ダイレクトリクルーティングにおける採用ブランディングの役割・影響とは?採用コンサルタントが解説!

Direct recruiting recruitment branding

近年の採用トレンドである「採用ブランディング」と「ダイレクトリクルーティング」。それぞれに特化した記事は多く存在しますが、両者を掛け合わせたコンテンツはなかなかありません。採用ブランディングはダイレクトリクルーティングにおいてどのような役割を果たし、どのように作用するのでしょうか。

本記事では、600社を超える採用支援を行ってきた株式会社VOLLECTの採用コンサルタントに、採用ブランディングがダイレクトリクルーティングに及ぼす影響について聞いてみました。

下記資料も参考になると思いますので、ぜひダウンロードください。

branding

資料をダウンロードする

回答者紹介

Respondent

村上:グローバル⼈材エージェントにて両⾯コンサルタント・RPOを経験。海外経験を活かし、IT・Web業界の外資系クライアントから⽇系グローバル企業までの採⽤⽀援実績をもつ。

竹内:FindyでWebエンジニア⼈材紹介の両⾯エ ージェントを担当。 フロント、バックエンド、SRE、EM まで幅広いポジションで採⽤決定実績がある。多くのエンジニア⾯談の実施経験から、エンジニアのニーズを 捉えたスカウト送付に強みを持つ。

採用ブランディングとは?

What is recruitment branding?

採用ブランディングとは、 自社に興味を持ってもらい、応募者に「この企業で働きたい」と思ってもらえるように、企業理念、ビジョン、理想の社員像、現在の社員の特長、職場環境などを戦略的に伝えることで、自社の「ファン」を増やすことを指します。

母集団を拡大するために求人広告を増やしても、自社の魅力が伝わらず、必要な人材を集めることが難しい場合や、入社後に離職してしまうこともあります。企業と求職者の両方にとって負担となる状況は避けたいところです。理想の人材像を明確にし、他社と差別化された自社の魅力や価値を見出した上で、シンプルで印象的な採用コンセプトやイメージを設計し、求職者と共感を生むコミュニケーションを築くことが大切です。

ダイレクトリクルーティングにおける採用ブランディングの役割・影響

採用コンサルタントの村上と竹内が考える、ダイレクトリクルーティングにおける採用ブランディングの役割や影響を紹介します。

各選考フェーズでの歩留まり向上

Selection phase

採用ブランディングはダイレクトリクルーティングの各選考フェーズでの歩留まり向上に大きく影響を与える必要不可欠な要素です。

候補者と直接接点を持ち、候補者に知ってほしい情報を適切なタイミングで案内し、企業側で訴求内容のコントロールができるダイレクトリクルーティングは採用ブランディングと相性が良いでしょう。

下記全てのフェーズで採用ブランディングは大きな役割を果たします。

  1. スカウト返信
  2. カジュアル面談実施
  3. 一次選考
  4. 最終選考
  5. 内定
  6. 内定承諾

例えば、スカウト返信は、候補者はスカウトの求人票やスカウトメールのみで返信するか否かを決めていません。スカウト返信する前に、採用HPや会社ブログなど読んでから返信するかどうか決めています。

また、自分がそもそも知っている企業であれば、それだけで興味をもって返信する場合もあるでしょう。

そのため、普段から自社の魅力を継続的に発信すること ≒ 採用ブランディングを行うことが大事になってきます。

カジュアル面談 ~ 最終選考、はたまた内定承諾までのフェーズでも、候補者は「本当に自分はこの会社に入社してもいいのか」と考えるために、社員インタビュー記事を読んだり、口コミサイトを読んだりするでしょう。口コミサイトについては、恣意的な発信ができないため、影響度をコントロールすることは難しいかと思います。

しかし、採用ブランディングに意欲的に取り組んでいる企業は口コミサイトの平均点も高い傾向があります。これは、採用ブランディングを強化するために、自社の魅力設計を多く行っているためだと考えています。

特に採用ブランディングに力を入れている企業として有名な「ゆめみ社」のOpenWorkスコアは4.24です。
▶︎ゆめみ社OpenWork:https://www.openwork.jp/company.php?m_id=a0C1000000YqTOA 

上記のように、そもそも候補者はインターネットで公開されている情報を包括的に確認して、意思決定を下しています。

そのため、普段から自社の魅力を整理して発信する ≒ 採用ブランディングに力を入れることが非常に重要なのです。 (村上・竹内)

【自社の魅力をどのように整理すればいいのかとお悩みの方へ】

下記資料をダウンロードしていただいた⽅を対象に、 「採⽤ブランディング」や「ダイレクトリクルーティング」に関する個別相談会を実施します!まずはお役立ち資料をダウンロードください。

branding

資料をダウンロードする

他社と差別化ができ、ダイレクトリクルーティングがコモディティ化した後も勝てるようになる

現在のダイレクトリクルーティング市場を確認しておきましょう。

弊社が中途採用担当者に行ったアンケートで、「今後、ダイレクトリクルーティングに割く予算はどうなりますか。」という質問に対し、半数以上が「増える」「やや増える」と回答がありました。

data_vollect_direct_recruiting

調査対象:中途採用担当人事
調査サンプル数:390名
回答時期:2022年1月
アンケートモニター提供元:GMOリサーチ株式会社(2022年1月)

ビジョナルも、ビズリーチ事業が堅調で売上は右肩上がりです。

BIZREACH IR

参照元:通期決算説明資料

このような成長している採用チャネルであるため、トレンドとなった手法はすぐに真似されて、コモディティ化してしまいます。例えば、スカウト文面の練り直し、求人票の見直し、デイリーでのスカウト送付など多くの企業で実施していることかと思います。

しかし、このような手法はすぐに真似されて、他企業と差別化できません。このようなコモディティ化を防ぐために重要なことが、自社のブランド構築になるのです。

採用手法が真似できたとしても、その企業がどのような魅力を持つのかという人々のイメージまで真似することはできません。他の企業に真似することができない唯一無二性 = 差別化に繋がり、ダイレクトリクルーティングのみならずその他の採用チャネルでも採用成功が実現できる。その唯一無二性を作れる手段が採用ブランディングだと考えます。(竹内)

ダイレクトリクルーティングを成功に導くために最低限知っておきたい採用ブランディング方法

Recruitment branding method

では、どのような採用ブランディングであれば採用成功に導くことができるのでしょうか。それは、「どのような人材を採用したいか」でブランディングする内容を分けることです。

ターゲットを細分化すると限りないので、ここでは大きく2つのターゲットパターンに分けてお伝えいたします。

新卒採用や通年採用、大量募集など、幅広い層へのアプローチをしたいパターン

この場合、万人受けする内容かつ競合他社とは差別化されている情報を適切に発信できているかどうかという点が重要となります。
具体的には、多くの人の目に触れることとなるHPや採用ページの充実度、見栄えの良さ、使いやすさなどぱっと見の印象も大事ですし、社員の一日や働き方、また福利厚生のアピール、それらを社員がどのように活用しているのか、という入社後のイメージを膨らませるような内容も大事です。
この企業で働くことの良さは、サービスや商品以外だとどんなところなのか、どんな方たちが働いているのかなど、そうした情報をもとに候補者は想像を膨らませます。

ニッチな領域の職種や業種での採用をする際など、ターゲティングが限られる層へのアプローチをしたいパターン

例えば、ロボット開発職の方を採用したい場合に、いくら万人受けする内容を発信したとしても、求めている内容でなければ、どれだけ多くの情報があっても全く響かないという結果となってしまいます。
見栄えの良さ云々よりも、採用ページやテックブログ等において、実際の開発環境や、一緒に働く方々はどんなバックグラウンドで、今後会社としてはどのような開発をしていくのかという点など、訴求すべきところを理解して発信していくことが大事です。

こうしたケースから、スカウト文面にターゲット層向けの情報を差し込んでいる場合は、返信率の増減に影響が出ることも考えられますし、その後の選考プロセスの中で、候補者へのクロージング材料として案内した際に意向度が高まるか、あるいはイメージと違う、となるかという点に影響が出ることも考えられます。

上記は一例として挙げただけであり、どのパターンにも言えることですが、候補者にとって欲しい情報が提供されているか、またターゲット層の候補者から見る企業イメージが、発信している内容と合致しているか、という点が採用ブランディングをするうえで最重要となります。(村上)

ダイレクトリクルーティングの成果や採用ブランディングの進め方にお困りなら

branding

採用担当者が直面する企業の情報発信における課題解決のため「ダイレクトリクルーティングで勝つための採用ブランディング」と題して、採用ブランディング方法について詳しく解説する資料を作成しました。

候補者がほしい情報を発信する採用ブランディングは、アクションを後押しする重要な要素になります。また、拡大するダイレクトリクルーティング市場で採用成功するためには、ただスカウトを送るだけでは他社との差別化が図れないこともあります。

候補者の知りたい情報を候補者目線で開示することで、選考段階での両者のミスマッチも防げるというメリットもあります。

ダイレクトリクルーティングで欲しい人材を採用するために「採用ブランディング」で適切な情報発信の仕組みを整え、スムーズな採用決定に繋がる一助になれば幸いです。

資料をダウンロードする

【本資料はこんな会社におすすめ】

・採用ブランディングをするにあたり、何から始めればよいかわからない
・ダイレクトリクルーティングを始めたが、スカウト返信率が芳しくなく、ブランディングの見直しも含め採用全体で何が足りていないかを判断して貰いたい。
・SNS発信や採用ピッチ資料、社員紹介等の記事を発信すべきなのは分かるが、日々の業務が忙しくそこに時間を割くことができない(採用担当が多忙で時間が割けない)
・採用ブランディングについて現在のトレンド情報収集も含め、一度相談してみたい

【資料ダウンロードと無料相談会実施】

なお、当資料をダウンロードしていただいた⽅を対象に、 「採⽤ブランディング」や「ダイレクトリクルーティング」に関する個別相談会を実施します。

※個別無料相談会では課題を洗い出しカウンセリングを実施

資料をダウンロードする

投稿者プロフィール

谷下 奈穂
谷下 奈穂
株式会社VOLLECTにて採用コンサルタントとして従事。大手広告代理店のDXコンサルタント職や、大手IT企業でのエンジニア採用など、多数の採用支援実績を持つ。