中小企業がダイレクトリクルーティングを成功させるために意識すべきポイントとは?採用コンサルタントに聞いてみた!

中小企業 ダイレクトリクルーティング

求人広告からの応募者の質が悪い、人材紹介から推薦が来ないなどの理由で、ダイレクトリクルーティングに力を入れる中小企業が増えています。

しかし、ダイレクトリクルーティングで採用決定がなかなか出ず、運用に苦戦している企業も少なくありません。

本記事では、600社以上の採用支援をしてきた株式会社VOLLECTの採用コンサルタント2名が、「中小企業がダイレクトリクルーティングを成功させるために意識すべきポイント」について解説します。

回答者

株式会社VOLLECT 採用コンサルタント

名富:津⽥塾⼤学卒業後、新卒で東芝に⼊社。⼥性エンジニアとしてリクルーター活動や、新卒採⽤業務も経験。その後、事業会社にて⼈事を担当。元エンジニア×⼈事の知⾒を活かした採⽤⽀援が強み。

藤田:関西学院大学を卒業後、新卒で機械メーカーの法人営業に従事。その後、株式会社VOLLECTの採用コンサルタントとして、中小企業を数多く担当。ダイレクトリクルーティングを用いた採用成功に導く。

中小企業が採用に苦しむ現状

労働人口が減り、買い手市場が続く昨今。

日本商工会議所・東京商工会議所が全国の中小企業を対象にアンケートを行ったところ、人手が「不足している」と回答した企業が68%と、2015年の調査開始以来、過去最悪となっています。また、そのうち64.1%では事業の継続や運営に「非常に深刻」または「深刻」な影響が出ているという結果が出ています。

人手不足

参照:日本商工会議所・東京商工会議所 人手不足の状況および多様な人材の活躍等に関する調査(2023年)

また、採用に手が回らない、採用に詳しい社員がいないといった課題も持つ中小企業も多いです。

中小企業がダイレクトリクルーティングを成功させるために意識すべきポイント

採用に苦戦する中小企業が、ダイレクトリクルーティングを成功させるためには何に注意を払えば良いのでしょうか。

当社採用コンサルタントの見解をご紹介します。

①候補者が応募するまでの経緯・心理を知り、採用広報・採用ブランディングを強化する

採用ブランディングを強化

候補者はスカウトの求人票やメール文面だけでなく、採用HPや会社ブログ、SNS等を見てから返信するかどうか決めています。特に知名度のない企業の場合は、この傾向が強くなります。

大企業や競合に負けず、より優秀な人材を獲得していくために、普段から自社の魅力を整理して発信する、採用ブランディングに力を入れるというのは非常に重要です。ここは他者と差をつけやすい部分なので、すぐに着手するのをおすすめします。

採用ブランディングの訴求面で意識すべきポイントとしては、中小企業で働く・キャリアを築いていくメリットを打ち出していくということが大切です。
例えば、裁量が大きく大企業では任せてもらえない重要な業務・ポジションを与えてもらいやすい、多様な業務を若いうちから経験でき成長できる環境である、経営層と近い距離で仕事ができることなどが挙げられます。

採用ブランディングに注力することでミスマッチを防げるだけでなく、長期的に見てもスカウトの返信率や選考での離脱を防ぐなどの歩留まり改善にも効果があります。最終的には内定を受諾する意思決定にも影響するため、効率性が高まり結果的に採用コストの削減も期待できます。(藤田)

▶︎ダイレクトリクルーティングにおける採用ブランディングの役割

②日程調整の重要性を理解し、ファーストコンタクトまでのレスポンスの高速化を図る

scout_Schedule adjustment

返信後のカジュアル面談や面接に繋がらず離脱となれば、せっかくの返信/応募も水の泡になってしまいます。

カジュアル面談や面接を実施した際の意向度醸成や惹きつけ・見極めはもちろん大事ですが、それ以前の日程調整も重要なことを忘れてはいけません。
企業側も候補者側もダイレクトリクルーティングが定着化した昨今、1人当たりのスカウトを受け取る通数が多くなっています。そのため、クライアント様から日程調整がうまく進まないというご相談をよく受けます。

候補者も100通や200通以上のスカウトを受け取っているのも珍しくない中で、レスポンスが遅い企業は候補者側からもどんどん後回しにされ、優先順位や魅力が落ちていきます。日程調整の遅延が起きている間に、候補者は他社から内定をもらい、転職活動を終了する可能性もあります。

このような機会損失を生まないためにも意識したいポイントとしては、以下が挙げられます。

・日程調整・候補者との連絡を行う担当者を決める
・最低でも24時間以内の返信を徹底する
(始業後・ランチ後・終業前など1日に2度・3度程メッセージチェック・返信の決まった時間を設けるなどをお勧めします。)
・連絡のキャッチボールを少なくするための工夫として、企業側の日程を複数提示を行うことや日程調整ツールを活用する
・連絡催促時にはスカウト媒体内のメッセージ以外での連絡手段として、メールや電話、SMSなども活用する
・slackなど普段使っているツールに通知が来るように設定する

個人の裁量により後回しになってしまう日程調整は、組織全体で仕組み化し取り組んでいくことが重要です。

ダイレクトリクルーティングに成功している企業様ほど応募に対する取りこぼしを生まないためにスピード重視で日程調整に注力しています。応募後の歩留まりに課題を感じる場合には、すぐに実行しやすい取り組みとして見直してみてはいかがでしょうか。(藤田)

③選考フローを候補者に一人一人に合わせる

選考フロー 候補者に合わせる

ダイレクトリクルーティングを成功させるためには、「大企業には出来ないことを行う」ことが重要です。

中小企業は大企業に比べ、柔軟に選考方法や選考フローを変更しやすいという強みがあります。

例えば、候補者が人間関係を気にしている場合、選考の途中で入社後に直属の上司になる社員や同僚とランチでざっくばらんに話してもらう、キャリア志向・独立志向の候補者には、社長自ら面接を行うなどです。

採用活動は恋愛と同様で、マニュアル通りの行動では相手の心に響きません。大企業に比べ好条件を用意出来なかったとしても、マニュアル外の行動に想いを込めることができれば、勝機が巡ってくる可能性があります。(名富)

④全社員で攻めの採用を行う

全社員で攻めの採用を行う

先述の「柔軟な採用活動」を実現するためには、全社員の協力が必要不可欠です。
しかし、全社員が闇雲に選考フローを行っても成果には繋がりませんし、人事が全社員に「採用活動に協力してください」と伝えても、残念ながらそう簡単には動いてもらえません。

ここで大切なのが、代表や社長などの上層部を含めた全社員で、採用活動に能動的に取り組む文化を醸成することです。

全社員に対して、採用基準や自社の目指す方向性、自社が候補者からどう見られているかなどの選考に必要な情報に加え、「社員であるあなた自身が動くメリット」を伝えます。合わせて、全社員が能動的に採用活動に取り組む仕組みづくりも重要です。例えば、採用イベントや選考への協力実績を評価に組み込むなどの工夫が必要でしょう。

とはいえ、各社員も自身の業務で多忙でしょうし、採用担当者自身もどこから着手すべきか、媒体の選び方、効果的なスカウトの送り方など、迷うことも少なくないでしょう。
そういった場合は、採用支援代行・外部企業へのアウトソーシングを活用するのも手段の一つです。採用戦略の立案や、時間を要するスカウト送付や日程調整の代行、時には面接官のトレーニングも行ってくれます。

アウトソーシングを活用すると、自社が行うのはスカウト返信があった候補者に対する面接に絞られます。「たった一人を振り向かせるために、あの手この手を尽くす」ことに全力を注げる環境が整うため、ダイレクトリクルーティングの成功率は飛躍的に向上することでしょう。(名富)

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投稿者プロフィール

谷下 奈穂
谷下 奈穂
株式会社VOLLECTにて採用コンサルタントとして従事。大手広告代理店のDXコンサルタント職や、大手IT企業でのエンジニア採用など、多数の採用支援実績を持つ。