求人応募へのメール返信はどうすればいい?一発アウトのNG行為とは?
求人応募へのメール返信とは、応募に対するサンクスメールや、選考結果を通知するメールのことを指します。
「求人応募へのメール返信はどのくらいの期間内にすればいい?」「何を書けばいいの?」などと疑問に思われている採用担当者の方も多いのではないでしょうか?
今回は、コピペOKのメールテンプレートやメール返信を効率化するための方法も紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
求人応募へのメール返信が重要な理由
求人応募へのメール返信が重要なのは、大きく2つの理由があります。それぞれ解説していきます。
企業の信頼性につながる
近年、求職活動を行う際は会社の評判を検索する風潮が主流です。
実際に、WEBリスクコンサルタント事業を展開する株式会社エフェクチュアルが行った調査によると、就職・転職時に企業情報を調べると答えた人のうち、76.7%もの人が「口コミサイト」で調べると答えました。
引用:求職者が就職活動時に信頼する情報源は?オンライン上の企業情報に関する信頼性について、エフェクチュアルとグローバルウェイが合同調査!|株式会社エフェクチュアル
その結果を裏付けるように、インターネットの検索欄に企業名を入力すると、検索候補として「◯◯(企業名) 評判」と出てきます。その検索結果を見てみると、企業の口コミを書き込むサイトが存在したり、X(旧Twitter)やInstagramなどのSNSに企業の悪評を書き込む求職者が存在したりします。
「求人を出してるくせに、応募しても何も返事がなかった」との書き込みが出ると企業の信頼失墜につながります。
企業の信頼が損なわれると、応募者数が減り、この採用難の時代でさらに採用活動に苦戦することになります。
応募者に安心感を与える
求人応募へのメールを返信する理由は、自社のためだけではありません。
応募者にとって、企業への応募は勇気が必要で不安にもなるもの。
応募を受け付けた旨や選考に要する時間を明示することで、少しでも応募者の不安を払拭し、安心感を与えられます。
安心感を与えられれば企業への信頼性も向上し、選考中や内定の辞退防止につながるでしょう。また、入社前から会社に対し良い印象を抱いていればエンゲージメントが向上し、定着率の向上にもつながる可能性があります。
求人応募へのメール返信の適切なタイミング
求人応募へのメール返信のタイミングについて、いくつか気をつけたい事項があります。それぞれ解説していきます。
24時間以内に返信する
応募から24時間以内には、必ずメール返信するようにしましょう。連絡がなければないほど、応募者は不安になります。それと同時に、企業へのエンゲージメントが下がり志望度も下がってしまいます。
応募者の熱量を下げないためにも、24時間以内に返信するのは鉄則です。
即返信を心がける
24時間以内の返信はあくまでも大前提の話です。基本的には、営業時間内に応募があった場合は、即時の返信をしましょう。後述しますが、応募がある度にメール文を0から考えるのは非効率です。
テンプレート化したり自動化したりすることで、即返信が出来る仕組みづくりを行うと良いでしょう。
深夜・早朝の返信は避ける
営業時間外である深夜や早朝に応募があった場合は、即時の返信は避けたほうが良いでしょう。その時間帯に返信してしまうと、「この会社は深夜や早朝も働く体質だ」と思われてしまう可能性があるからです。
今や就職・転職においてライフワークバランスは非常に重視される項目です。実際に、dodaなどを運営するパーソルキャリア株式会社のグループ会社である株式会社ライボによる調査では、以下のような結果が出ました。
理想的なワークライフバランスを問う項目では、「プライベートを重視」が38.7%、「どちらかといえばプライベートを重視」が33.5%で、合算すると72.2%もの人が「プライベート重視派」であることが分かったのです。
また、転職時にプライベートの確保時間を重視すると答えたのは、95%にも上ります。これは、「とても重視する」の37.1%、「重視する」の36.7%、「どちらかといえば重視する」の21.2%を合算した結果です。
このような調査結果からもわかるように、ワークライフバランスの保証は企業にとって取り組むべき事項の一つです。
たまたま深夜や早朝に応募への返信をしてしまったとしても、応募者はそのメール一通で「この会社はワークライフバランスを担保できない」と感じ、志望度は一気に下がってしまう恐れがあります。
求人応募へのメール返信に記載すべき情報
ここからは、求人応募へのメール返信に記載すべき4つの情報を解説していきます。
応募してくれたことへの感謝
一番大切なのは、応募してくれたことに対する感謝の意を述べることです。
応募者は、数ある企業の中から、自社に魅力を感じ応募をしてきてくれています。そのため、感謝の言葉は必ず文頭に入れるようにしましょう。
基本的な事項ではありますが、感謝の言葉があるかないかで、応募者の自社への評価はかなり変わってきます。
<例>
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次の選考ステップの説明・案内
応募者が気になるのは、具体的な次の選考ステップの内容です。
書類選考や面接といった選考のステップごとに、応募者に伝えるべき情報は漏れなく適切に文面に盛り込みましょう。
自分が応募者であればどのような情報が必要かを考えた上で、詳細まで記載すると非常に親切です。受け取り手としては、「こんなに細かいところまで説明してくれるんだ」と好印象を受けるでしょう。
<例>
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選考のスケジュール
応募者は、今後の選考スケジュールについても気になることでしょう。
応募受付時に今後のスケジュールを明記すると、応募者はスケジュール感を掴むことができ、印象も良くなります。
<例>
今後は、以下の選考スケジュールにて選考を進めさせていただきます。 ・書類選考(3日程度) ・一次面接(採用担当者との面接) ・二次面接(配属予定先部署との面接) ・最終面接(弊社代表との面接) ・合否のお知らせ(通常書類選考開始より3週間以内でお知らせしております。) |
署名
最後に、忘れずに採用担当者の署名を記載しましょう。
会社名や住所だけでなく、採用担当者の名前や連絡先を明記しておくことがポイントです。
記載のアドレスや電話に連絡ができ、不安の払拭や質問の解消ができます。そうすることで、志望度が高くなる可能性もあるのです。
さらには、たとえ今回採用を見送ったり応募者が内定辞退をしたりしたとしても、時期が経ってやはりもう一度選考を受けたいと連絡してきてもらえる可能性もあります。
<署名記載事項の例>
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求人応募への返信メールの例文
ここからは、前章で紹介した記載すべき情報も踏まえ、選考ステップごとの返信メールの例文を紹介します。
コピペOKですので、ぜひ活用してみてくださいね。
応募受付時の返信メール
件名:【応募受付完了のお知らせ】株式会社〇〇
■■ ■■様(フルネームで記載) お世話になっております。株式会社〇〇の採用担当の△△と申します。 この度は、数ある求人の中から、弊社にご応募いただき誠にありがとうございます。 今後につきましては、下記の選考スケジュールにて進めさせていただければと存じます。 ・履歴書・職務経歴書送付のお願いのお知らせ(本日より2営業日以内にてお知らせいたします。) 今後の選考に関しましては、2営業日以内にご連絡させていただきます。 大変恐縮ではございますが、今しばらくお待ちくださいませ。 選考について、ご不明点等ございましたら遠慮なくお問い合わせください。 引き続きどうぞよろしくお願いいたします。 会社名 |
4-2.書類選考通過時のメール
件名:【書類選考通過のお知らせ】株式会社〇〇
■■ ■■様(フルネームで記載) お世話になっております。株式会社〇〇の採用担当の△△でございます。 先日は履歴書および職務経歴書を送付いただき、誠にありがとうございました。 社内にて厳正な審査をいたしました結果、ぜひ■■様には次の選考ステップである一次面接にお進みいただきたく存じます。 一次面接は、所要時間1時間程度で、■■様のこれまでのキャリアや弊社にて実現したい事項をお伺いできますと幸いです。 面接は、対面で行わせていただきたく存じます。難しい場合は遠慮なくお知らせください。 つきましては、ご都合のよろしい日時を3候補程度いただけますと幸いです。 お忙しい中大変恐縮ではございますが、よろしくお願いいたします。 ■■様からのご返信をお待ちしております。 会社名 |
面接案内のメール
件名:【一次(最終)面接について】株式会社〇〇
■■ ■■様(フルネームで記載) お世話になっております。株式会社〇〇の採用担当の△△でございます。 お忙しい中面接日時の候補を送付いただき、ありがとうございました。 つきましては、下記にて一次(最終)面接を実施させていたければと存じます。 日時:〇月〇日(〇) 当日体調不良など、ご都合が悪くなられましたら私の携帯電話までお電話いただけますと幸いです。 ご不明な点等ございましたら、遠慮なくお問い合わせくださいませ。 それでは、■■様とお会いできることを楽しみにしております。 お気をつけてお越しくださいませ。 引き続きどうぞよろしくお願いいたします。 会社名 |
採用通知のメール
件名:【選考結果のご連絡】株式会社〇〇
■■ ■■様(フルネームで記載) お世話になっております。株式会社〇〇の採用担当の△△でございます。 改めまして、この度は数ある企業の中から弊社にご応募いただき、誠にありがとうございました。 また、度重なる面接にもご足労いただき、重ねて御礼申し上げます。 社内にて厳正に審査しました結果、■■様にはぜひ弊社で活躍いただきたく、採用することと決定いたしました。 つきましては、ご入社の可否を本メールにご返信いただけますと幸いです。 ご入社される意思を確認いたしましたら、内定通知書を送付いたします。 ■■様の、高い技術とコミュニケーション能力をぜひ弊社で活かしていただきたく、前向きにご検討いただけますと幸いです。 ご不明点等ございましたら遠慮なくお申し付けください。 どうぞよろしくお願いいたします。 会社名 |
採用見送りのメール
件名:【選考結果のご連絡】株式会社〇〇
■■ ■■様(フルネームで記載) お世話になっております。株式会社〇〇の採用担当の△△でございます。 改めまして、この度は数ある企業の中から弊社にご応募いただき、誠にありがとうございました。 また、度重なる面接にもご足労いただき、重ねて御礼申し上げます。 ■■様との最終面談の内容を踏まえ、弊社内にて慎重に協議を重ねた結果、誠に残念ではございますが、今回は採用を見送らせて頂くことになりました。 選考に際し多くのお時間を割いていただいたにも関わらず、このようなご連絡となり大変心苦しくはありますが、何卒ご理解いただけますと幸いです。 ただ弊社といたしましては、■■様は下記の通りさまざまなお力を備えた人材として高く評価しております。
今回の選考で不採用となったことは、単に弊社と合わなかったと受け止めていただけますと幸いに存じます。 今後も上記の強みを活かし、活躍されることを願っております。 応募に際しいただきました書類については、履歴書に記載されておりますご住所に郵送させていただきます。(返却しない場合:応募に際しいただきました書類については、弊社にて責任を持って破棄させていただきます。) 末筆ではございますが、■■様のさらなるご活躍、ご健勝をお祈り申し上げます。 略儀ではございますが、メールにてご通知申し上げます。 会社名 |
関連記事:お祈りメールのテンプレを紹介|内容によっては採用の成功につながる?
求人応募へのメール返信でよくあるミスとその防止策
求人応募へのメール返信では、4つのよくあるミスがあります。そのうち1つは、重大なミスで決して起こしてはいけませんので、気をつけましょう。
返信の遅れ
一つ目は、返信の遅れです。求職活動は誰しもが早く終わらせて安心したいもの。
そのような心理を考えると、返信の遅れのミスは企業への信頼失墜や志望度の低下につながります。
応募を受け付けたら、すぐに応募を受け付けた旨を通知する応募受付メールを送付しましょう。
返信の遅れや漏れがないよう、リマインダーを使ったり、自動返信機能を活用したりすることをおすすめします。
誤字脱字・日本語の間違い
二つ目は、誤字脱字、日本語の間違いです。
誤字脱字・日本語の間違いは、自分が大切にされていないと感じたり、企業の信用低下につながったりします。
ミスを起こさないよう、作成したメール文を必ず見返したり、無料の校正ツールを使用したりして間違いがないようにしましょう。
内容についての誤り
三つ目は、内容についての誤りです。
正確な情報を相手に伝えなければ、信頼性低下や応募者の混乱を招いてしまいます。
とくに、連絡先や面接日時、場所の間違いは禁物です。メールを送る前に見返すことはもちろん、他者にチェックしてもらうのもミスを防ぐための施策です。
また、応募者から誤りを指摘された場合はすぐに謝罪し、正しい情報を送り直すよう徹底しましょう。
応募者名の間違いや送る対象の間違い
最後は、応募者名の間違いや送る対象の間違いです。
この間違いは、絶対にあってはならない事象です。
まず、応募者名の間違いは相手に不快な思いをさせ、大変失礼です。「この企業はきちんと一人ひとりの応募者を見ていないんだな」「気を配っていないんだな」と思わせてしまいます。さらに、「今後も雑で失礼な扱われ方をするんだろうな」と受け取られ、選考辞退につながる可能性も高くなってしまいます。
また、送る対象の間違いは、企業としてあってはならない事態です。送る対象を間違えていると、応募者に連絡が届かず、応募者は不安な想いをします。企業側は、優秀な人材を逃してしまうのはもちろん、誤って送ってしまった人へお詫びする必要があります。送付先の間違いに気づかないと、「応募したのに受付完了のメールすらなかった」など、企業の好感度は下がり、評判が悪くなるでしょう。
さらに、採用関連のメールには氏名など個人情報が含まれます。誤って送付してしまった相手がこの事態をSNSなどで拡散すれば、「セキュリティが甘い会社」との評判が広まってしまいます。その結果、ステークホルダーまでをも失う可能性もあるのです。
リスクが大きいこのような事態を防ぐため、メールの見返しはもちろん、他者にチェックしてもらうダブルチェック、トリプルチェックの体制を整えましょう。細心の注意を払い、このようなミスを起こさないよう、できる限りの施策を実施することが重要です。
求人応募へのメール返信を効率化するには?
ここからは、求人応募へのメール返信を効率化するためにできることを5つ紹介します。
テンプレートの活用
一番簡単に取り組めるのは、テンプレートの活用です。
選考ステップごとに、あらかじめテンプレートを用意しておきましょう。
テンプレートの活用は、効率化だけにとどまらず、誤字脱字を防げるなどのメリットもあります。
ただし、テンプレートを活用する際は注意も必要です。応募者の名前を都度変える、誤った選考ステップのメールを送付しないようにする、日時を書き替えるのを忘れないようにするなどの注意を払いましょう。
メール管理システムの導入
メール管理システムの導入も、メール返信を効率化させるための一つの方法です。
メール管理システムとは、関係者間でメールを共有できたり、管理したりできるシステムです。
具体的には、対応状況別で管理できる受信フォルダの作成や、テンプレート機能を使用してのメール作成業務の簡素化、メールを含むチャットやLINEの一元管理などができます。
対応状況別で管理できれば、採用チームの一人が休むなどしても他のメンバーが状況を把握し、対応することができます。
テンプレート機能を使えば、ExcelやWordからわざわざ文面をコピーし、メールに貼り付ける手間を削減できます。
さらに、最近では応募者に合わせLINEで連絡を行う企業も少なくありません。複数の連絡手段を持つことは、管理が煩雑になる可能性も高くなります。メール以外の連絡ツールも一元管理できることで、連絡の抜け漏れ防止が可能なのです。
フォルダ管理の活用
一口に「採用に関するメール」と言っても、その内容はさまざまです。
応募の通知はもちろん、面接調整のメールや説明会に対する質問メールもあります。それらを同じメールフォルダで管理すると確認や返信の漏れが発生しやすくなります。
それを防ぐために、メールのフォルダ分け機能を活用しましょう。他の社員とも共有できるよう、オンラインストレージやサーバー上に置けば、採用関係者が利用でき、効率化につながります。
関係者と共有する場合は、フォルダ名を見てどのような内容のメールが入っているのかがすぐわかるようなフォルダ名にすると良いでしょう。
ただし、あまり細かく分けすぎても、後から見返す際にメールが探しづらくなります。そのため、フォルダは3階層まで作成可能などのルールを設けると良いでしょう。
誤字脱字チェックツールの導入
誤字脱字チェックツールを導入することで、効率化を図ることも可能です。
ネット上の誤字脱字チェックのツールを使用し、間違っている箇所を簡単に見つけ出せます。
無料のものもあるので使ってみてくださいね。
採用業務自体を外部委託する
採用業務自体を外部委託するのも、効率化のひとつの方法です。
採用業務の外部委託とは「採用代行」と呼ばれ、企業の採用に関わる業務を一部もしくは全部依頼できます。
メールでの連絡や面接の日時調整をしてもらえるのはもちろん、ほかにもスカウトを行ってくれたり、採用戦略を立ててくれたりと、そのサービス内容はさまざまです。
人的リソースが足りずメール返信が遅れてしまう、抜け漏れがあるなどの場合は応募受付対応から面接日時の設定までを依頼すると良いでしょう。
採用のお困りごとはPRO SCOUTまでご相談ください
採用でお悩みの場合はぜひPRO SCOUTをご利用ください。
700社以上の導入実績を持つPRO SCOUTでは、ダイレクトリクルーティングを用いてのご支援を中心に個社ごとにマッチした人材の採用代行を行っています。
戦略策定、KGI/KPI設定、スカウト文面・求人作成、スカウト配信、カジュアル面談、数値レポーティング、レクチャーまですべてお任せいただけます。
まとめ
今回は、求人応募に対する返信メールの重要性や入れるべき情報、効率化のための方法などを紹介しました。
求人応募に対する返信メールは、企業の信頼性維持や応募者の安心感につながります。そのため、基本的に返信は即行うことが求められますが、深夜や早朝などの営業時間外には悪い印象を持たれないためにも返さないほうが良いでしょう。基本的には24時間以内に返信し、次の選考ステップの詳細や選考スケジュールを説明すると、応募者は安心でき、信頼性向上につながります。
メール返信業務を効率化するためには、テンプレートを活用する、メール管理システムを使う、採用業務自体を外部に委託するなどの方法があります。
「たかがメール」と思われるかもしれませんが、応募者にとっては企業からの連絡は待ち遠しいものです。自社に合ったスタイルを確立し、応募者に安心感を与え、信頼してもらえる企業を目指しましょう。
投稿者プロフィール
- SIerにて中途エンジニア採用を経験。また、リファラル採用支援サービスを提供する企業での従事経験もあり、リファラル採用領域の知見を持つ。
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