンの採用キャッチコピー「サラリーマンという仕事ありません」。“職種に就く”ではなく、“会社に就く”という考え方が根強かった時代に、尖ったフレーズで一石を投じました

ゼクシィの「結婚しなくても幸せになれるこの時代に、私は、あなたと結婚したいのです」のコピーも、幸せの形が多様化する世相を反映しています。

また、サッポロビール株式会社のキャッチコピーで、“どうする?”は、懸念視されている先行き不透明な未来や社会情勢に関して問いかける表現になっており、学生から共感や関心を引くフレーズになっています。

上記例を参考に、共感を呼ぶ表現やメッセージを一考してみましょう。

具体的な利点が示されていること

求職者にとって利点となるポイントが具体的に示されていると、求職者の関心を引きやすくなります。
自社の掲げる理念やビジョン、風土や環境、福利厚生、仕事内容などから、採用ターゲットの関心を引きそうな言葉を探してみましょう。

口語的かつリズミカルであること

キャッチコピーを制作する際は、リズムを意識することも大切です。テンポの良いキャッチコピーや心地よいリズムのキャッチコピーは記憶にも残りやすくなります。

口語的でリズミカルなキャッチコピーとして、下記の事例が挙げられます。

セブンイレブン、いい気分!(株式会社セブン&アイ・ホールディングス)
ココロも満タンに(コスモエネルギーホールディングス株式会社:コスモ石油)
やめられない、とまらない!(カルビー株式会社:かっぱえびせん)
くもん、いくもん!(株式会社公文教育研究会)

キャッチコピー候補をいくつか作成した後は、声に出して読み、口ずさみやリズム感をチェックしてみましょう。

採用キャッチコピーの作り方

続いて、採用キャッチコピーの作り方の手順例を解説します。

ターゲットの明確化と人材像の設定

まずは、採用ターゲットを明確にした上で、具体的な人物像を設定しましょう。

募集職種や年齢、性別の他にも趣味や価値観、物事への考え方、家族構成など、細かく架空の人物を創り上げることで、どのようなキャッチコピーに仕上げるべきか方向性が定まってくるでしょう。

自社の魅力の抽出と言語化

次に、自社の魅力を抽出してみましょう。

経営者の想いや創立の背景、さらには募集要項や採用条件、働き方・社風・風土、在籍する社員など、さまざまな観点から魅力と思える項目を抽出し、言語化していきます。さらにその中でも採用ターゲットが魅力的と感じそうな項目、他社と差別化を図れそうな項目に絞り込んでいきましょう。

コンセプトの決定

続いて、キャッチコピーのコンセプトを決定します。

キャッチコピーのコンセプトを決める際は、採用ブランディングで訴求している自社のイメージと前工程で抽出した採用ターゲットに訴求したい魅力を掛け合わせながら考えていきましょう。

フレーズ作成

最後にキャッチコピー作成のフェーズに移ります。

短い文章で簡潔に

先述の通り、キャッチコピーは一瞬で求職者の記憶に残るフレーズが好ましいとされています。キャッチコピーの長さに決まりはありませんが、一般的に13文字〜15文字程度の文字数で作成されます。

簡潔で短い文章ながらも、訴求したいポイントが伝わるフレーズを考えてみましょう。

数字を使う

数字を盛り込むことで、イメージを具体化しやすくなったり、説得力を高めたりできます。

多くの強みは数字で表現できます。〇回、〇秒、〇日、〇倍、〇%、〇グラム……など、数字に置き換えられないか考えると良いでしょう。

数字を用いたキャッチコピー例には、次のようなものがあります。

やっぱりイナバ 100人乗っても大丈夫!(株式会社稲葉製作所:イナバ物置)
1000曲をポケットに。(Apple社:iPod)
10秒チャージ(森永製菓株式会社:inゼリー)
1億使ってもまだ2億円ある(ドリームジャンボ宝くじ)
今まで誰もやってこなかった、3,900万人の働き方を変える仕事。(カミナシ)
速度は2倍、価格は半分(iPhone3G)

数字を効果的に用いることで、印象に残りやすくなりますが、誤解を与える表記や誇張が過ぎる表現にならないよう、注意しましょう。

利点を示す

求職者にとっての利点を示すことも意識しましょう。

キャッチコピーを一目見ただけで利点や魅力が伝われば、自社のことを知らない求職者でも興味を持ち応募に至るケースもあります。
例えば、技術職や専門職の職種を募集する際、未経験者や学生にも間口を広げる際は、「未経験からプロへ」など、未経験からでも挑戦できることが汲み取れるキャッチコピーにすると、求職者の不安は解消され、応募意欲が高まるでしょう。

キャッチーな印象の表現

キャッチコピーは、キャッチーな印象を与える表現や言い回しを用いることで、共感を得られやすくなったり、記憶に残りやすくなったりします。

疑問形や感嘆文にするのも1つの方法です。また、口語的なキャッチコピーに仕上げるのも良いでしょう。求職者の興味を喚起するフレーズや文言を用いることはもちろんですが、自社に対し親近感を覚える言葉や言い回しも考えてみましょう。

ただし、キャッチーな印象の表現にするために、奇抜さだけを重視してしまうと、採用ターゲットとは異なる人材に刺さるフレーズになってしまったり、自社のイメージとかけ離れた印象を与えるメッセージになってしまったりする懸念もあります。
キャッチコピーから抱くイメージと、訴求したい内容や企業イメージに乖離が生じないよう意識しましょう。

複数の意見を取り入れる

採用担当者だけではなかなか画期的なアイデアが思い浮かばないこともありますが、複数人から意見を募ることでイメージに近い魅力的なキャッチコピーを創り出せることもあります。

従業員に対してアイデアを募ったり、新卒向けのキャッチコピーであれば内定者に意見を出し合ってもらったりするのも良いでしょう。

社員全員で自社の採用キャッチコピーを考えることで、会社全体で採用に取り組む風土が醸成されることもあります。

求職者に刺さる大手企業の採用キャッチコピー 40例

本章では、求職者に刺さる大手企業の採用キャッチコピーを32例紹介します。
いずれの企業も自社の想いや企業イメージを採用ターゲットに響くフレーズに仕上げています。ぜひ、参考にしてみてください。

1. サントリーホールディングス「やってみなはれ」

サントリーの創業者 鳥井信治郎は未知の分野に挑戦しようとして周囲から反対を受けるたび、「やってみなはれ」を発して決して諦めなかったと言います。

「やってみなはれ」のキャッチコピーは、率先して行動し、リスクを恐れない人材を求めていることを示唆しています。また、社員のアイデアを積極的に追求できる支援的な職場環境であることも示唆しています。

2. 博報堂「何者でもないって、最強だ。」

何者でもないということは、何だってできる、という意味が込められています。

採用サイトには、「仕事、暮らし、出会い、環境。そのすべてがきみの可能性を広げていくから。何かに絞らなくても大丈夫。自分が好きなこと、やりたいこと、得意なこと、いっしょに探していこう」とメッセージが書かれています。

3. 三井住友銀行「いい子になるな、いい個になれ」

一人一人の個性を尊重し、個の強みが掛け合わさることによって最善の答えを導き出す意味が込められています。

4. ニトリ「君の夢は、君を創る」

採用サイトには、「こうありたいと本気で想う気持ちが、世界を動かす。こうなりたいと本気で言える夢が、自分を創る。夢は、子どもの時だけに見るものではない。君は何に挑戦し、何を実現するのか。その意思が、その夢が、君自身を創っていく。」と書かれています。

5. Cygames「最高のコンテンツを作る会社」

妥協のない、質の高いコンテンツを提供することに情熱を持っていることを示しています。

また、「最高のコンテンツ」を通して、誰もが楽しさやワクワクを感じたり、心が揺さぶられたりするような充実した毎日を創りたい人を募集していることを示唆しています。

6. DeNA『「面白がり」、求む』

「面白がり」と言っても、ニュアンスは決して「funny」ではなく、言うなれば「大人の青春」です。めちゃくちゃ熱中しているときって面白い!と語る社員の考えから作られています。

(参照元:DeNAが新卒採用で言ってる「面白がり」ってなんだろう?

7. トヨタ自動車「さあ、ともにつくろう。地球史上、類を見ない会社を。」

さまざまなプロフェッショナルと手を取り合い、未知の社会づくりに挑み続けるトヨタが、新たな仲間に求めるものはふたつ。

他者のために力を発揮して信頼を得ると同時に、常に謙虚な姿勢で、 失敗も学びに変える人間力。

そして周りの人たちと手を取り合い、 挑み、実現する情熱です。

私たちの志に共鳴し、 人間力、情熱をエネルギーにして、多様なフィールドに挑戦する仲間との出会いを期待したキャッチコピーです。(参照元:公式サイト

8. JTB「あなたの想いで世界中に感動を。」

JTBのキャッチコピーには、お客様を想う、地域を想う、ビジネスパートナーを想う、一緒に働く仲間を想う、近くにいる大切な人を想うなど、様々な想いや好奇心、無限の可能性を秘めた皆様との出会いを楽しみにしている意味が込められています。

9. ソニーミュージックグループ「一目惚れは、最高だ。」

ソニーミュージックグループの「一目惚れは、最高だ」のコピーには、「心をわしづかみにされる衝撃、言葉であらわせない感動、虜になる瞬間は、前ぶれもなく訪れる。その衝動を、次は君がつくる番だ」というメッセージが添えられています。

10.パナソニックグループ「誰かの幸せのために、まっすぐはたらく」

いまやくらしのすべてが事業領域と言えるまでになったパナソニックグループの原動力は、一人ひとりの挑戦です。

そのため、パナソニックグループでは「人づくり」を大切にし、挑戦者たちの成長を全力で応援。幅広い事業領域や職種を有するパナソニックグループの「多様な挑戦の機会」、「人づくり」を大切にする風土のもと、「誰かの幸せのために、まっすぐはたらきたい」と思える仲間と共に、これからの幸せをつくりたいという想いを込めて、新たな採用ブランドスローガンを制定しました。

( 参照:パナソニックグループの新たな採用ブランドスローガンの制定と2024年度 新卒採用計画について

11.富士通「挑もう。答えのない世界へ。」

スマホが、 なんでも教えてくれる時代。でも、これからの未来に地図はない。何が起こるかなんてわからない。正解は変わる。

検索結果は、 過去の誰かの見方にすぎない。ワクワクする発想は、今までの常識からは生まれない。

だからこそ、挑もう。 答えのない世界へ、 未来へ。あなたの情熱と、富士通のすべてを使って。イノベーションで叶えよう。いつまでも続く地球を、 誰もが前へ進める社会を。まだどこにもない、 希望をつくろう。という意味が込められています。

12.サッポロビール「誰かの、いちばん星であれ」

ひとりひとりの心を動かす物語で、お酒と人との未来を創る酒類ブランドカンパニーを目指す意味が込められています。

13.大和ライフネクスト『「」、ツケテいこうぜ。』

新卒サイトでは欲しい人材を徹底的に分析し、「自由な社風」と「社員のみなさんが会社の自慢」であることを表現するために、「 」、ツケテいこうぜ。というコンセプトワードを開発。

個性溢れる社員の皆さんを表現するキーワードを「 」に当てはめることで、一人ひとりをより特徴的に演出し、バイタリティあふれる新しい社員の応募増加につなげました。またWEBでエントリーした学生のために『「 」、ツケテる図鑑』なる冊子を作成。コアな社員の皆さんのストーリーを伝えています。(参照元:ipponカンパニー

14.小野薬品工業「熱き挑戦者たちであれ」

いままでにない革新的な医薬品を届けるという強い意志を持ち、個々の力を結集して、全力で挑戦することが、私たちに託された使命。

そして私たちは、患者さんとご家族、医療担当者と共に、病気や苦痛と闘う、誰よりも熱き挑戦者であり続けるという意味を持っています。

15.パナソニックコネクト「かなえよう」

専鋭化されたハードウェアとソフトウェア、IoTやAIなどの独自技術を掛け合わせ、より良い未来を「現場」から、かなえていく意味が込められています。(参照元:採用サイト

16.パーソル「はたらいて、笑おう。」

「笑いながらはたらこう」という意味ではありません。仕事は当然努力が必要だし、ときには歯を食いしばらなきゃいけないこともある。でも、それらを乗り越えられたときには、誰もが笑顔になれます。

そんな“仕事を通じたWell-being”を実現させて、もっとたくさんの方により良い人生を送っていただきたい。という意味が込められています。(参照元:R25

17.オリックス「ほかにはないアンサーを。」

オリックスグループには、時代や人が変わっても確実に受け継がれていくものがあります。 その一つが “どうしたらできるかを考える” 姿勢。 お客さまのご要望にお応えするために、最後まで考えぬき、新しいこたえを生み出そうとする姿勢です。

この姿勢を 「ほかにはないアンサーを。」 という言葉に託し、 オリックスグループのブランドスローガンとしてすべてのお客さまに宣言しています。

18.アサヒビール「挑戦の先には、いつも最高の乾杯がある」

アサヒビールと聞いてビールを思い浮かべた方が多いのではないでしょうか。私たちが“つくって”いるのは、それだけではありません。仲間と喜びを分かち合う瞬間。人々の笑顔が生まれる瞬間。そんな感動の瞬間、ワクワクさせる瞬間を私たちはこれからもつくっていきたい。

前例にとらわれず、試行錯誤を繰り返し、新しい可能性、あなたの可能性にどんどん挑戦してみてください。世界で一番ワクワクするアサヒビールを、一緒につくろうという意味が込められています。(参照元:アサヒビール採用サイト

19.東京海上日動火災保険「世界中に、使命がある。」

東京海上日動は、1879年の創業以来、リーディングカンパニーとして国や企業そして人々が「挑戦」できる仕組みを提供することを通じ、社会・経済の発展 を実現してきました。

日本の近代化をリードしてきた時代も、そして世界を取り囲むリスクの巨大化、高度化、複雑化が加速する今、この瞬間も、私たちには変わらぬ“思い”があります。

「世界中に、使命がある。」

いつの時代も、全ての東京海上日動の社員に共通する“思い”がこのメッセージには込められています。(参照元:採用サイト

20.トゥモローゲート「ようこそ、ブラックな企業へ」

同社は、いろんな色を持ったメンバーが混ざり合って黒になるという意味を込めてコーポレートカラーを黒にしています。

新卒採用を始めた時の社員は3人で、そんな会社が他と同じように打ち出しても誰にも見つけてもらえないだろうという前提から生まれたキャッチコピーが今でも採用のメインコピーになっている「ようこそ、ブラック“な”企業へ」です。

当時から『ブラック企業』は学生の間でトレンドワードでした。その言葉を逆手にとってコーポレートカラーと組み合わせて打ち出せば注目を集められるのではないかと思ったそうです。

「ようこそ、ブラックな企業へ。」で打ち出した採用は大成功し、7000人のエントリーを集めたそうです。(参照元:経営理念

21.ドコモ「ドコモで踏み切れ」

高く、遠く、大きく飛ぶには、気持ちや勢いだけじゃ難しい。全身を使い切る筋力、 着実に計算された助走、何よりしっかりと踏み込める地面が必要だ。だから、 ドコモがいる。

各地にあまねく整備された通信回線、数千万人に及ぶユーザー、多領域に渡るネットワークを始めとする確固たる基盤や知見が、 ドコモにはある。ここから一緒に、 先の世界を見に行こう。その新しい景色を、 いつか 「あたりまえ」 にしよう。という意味が込められています。(参照元:採用サイト

22.日立製作所「ゆずれないものがある。」

社会のために本当に成すべきことを考えたとき、ゆずれないものは人それぞれです。前例より、挑戦を選ぶ人。今日ではなく、明日を見つめる人。会社を超えて、社会を想う人。多様な価値観の中で一体となって走り抜くことができるのは、未来への意志が一緒だから。

人も、会社も、損得より善悪を尊びながら、ゆずれないものを胸に前へと進んでいく。

そんな日立だからこそ、必ず社会に貢献できると信じてこのキャッチコピーになりました。

23.三菱ケミカル「みんなの夢が地球をまわす」

人と社会、そして地球の未来は、どうあるべきだろう。その理想を形にする技術やビジネスとは何だろう。

一人ひとりが未来を想像する力、実現させていく力が、地球をよりよい方向に好転させる。私たちは、そんなことを本気で考えている会社です。

24.アース製薬「挑戦を、楽しもう」

社員一人ひとりが失敗を恐れず新たな可能性に挑戦していく。その積み重ねが、人々の暮らしをより快適にすると信じています。

「臆せず挑戦できる人」「明るく何でも楽しめる人」私たちは、楽しみながら挑戦し、共に喜びをわかちあえる仲間を募集する意味が込められています。

25.ヴィクセス株式会社「総理大臣のように働き、殿様のように遊べ」

「仕事も遊びも全力で」がviccessのモットーのため、このようなキャッチコピーになりました。

同社では、年に1度開催されるVICCESS FESTIVAL、スポーツ大会、日本各地繁盛店勉強ツアー、社員旅行などイベントが充実しています。

26.KDDI「通信で、何する?」

通信は個々人の生活だけでなく、社会全体、そして世界や未来にまで大きな影響を与える力を持っています。

応募者に対して、通信技術を通じて自分がどのように社会に影響を与えることができるのかを考えさせるメッセージです。個々の役割とその重要性を認識し、自己の成長と社会貢献を結びつけることを促しています。(参照元:採用サイト

27.電通「キミはどんな先駆者になる?」

仕事が旅だとしたら、その旅の目的地を、キミはどこにするだろう。一人ひとりに答えがあって、それぞれ違っていいけれど。「誰も見たことがない景色」そこを目的地にするのはどうだろう。

小さくてもいい。何かの先駆者であるために。その先に、より良い社会をつくるために。

電通は、広告の先駆者にとどまらず、社員一人ひとりが先駆者になることで、今、新しい景色を目指して歩きはじめています。

キミが見たい景色も、ぜひ聞かせてください。仕事を考えることは、生き方を考えることだから。という意味が込められています。(参照元:採用サイト

28.ADK「違いは、チカラだ」

ADKの「違いは、チカラだ」には、どんな無謀な挑戦も、クレイジーな発想もウェルカムという意味が込められています。

下記がメッセージです。

違いは、チャレンジだ。常識や前例に縛られていたら、何も生み出せない。

違いは、チャンスだ。ひとり一人の奥底には、世界を驚かせる何かが眠っている。

違いは、エネルギーだ。異なる経験や才能、アイデアを結集させれば、ひとりではたどり着けなかった場所に行ける。(参照元:採用サイト

29.SCSK「よくばれ、ジブン」

SCSKの「よくばれ、ジブン」には、仕事もプライペートも欲張って良いという意味が込められています。下記がメッセージです。

長い人生、ワークもライフもいろんなことがある。
シゴトではたくさん挑戦も成長もしたいし、プライベートでは安心して暮らしたい。

「働く」 って 「生きる」 の一部だから、 どちらかなんて選べない。

だからこそ、SCSKは人を大切にします。

安心も挑戦も、成長も、 そしてプライベートも。
その積み重ねが、 SCSKの飛躍に繋がると考えるから。何もあきらめない。 あきらめさせない。
よくばれ、 ジブン。その想い、 どこまでも引き受けます。(参照元:採用サイト

30.伊藤忠テクノソリューションズ「突き抜けろ。未来まで。」

CTCが求めるのは「挑戦する意欲をもち、未来に向けてやり抜く力」のある方です。

それさえあれば、文理や性別、国籍も問わず、多様な方が活躍できる環境は整っています。

与えられることをこなすだけで満足することなく、お客様のため、自社のため、ひいては自分自身の成長のために能動的に活躍できる方を歓迎する意味が込められています。(参照元:人事戦略部部長メッセージ

31.三井不動産「大志を以って、未来開拓者となる」

三井不動産のキャッチコピーには、下記メッセージが込められています。

低層ビルの乱立で企業の拡張余地がなくなった東京に、日本初の超高層ビルを建てた時、そこには、日本の高度経済成長を牽引する志があった。

広大な敷地をもつ柏の葉で、スマートシティ構想を打ち出した時、そこには、街全体という壮大な規模で社会課題に挑む情熱があった。

感染症の影響により人々の交流が減少したマンハッタンで、ハドソンヤードの街づくりに参画した時、そこには、世界のビジネスの中心に、リアルの場だからこその価値を生み出す信念があった。

80年以上前、土地を持たないところから、街づくりを始めた三井不動産。 私たちのこれまでの未来開拓の根底には、いつも人々の幸せを実現するという大志があった。

きっと、これからもそうだ。身近な人への思いやりから、世の中への問題意識まで、日々の中であなたが感じることから、未来の街づくりは始まる。

ともに、未来を開拓しよう。 つぎの未来開拓者はあなたかもしれない。(参照元:採用サイト

32.野村不動産「まだ見たことのない未来(あした)を。」

野村不動産のキャッチコピーは、「未来」の振り仮名が「あした」になっています。メッセージは下記です。

この街の人たちのために、何かをしたい。すべての人たちが、より良く生きられるようにしたい。これは私たちの純粋な願いです。

街をつくる、建物をつくる、地域を開発する、海外へ進出する、新しい事業をつくる……

すべては、その場所、その時代に生きる人たちが、自分らしく、生き生きと過ごせる未来のため。

単に他と同じことをやるのではなく、理想を人々に押し付けるのではなく、人々にとって、本当に意味のあることを考え抜く。

時に大きな壁にぶつかって悩んだり、前例のない挑戦に心躍らせたりして、誰も見たことのない、新たな価値を切り拓いていく。これが「人の未来」をつくる、私たちの仕事です。(参照元:採用サイト

33.島津製作所「NEXT STANDARD 次なる当たり前を」

島津製作所のキャッチコピーからは、「次なる当たり前」を創り出すために最先端の技術を追求し、「見えないモノの重さを量りたい」「絶対に壊れない物質を創りたい」「不治の病を治したい」など、あらゆる難問に立ち向かう姿勢を持つ人材を求めていることが示されています。

採用サイトには、2002年にノーベル化学賞を受賞した島津製作所の田中耕一のメッセージも添えられています。

34.Sky株式会社「原動力は好動力!」

Sky株式会社の社員の多くは、「好き」という思いを力に変えて活躍しています。

挑戦を続けること、壁を乗り越えること、経験を重ねて成長すること。
そのための力を、何倍にも膨らませるのは「仕事が好き」というシンプルな気持ちです。

常に変化し続けることが求められる、この業界において、Sky株式会社は、何事にも果敢に挑戦する、新しい力を求めています。

「好働力」は、「仕事が好き」「仲間が好き」「会社が好き」「自分が好き」という4つの思いから成り立っています。(参照元:採用サイト

35.伊藤忠商事「アオい情熱を待っている」

伊藤忠商事は既存の総合商社の枠を越え、未来への道のりを歩み始めています。

採用メッセージ「アオい情熱を待っている」は、変化の激しい時代を生き抜くために必要な、常識や固定概念を壊し、道なき道を切り拓く人、アオくさくて笑われてしまうような、でっかい夢に情熱を燃やせる人に出会いたいという思いが込められています。(参照元:採用サイト

36.丸紅「できないことは、みんなでやろう」

世界の難題への答えや、社会を大きく前進させる変革は1人でできることではありません。

丸紅の「できないことは、みんなでやろう」には、ただ助け合うだけではなく、グループの総力、社内外の知恵、無数の夢や志など、さまざまなものを縦横無尽に掛け合わせて、みんなで乗り越えていこうという意味が込められています。

37.双日マシナリー「さぁ、世界のビジネスに新しい『キカイ』を」

双日マシナリーの採用キャッチコピーである「キカイ」には、「機械」と「機会」の2つの漢字が当てはまります。

同社の仕事は、食品、肥料、フィルム、電力・エネルギー、物流、自動車、鉄・非鉄、船舶など、人の生活に必要不可欠なものをつくりだすための産業「機械」を製作する企業と必要とする企業を結びつけ、新たなビジネスを生み出すこと。

また、変化を続ける世界のビジネスに、自分自身の知識とアイデアで、新しい可能性に挑戦し、成長する「機会」があることを示しています。

38.三菱UFJ銀行「金融のどまん中で、プロになる。」

三菱UFJ銀行の採用キャッチコピーからは、高い専門知識と経験を身につけて、プロフェッショナルなバンカーとして成長できることが読み取れます。

さらに、あらゆるビジネスの根幹には金融があるため、金融の力を通じて社会に貢献する人間になれることを意味しています。

39.味の素「動かしたい心がある」

味の素の「動かしたい心がある」のキャッチコピーには、10億人の健康寿命を延ばすために、まず、目の前の「1人」の心を動かしたい。

誰かの心を動かすことに、一生懸命になれる人を探しているという意味が込められています。

40.森永乳業「新しい挑戦を、つなぐ」

森永乳業は長きにわたり「乳」と向き合い、世界中の「おいしい」 のため、「健康」のためその新たなる可能性に挑み続けてきました。

社員一人ひとりのまっすぐな情熱とともに「乳」の新たな可能性で社会を明るく照らしていく、情熱に満ちた若き挑戦者を求めていることが伝わるキャッチコピーです。

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まとめ

採用活動でもキャッチコピーを設定し、上手に活用することで、採用ブランディングに寄与したり、求める人材からの応募を増やしたりできるでしょう。

もし自社の知見だけで作成が難しい場合は、PRO SCOUTをはじめとする採用代行の力を借りるのも1つの方法です。さまざまな企業の採用支援経験をもとにした有益なアドバイスを得られるでしょう。

ぜひ本記事で紹介した作成のポイントや方法、大手企業の例などを参考に、自社の魅力を採用ターゲットに届けられるキャッチコピーを考えてみてください。

投稿者プロフィール

日向 妃香
日向 妃香
採用系コンサルタントとして企業の採用サポート・採用戦略構築・採用ノウハウの提供を行いながらライターとしても活動中。
得意分野は新卒採用とダイレクトリクルーティング。